第六話 挨拶
和人はもう起きて朝食を食べていた!
そこに阿奈が二階から下りて来た!
【阿奈】「・・・・・」
阿奈がじっと和人の顔を見ている・・・
【和人】「・・何だよ!」
【阿奈】「何でもないわよ!」
阿奈は怒って洗面所に歯を磨きに行ってしまった!
【和人】「何なんだよ!あのブス」
その時阿奈が洗面所から顔を出した!
【阿奈】「い~だ!!」
【和人】「ぶ~!!!!」
【母】「ほらあんた達バカやってないで、和人は食べたらさっさと学校行きなさい!」
俺は母ちゃんに怒られるとすぐ外に出て学校に向かった!
そして・・・夕方
ガチャ・・・・バタン!
【和人】「腹へった~」
和人は靴を乱暴に脱ぎ捨てるとそのまま二階に上がり自分の部屋に入った!
ガチャ・・・・バタッ!
【和人】「何なんだよ!バカのくせによ~」
和人はまた怒っている・・・
パソコンの電源を付け、エロサイトにアクセスする・・・
【和人】「やっぱ海外最高だな・・・・モロだぜ!」
ピロリン!
【和人】「ん?」
出会い系のサイトから呼び出しが届いた様だ!
【和人】「誰だよ!いいとこなのによ~」
どうせエロサイト見てるだけだろうが!
【和人】「おっ、深雪からだ!・・・何々・・すいません今日は夜用事が入ってしまったので出来ればいまから話しませんか?・・・・か、まあいいけどな」
和人は出会い系サイトにアクセスした・・・そして、2チャットルームに飛び込んだ!
昌樹:どうしました?こんなに早い時間から
【和人】「何でだよ!」
深雪:すいません!研究の論文を書かなければいけないので
【和人】「成る程、そう言う事か!」
昌樹:僕は全然大丈夫ですよ
【和人】「ま、許してやるか」
一体何様なんだよお前は!
深雪:ありがとうございます!
あ、そうだ友達に昌樹さんが昨日話した事を伝えたんです!
そしたら上手くいったと、喜びのメールが入って来たんですよ!
【和人】「ほう、さすが俺だな!」
和人じゃない、昌樹だよ!
昌樹:それは良かった!僕も実は気になっていたんですよ
【和人】「本当は忘れてたぜ!」
昌樹と和人・・本当に同一人物だろうか?
深雪:そうだったんですか!私もなんです、しかも夕飯は家族ですき焼きなんですって!
【和人】「俺もすき焼き食べたくなってきた!」
和人はドアを開けて下に向かって大声で叫んだ!
【和人】「母ちゃん、今日はすき焼きにしてくれよお!」
【母】「バカ言ってんじゃないよ!今日はサンマだよ!」
和人は部屋のドアを閉めるとまたパソコンの前に座った!
【和人】「くそ!すき焼き食べたかったな~」
昌樹:すき焼きですか!それは良かったですね
【和人】「うちはサンマだけどな!」
深雪:昌樹さんのおかげです!ありがとうございました
【和人】「う~ん・・・俺も聞いてみるかな?」
和人は何か思いついた様だ!
昌樹:今度は僕の相談よろしいですか?
【和人】「バカ阿奈の事を聞いてやろう!」
深雪:全然大丈夫ですよ!どうぞ
【和人】「聞くだけだからな!」
昌樹:僕の友達に兄弟仲が悪い人がいまして、いつも歪み合ってるんです!
今日の朝も友達の顔をじっと見てきて姉は怒って行ってしまったらしいんです・・・
【和人】「あの阿奈の態度にはムカついたぜ!」
深雪:その友達は朝起きて来たお姉さんにたいして、挨拶をしましたか?
【和人】「そういや、言ってなかったな・・・」
昌樹:言わなかったみたいです
【和人】「そんな事で怒るか?」
深雪:その友達に、朝お姉さんが起きて来たら・・いや、顔をあわせたら必ずお姉さんに挨拶をするように言ってください・・
お姉さんがじっと顔を見てくるのは挨拶を待っていたと思われます。
挨拶を待っているという事はまだその人に関心があると言う事です!
是非挨拶を心掛ける様に伝えてください・・・
あ、そろそろ私も論文を書かなければいけないので、これで失礼します・・
お友達の人・・・お姉さんと仲良くなれる様に祈っています!
それではまた明日
【和人】「終わりかよ!全部この人がしめちゃったよ!・・・挨拶か・・・」
和人は何かをやる気だ!
ガチャ・・・バタン!
その時玄関のドアが開いた音がした!
和人は急いで一階に下りた!
阿奈がそんな和人を見てビックリしている!
【阿奈】「な、何よ!」
和人は深雪に言われた事を実践した!
【和人】「おかえり・・お姉ちゃん」
阿奈が口を大きく開けて驚いている!
【阿奈】「どどどどどうしたのよ!和人・・あんたどっか悪いの?」
【和人】「別に、それとも挨拶しちゃいけないのかよ・・」
阿奈はビックリしていたがすぐに優しい顔になった・・・
【阿奈】「ただいま、和人」
俺の中で少しずつ何かが代わっていくのを感じた・・・