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04


 車道近くで気を失っていたサトウを揺り起こし、まずはセンターに連絡を入れてもらう。

「チクショウ、油断した」

 サトウのオネエサマ、さすが。

 こんな素敵な声だったんですね。

「撃たれたの?」

 手話で聞くサトウに

「かすっただけ、大丈夫」

 とまじめに手話で返す。ライトニングはにやにやしている。

「ねえ、」

 ライトニングはサトウを少し脇に呼んで、わざとサンライズから口元が見えないように小さな声で訊ねる。

「サトウさん、ダンナさんがやっぱりリーダーやってたんだって?」

「え? そうだけど誰がそんなこと」

「前に、センパイから聞いたんだけどさ」

 少しこちらを見て、にやりとしてから

「サンライズ先輩と、そのダンナだった人と、どっちがかっこいい?」

「えええ?」

 サトウは急な質問にびっくりした顔をしてちらっと彼の方をみたが、うつむきながら早口で

「そりゃあ、結婚したくらいだからダンナに決まってるでしょ」

 とつぶやいた。

 ライトニングは、ははぁ、と笑った。

「聞きましたか? センパイ」

「残念だよ」

 わざとしょんぼりしてみせたサンライズに、初めは気がつかなかったサトウ、けげんそうに斜め上をみていたが、急に悲鳴をあげた。

「ひどい!」

 それから、つい習慣でついてしまう手話を交えながら

「いつから?」

 と聞いた。

「ついさっきから」

 答えたところを今度はぎゅっとものすごい力で抱きつかれた。


 誰もかれも、傷のことなどお構いなしだった。





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