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枕の下に 希望の上に(4)

家守デフレーション

ディープラーニングの回数が

極端に低い人間の行動は

うず高く積まれた

粗大ゴミの中の針金みたいに

肌を傷つける

肌であれば

まだマシだが

心情まで引き摺り回すから

長靴の中に

大量の水が入った時の

履き心地のように気持ちが悪い




優しさの家守が

這いずり回る

土を汚しながら

床を汚しながら

隙間に生きては

鏡に映る事を拒み

映像が残ると叫び出す

スチールからアルミに

変わった空き缶は

踏み潰してから笑う

抑揚があり過ぎる家守

太陽の光で干からびた

音の無い身体




データベースの分厚さが

極端に低い人間の行動は

同じ所で走る

回転車の中の鼠みたいに

時間を浪費する

時間であれば

まだマシだが

人生まで引き摺り回すから

生乾きの下着を

身に付けた時の

履き心地のように気持ちが悪い




優しさの家守が

這いずり回る

土を汚しながら

床を汚しながら

隙間に生きては

鏡に映る事を拒み

映像が残ると叫び出す

スチールからアルミに

変わった空き缶は

踏み潰してから笑う

抑揚があり過ぎる家守

太陽の光で干からびた

中身の無い身体




弱者に吸われた力は

誰にも取り返せない

そこにあった物は

何かに使う筈だったのに

ぽっかりと空いた穴は

ブラックホールのように

吸い込んで

世界中に散らばるそれらは

強者が

全て弱者になっても

無くなることはない

誰も居なくなる日の

干からびた家守




優しさの家守が

這いずり回る

土を汚しながら

床を汚しながら

隙間に生きては

鏡に映る事を拒み

映像が残ると叫び出す

スチールからアルミに

変わった空き缶は

踏み潰してから笑う

抑揚があり過ぎる家守

太陽の光で干からびた

己の無い身体




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