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オレとご主人サマと冒険者ギルド

 報奨金を受け取る為に冒険者ギルドにやってきた。もう夕方である。

 起きたのが昼だった。昨夕、途中で中断されたせいで、ムラムラがリミットブレイクした。ご主人が凄く楽しそうに絞られてたから良かったと思います。うぃんうぃん。ちなみに明け方までヤッてた。


 オレもご主人もお肌がつっやつやである。見る人見る人が驚きにオレ達を二度見する。しょうがない。心ゆくまでヤッたからな

 奴隷とは普通主人の後ろを歩く物だが、オレ達は違う。オレが先頭で追従するのがご主人だ。まあ、正直昨日の憲兵の一言でオレ達を周りがどう見てるのかよく分かったけどな。


「ご主人、スキル、見ていこうぜ」

「えー……換金の時にみたじゃんかー」

「もしかしたら新しいスキル増えてるかも知れないだろ?」

「僕はもう増えないよー」

「つうか、あんたどんだけスキル持ってんだ……?」

「えーっとねえ……」


 おおう……、天性スキルがドMってのは分かってたけど、でるわでるわ、Sランクに相応しい程までのスキルの数々。

 鎧、盾、剣の各マスタリーに、治癒速度向上、治癒力向上、鎧、盾装備時防御増加量アップに、光輝の剣。エトセトラエトセトラ。なんだこれマジでチートじゃねえか。通りでつえーはずだよ。というか神器なしでも素の防御たけえな……。


「んー……戦闘スキル関しては大体こんなもんだけど……」

「いや十分だよ、クソッタレ。後で燃やすから」

「わあい、やったー!!」


 これで喜ぶから始末に負えない。


「あのー、オレのスキル見て貰っていいですか?」

「あら、昨日も見ませんでしたっけ?」


 スキル鑑定員のオムニィ・ヴェルテさん。朗らかな笑顔がとても可愛い子です。結構オレの好み。口説いてみたけど、女だからって相手にされなかった事がある。悲しい……。でも仲良くなったから良いのさ。


「飛竜と戦ったから増えてないかなって」

「あらあら、あなたも戦ったのですかー!」

「武器作っただけだけど」


 なんかついてないかな! スキルってワクワクするじゃん、男の子だもんショウガナイネ!!


「では、どうぞ、この水晶の中を覗き込んでください」


 スキル判定はギルドの水晶を覗いて、発行されたギルドカードに転写されるシステムだ。

 水晶自体の機構はなんとなくオーバーテクノロジーと予想してる。まあ、別にどうでもいいんだけど。


「はい、終わりましたよ。あら、いくつか職業素養が出てますね」

「おお、どんなどんな!?」

「ええ、合成魔道士、賢者、姦淫師」

「おい、最後のなんかやばい字面にみえるんだが」

「要するにエロイって事ですね。一体全体何回ヤッてるんですかあ?」

「覚えてねえな。買われたその日に処女散らして、やるときは大体十回単位だし。ご主人絶倫だからな……」

「あらあら、お盛んですこと」

「ご主人がな」


 辟易して肩を落とす。絶倫の相手は大変なんだぞ。


「待ってよー。ソーマも毎回ノリノリで喘いでくれてるじゃんかー」

「うっせーなー」


 開発されて身についた性技のせいだよ。お前、オレのギルドカードのスキル欄にまず何があるって特級性技だぞ。まじ勘弁してくれよ。そりゃあ特級とかだったら姦淫師の素養もでるわ。所謂風俗嬢だよ……娼婦適正だよ……。

 あっちいけよしっしっと追い払う。

 邪険に扱われるのがそんなに嬉しいのか、ご主人はニコニコして、本来の目的である飛竜討伐の報奨金を貰いに行った。


「あ、今から転写しますねー。ソーマちゃんも結構育ってきますねえ。やっぱり黒髪の力かな?」

「しらんがな。それを言うなら異世界転生パワーだろ」

「ああ、そういえばそういう設定でしたね、えーと、ソーマ・ゴジョーでしたっけ」

「五条翔馬だ! まあいいよ、ソーマで。そっちで呼ばれ慣れたしな」


 しっかし、魔法使うの楽しいから使ってたら、合成魔道士に賢者かー。もしかしてあれか、あの伝説の消滅呪文が使えるようになるのか!? 胸熱じゃねーか!! マジで練習しよう。


「はい、ソーマちゃんできましたよ」

「あんがと、ええとどれどれ」


 天性素質はないけど、職業素養はさっき言った三種類。

 後天素質はええと、マジックマスタリー、早熟、上等合成魔法、中等武具生成、初等属性魔法、初等回復魔法、特級性技、淫乱……。

 そこから先は読むのをやめた。マイナス素質付きすぎだろ、泣くぞ。

 というか、マジかよオレの魔力総量伸び辛いのかよ。最大MPが低い魔法使いって……まじかあ……。最早濃縮魔力香常備しとかねえと、魔力切れで垂れ流し案件じゃん。

 そのたびに催したご主人とヤレと。おおう、まじか……。


「えっと、元気出して? 今度良ければ一緒に遊びに行く?」

「流石に奴隷の身分だからな、ご主人の許可を得てからになるよ。というか、あんまり凹んでないぞ。そもそもオレ戦うつもりねーし」

「そうなんだ? それにしてはめきめきとランクあげてるけど」

「おう、ご主人の養殖のせいだな。Eランクで中層に連れて行かれて、濃縮魔力香焚きながら弱った魔物にファイアーボルト打ち込むだけの簡単な作業だよ……」

「ああ……。まあ、魔物を倒した経験ってのは蓄積されるからねえ」

「正直強くなった実感は無いけど……」

「倒した魔物の核から生成される魄力を取り込んで冒険者って強くなるから、倒せば倒しただけ強くなっちゃうんだよね」


 そうなのだ。冒険者は魔物を倒せば倒すだけ際限なく強くなる。ランクのカンストはSだけど基礎能力だけは倒した分だけ伸びていくのである。

 だから、ご主人が強いのはそれに見合うだけの魔物を屠ってきたからなのだ。

 あんなドMだけど相当な修羅場くぐってきてるんだよね。ちくしょー、オレも男だったら冒険者業を真面目に取り組んでみたんだけどなあ。

 今は体を開発されたせいで、ちょっとびびったらちびるっていう最悪体質になってるからな……、できるだけごろごろだらだらして過ごしたい。


「鑑定ありがとな。今度ご主人に何か奢らせるよ」

「わあ! やった、じゃあ幻想魔獣の串焼き食べたい!」

「おお、美味そうだな! 酒も解禁しよう!」

「ソーマちゃんお酒飲めるの?」

「分からんけど、呑んでみたい! ちなみにご主人に呑ませたらダメだぞ。アイツ祝勝会で呑んで帰ってきた後が大変だったからな……」


 獣だったわ。前も後ろも口も体のありとあらゆる所を陵辱されたからな……。正直翌日ご主人と話すのが苦痛だったんだ。めそめそ泣いたのは後にも先にもあの日だけだ!


「大変だったようで」

「全くだ!」


 世間話をしていたら、換金を終えたご主人がオレを呼んでいた。


「じゃあ、またなー」

「はい、またね、ソーマちゃん」

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