アレンジ特訓10回目 5
「僕と奏君は玉子ラーメン水餃子とじっていう変わり種を頼んでみる事にしたよ。それとTKGもね」
「真奈、私は炒飯にするね。それだけで満足しそうだし」
「後は私達が食券を渡せば良いのね? 私がシンプルな味玉ラーメンで有音ちゃんがあんたまっていうメニューが気になるので食べてみるみたい」
店主に食券を渡し、作り始めるのを目で追う。出来上がりまでの時間があるので私は皆とラーメンの話題を出し、話そうと思った。
「これについて気になっているんですけど」
皆が何を聞きたいのかなという姿勢になった所で
「ラーメンとかに入れるワカメって添加物を減らす作用があるらしいですね!?」
「そうね。栄養バランスが上がるというのもあるし、解毒作用があるのよ」
奏も話に参加。
「そういう話ならインスタントラーメンも鍋は2つ用意しようって言いたいね。食べる機会が多い人ほど、添加物に気を遣ってもらわないと」
そういったインスタント食品に頼りきった生活をしていると体調に異変が起こり得るんだよねという風に会話していると店主が話に混ざって来た。少しビックリ! 肝心のラーメン作りの手は止まっていないから一定以上の店主なんだとわかる。
「君達、結構詳しいね。料理人を目指していたりするのかい!?」
「はい、私達は調料学園ってところの生徒です。今日は課外授業中の昼休みに来たんですよ」
笑美先輩が返事をすると店主が感嘆の声をあげた。
「有名な料理学校じゃないか! 料理知識に明るい訳だよ。まずはこれからどうぞ」
会話を続けながらも奏と風良先輩にTKGを出す店主。この一品を自信ありそうだ。
早速風良先輩が一口食べて一言。
「炊き方、卵のこだわり、卵かけご飯専用しょう油を少量混ぜている。ネギのシャキシャキ食感! 全部まとめて美味しいですよ」
「わかるのかい!? すごいね、料理の有名校の生徒さん達は」
軽く仰天している様子の店主に奏が答えた。
「いやいや、先輩がお米について深い知識を持っているだけなんですよ」
「なるほどね。はい、炒飯と味玉ラーメンが出来たよ」
炒飯は私だとアピールする笑美先輩、そして味玉ラーメンを真奈先輩が受け取る。炒飯は食べているのを見させてもらっている感じ、パラパラでご飯に卵が良くからんでいるツヤと炒飯のところどころに炒り卵があるみたいでふんだんに使っているのがわかる。作っている姿を何度か見ていたけど、具材は出来るだけ均等に火が通るように火の通りにくい食材には先に火を通しているみたいだった。匂いからして美味しそう。




