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アレンジ特訓 9回目 1

 テストで部活休みに入り、今まで学んできた知識はちゃんと身についているかとチュックをされた気分。テストなんだからそういう気分も何もないんだけどさ。私のテスト結果は好感触だったし、良いと思う。10月前くらいのテストだから大変だったよ。季節的に秋、秋といえば色んな秋があるけど部活的に考えるなら『食欲の秋』真っ盛りな時期だといえるね。さて、この地元ならではの秋味覚でも真奈先輩に提案しようっと。


 そして、家庭科準備室の前に立つと、中から誰かの声が聞こえてきた。

「前から真奈には言ってある通り、マラソン大会に出場しおうかなと思っているんだよ」

「風良君は料理に対する持続力を運動にも還元出来るんですものね。それでかなで君はどうするの?」

「北海道の海側で開催されているこのイベントは短距離もあるみたいだし、僕が10キロで奏君が3キロに参加申請する予定。一緒に行くのさ」


 どうやら真奈先輩と風良先輩《部長と副部長》で会話していたみたい。風良先輩が出かけるという事はもしかして奏が私達とアレンジ料理を? って一瞬喜んだだけに残念。

「これから受付で、夜マラソンなんですってね。参加者はある程度いるみたいだけど気をつけて。それと、港町の新鮮食材を手に入れて来てね」

「心配ありがとう。それから、新鮮食材については奏君がどれほどの目利きが可能かわからないけど彼に任せるよ。それじゃ行ってくる」

 風良先輩の明るい笑い声が聞こえた後、家庭科準備室から家庭科室へ戻るドア音が耳に届いた。話は終わったみたいだし、部活始めましょうと普通に入室すれば――って先輩が

廊下に来る!? 私はやましい事がないにも関わらず、盗み聞きしていたと思われたくなかったのか無意識に隠れてしまった。

「あら、人影が見えた気がしたんだけど気のせいだったみたい」


 ごめんなさい真奈先輩。私ったら私ったらと思わず自己嫌悪。

「板野さん、ちょっといいかしら?」

 おっとりしていてどこか抜けているほんわか系女子な先生が真奈先輩に対して耳を疑う発言を。

「何ですか先生?」

「あなた、和食の所、全体的に得点が良くなかったわね。懐石料理の部分は覚える気もなかったみたいに感じたけどそれはダメよ」

 確か真奈先輩でも、風良先輩に料理で救ってもらった経験がある話があるって聞いたよね。今回も先輩の身に何か精神的に弱ってしまう何かが!? 私でも出来る事があるはず、支えようと思ったが話の内容から判断して杞憂に終わったっぽい。 

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