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有音の親友に出来ること 1

 今週は久しぶりにアレンジ料理を作りたいという気持ちはあった。でも今の私は料理を作りたくても集中がしきれない事情が出来たという葛藤が。

「どうしたの有音ちゃん? 心配事でもありそうな表情を浮かべているように見えるけど」

 心配な事がある時は真奈先輩も私みたいに表情に余裕がなくなったり、動きに反映されちゃうのかなと私は勝手に思った。

「実は……私の親友が元気を無くしちゃってて。食事もノドに通らないとか」

 私の親友がそんな状態なのに大した事をしてあげられないという話を受けた真奈先輩。それならと後押しされる。

「誰しも色々な理由でそういう事は起こり得るわ。いいわ、アレンジ特訓はいつでも出来る。今週はその親友ちゃんを救ってあげて」

「救うってそんなの……」

 私が戸惑っている間に、先輩がヒントの様に次々決めていった。


「風良君、いいかしら? 奏君かなでくんを連れてきて!」

 長い付き合いだからか気楽な気分で声をかけている様子の真奈先輩が隣の家庭科準備室をノックする。

「ちょっと待ってくれよ。どうした!?」

 何かをしようとしていた風良先輩がその作業をやめてドアを開け、奏と一緒にここへ来た。

「有音ちゃんがね――――――――」

 さっきの話を要約して伝えているのだろう。最終的には2人してうなずきあっている。

「奏君。有音ちゃんの親友を救う手助けが今週の部活内容という事にしよう」

「有音ちゃん、そういう訳なの。親友くらいの間柄の子なら一生ものだし大切にしてあげて」

 部室の外に出されて見送られた1年生の奏と私。確かに親友を支えてあげたいとは思うがどうすればと考えている内に無情にも1日の時が過ぎ去ってしまう。


                    ◇

  ー奏サイドー


 次の日、僕は代わり映えのほとんどない授業終了後に級友にグラウンドに連れ出されていた。有音の親友の件があるのだが断りきれない。

「来いよ、奏! お前も見学しようぜ!!」

 これから僕の友人達2人の事を特徴で伝える事にしよう、七三分け小太り君と目つきが良くない角刈り君ってところか。その小太り君と角刈り君に僕は男として呆れられていた。

「か~っ」

「ったくこいつはよ……」

 その2人に僕は一目見てみろと見学のベストポジションに移動させられた。でもって僕はそこで運動のしやすそうな服を身にまとっている女性部員に釘付けになる。



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