特訓7回目の日→思い出話へ突入 真奈に何があったのか?
「もう! しっかりするのよ? 失敗が少なくなった今でもたまにミスった時学んだんでしょ!! 頑張って納得出来るものを作ればいいじゃない!!」
風良君はぐうの音も出ないって感じだったけどその時は言ってあげないと気がすまないと思ったのよね。
「ミスした事は忘れてさ!! チャラに出来るように頑張れば良いのよ!!」
「…………真奈。でも上手く作れる気が……」
見捨てたフリをすれば風良君を追い込めるかな、そうすれば今までの経験からして発奮するだろうって予想できるから。
「もういいわ! ずっとウジウジ悩んでいればいいじゃない。おばさんにも私に泣きついてきたって言っておくからね」
「それだけはやめて……」
後ろから風良君が追いかけてくる気がしたけど、まさかの転んで私の胸を鷲掴みにするというラッキースケベを。どんな言い訳してもそれだけは許せなかったからボコボコにしたわ。
「いや……あの……足が滑っちゃって」
「エッチ!! ヘンタイ男!!」
「痛……!? ごめ……!!」
結構叩いたり殴ったりしてスッキリした私は風良君に応援の言葉をかけてあげたの。
「おばさんにあったら褒めといてあげる! 頑張ってよ」
私は相談するなら風良君しかいないと思って会いに来たのにあいつはあいつで苦労しているんだって見ちゃったから私の思いを伝えられなかったわ。
◇
ここからは風良からの伝言話なので風良視点
真奈が大変な状況だったあの頃の話? 僕は僕で学校の課題の要部分を決めきれず、迷っていたんだよね。そこで最初はクラスの女友達と話していたはずの真奈の友達から質問されたんだった。
「真奈お休みなの~~~~~~~風良君は何か聞いてない?」
「え?」
「真奈が休んでいるの……」
「真奈が?」
自分の悩みでいっぱいいっぱいだったから同じクラスでも真奈が欠席でも気づかなかった。熱でも出たのかな? 珍しいとしか思わなかったんだよ。
近所だしお見舞いしようかなと思い立って帰りに真奈の家へ寄ったら予想外の状況に出くわしたもんだ。
「帰りに真奈の家へ顔を見に行ってやろうか……」
そして午後から降りしきる雨を面倒な天気だと思いながら放課後に傘をさして真奈の家まで行ったんだよね。今となってはあの天気、真奈の悲しみが引き起こしていたんじゃ……なんて。
話を戻そうか。
チャイムを押したのに誰も出ない。電気が付いているのがわかるし、人の気配はあるんだけど。
「誰も来ない? どうしたんだろ……」
一応ドアに手をかけてみたら開いたので、声をかけながらドアを改めて開いた、すると――――――――
「!!??」
玄関に靴や傘が散乱。花瓶は倒れているし、通学カバンらしきものから教科書が散らかっていたのでその時は言葉を失った覚え。
「な……に? これ……」
過去話とはいえ視点を安定させられていないのがなあ。。これから先、しばらくは視点安定するはずです




