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アレンジ特訓 6回目 5 始めて4人で

「食べごたえの有りそうなおにぎり、圧倒されちゃうな」

 入っている具の関係からか? 4人分のおにぎりだから私も含めてお腹いっぱいにならないように小さめにおにぎりを作っているからかはわからない。だけどこの存在感も食べてみてと主張しているかのように感じるよ。

「あっ、なるほど! この具なら大きくなるのもやむなしですね」

 私がちらっと奏が食べていたおにぎりを見てみたらご飯と相性の良い具材だった。さて、食べてみよっと。


「ご飯と塩がまぶしてあるこの具、なかなか作ろうなんて考えない発想にビックリです」

 ご飯とこの口の中でちょうど良い感じでくずれていくゆで卵の白身と黄身のバランス。ご飯につける塩を普通のおにぎりにつける時より少なめにして、ゆで卵との調和を大事にしてそう。

「これは一品料理かのようね、風良君。もう1つのアレンジも楽しみ」

 部長の真奈先輩に楽しみといわれたからか、副部長の風良先輩がフライパンから『ご飯を焼いたもの』を皆の元へ。

「人によって主菜にも副菜にもなり得るこれをご飯で作ってみたんだ。食べてみて」


 私の見たところ、まるで野菜たっぷりのシンプルお好み焼き。おにぎりも具が入っているとはいえベースはご飯だからおかずっぽくなったおにぎりとして考えても食べやすいかもね。1口含むとソースの味が口の中に広がる。

「おにぎりを食べて、これを口の中に入れてみる。予想以上に合うな」

 私と同じような意見を奏と真奈先輩が感じたようだ。表情から察するとそう思うから。


「本当だね。お好み焼きソースの部分の食べ方でお好み焼きっぽいこれはおかずのようになり得る」

「1口サイズに切っちゃえばゆで卵入りおにぎりと一緒に食べやすい」

 私は風良先輩がご飯料理得意な側面を感じ取る。それだけクオリティーの高いおにぎりだと思った。

最後は真奈先輩の『アレンジおにぎり』だ。お茶を飲んでゆったりしながらも、お腹がある程度満腹に近づいているので先輩のそれがどんな感じなのか興味津津である。多分大きなおにぎりじゃなくて食べやすいサイズだとは思うけど……食べきれないなんて大きさじゃないといいな。


「まずはこのチーズの入っているおにぎりからですね。周りに何かがまぶしてあるみたいですけど」

「この刻み海苔とかの風味とチーズ独特の味が合います」

 私と奏がまず、見た感じの具の予想とと味について簡単に話す。やはり一番早くおにぎりの評価を始めるのは風良先輩からだった。


「おっ、これはチーズの他にお茶漬けのもとを使っているね! 素に入っているこの触感が良いやつ、確かクルトンだったか? の主張が楽しい」

 私もチーズとお茶漬けの素が合っているなと思った。まっ、今回のチーズはベビーチーズのカットみたいだからスライスチーズとかでご飯を巻くのも美味しそうと思ったりはしたけど。

 もう1つのミニサイズの真奈先輩が作ったおにぎりは見るものを楽しませる感じになっていた。そう、まるでキャラ弁に使えるかもしれなさそうで。このおにぎりの表情は雪だるまみたいな顔を海苔でつけたといったところかな。

「これは市販の混ぜ込みご飯を活用したのよ、永◯園の商品だったりするけどね」

「うんうん、僕のは梅しそ味でした。この巻いてあるカマボコも良い味を出してます」

 奏が食べている所を見て、風良先輩が1口、2口とそれくらいで食べきった。

「へ~っ、このご飯の味は青菜だったよ。僕のおにぎりにもかまぼこがついていたね、あの暑い時にかぶるあ(・)れ《・》……のように見せかけているのか。何ですぐそれの名前が出てこないのか」

 暑い時に主に子どもや高齢の人が頭にかぶるあ(・)れ《・》、有名なのに出てこない、自分ではかぶった覚えがないからかと風良先輩が言い訳している内に私が正解する。

「帽子のおにぎりといったところでしょうか。遊び心があって素敵ですし楽しそうです」

私の感想に風良先輩がそうそうその名前ってすっきりした表情になっていたし、真奈先輩が美味しく食べてもらえたことなどに嬉しそうにしていた。



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