アレンジ特訓 第17回目 1
ずいぶんお待たせしました。
調料学園の休みは長い(雪国は気象条件から夏休みは短く、冬休みは長い傾向にある)全員学園に集合したら授業開始。冬の間は年末年始の帰省を除き、学生寮または学生アパートに
寝泊まりする様になっている。全員集まるのはその年によってまちまち、早めに天候回復している時もあれば結果的に猛吹雪などの影響で学園が決めた休み日数より数日遅れる事もあ
り。
さて、それは置いといて奏達1年生の授業内容はこうである。
「本日は食事マナーについてお話しするよ。説明から始めても良いが、それより実践をお願いしようか。どれ誰がいいかな」
話し方がゆっくりな中年教員は家庭科室に一般家庭の米食中心の食卓を再現して数名指名した。
「演劇部の遠藤君と花形さん。それと、不特定多数が視聴しているケーブルテレビで出演経験を積んでいる奏君と包味さんよろしく頼んだよ」
演劇経験のある2人は堂々としたもの。奏達は画面越しに見られているのと見知った人達の視線がダイレクトというのは違うと緊張中。しかし、演劇部の彼彼女らにリードされて無難
にこなし出す。
ーどこかの家庭の食卓再現ー
演劇部の2人が父母役。奏と有音が子ども役で開始。
「みんなそろったわね。それじゃあいただきます」
「いただきます」
食卓にあるのはご飯、わかめスープ、こんにゃくと大根の煮物の様だ。まずは奏が汁物の具を箸でつかんで口に運ぶ。有音がこんにゃくが欲しいというので箸でつかんで渡す奏、彼女
も箸で受け取った。ご飯のおかわりをした父親役の生徒が母親生徒役の置いたご飯を箸で寄せる。母親役生徒がどれを食べようかと箸を持ちながら迷う。母親役生徒が大根を食べて箸に
ついたかけらを口の中でねぶったり。父親役生徒が大根を刺して皿にのせたりした。
「そこまで! 演技な部分もある様に感じられたが悪いマナーのオンパレードだったね」
マナーを教える教員が渋い顔。生徒の中にもそういう知識、実践可能なら人達は困っているんだかどう言えば的微妙な表情である。
いろんな事情でしばらく更新しない可能性はある。
作者が満足して完結としない限りは続けますよ(書けなくなる様な状況が起きたらどうしようもないが)