アレンジ特訓 15回目 3
「さて、私も先輩の手際、ローストチキンが美味しくなっていく過程を見守らせて頂きますね」
「どうぞ」
蒸し焼きされた鶏もも肉(この段階で火加減を弱火にしよう)に味付けする、ここでいい匂いがたちのぼるのだ。
脂が気になった場合はキッチンペーパーで拭き取ると良い。
鶏肉を時々ひっくり返して両面に味を染み込ませながらタレを煮つめる。約5分。
「ローストチキンが焦げ付かない様に注意してね」
「色々と作りたいと思うから次の調理に移りますか」
私は今度作るものはリーシプーロにすると先輩に教える。同じクリスマス料理を作らない様にと考えた結果。
「それなら私はユールシンカを作るわ。ちょっと日本流にアレンジするけどね」
先に私からリーシプーロ(ミルクがゆ)を作り始めようと準備して調理開始。
「最初に耐熱ボウルに入れた牛乳1㍑を6分位温めてね」
温めている最中にどんどん出来る事がある。ナベに水200mlを入れて沸騰、そこに白米ともち米100ccを投入。弱火にして煮込む事。ナベの中の水が気化したら温かい牛乳を2回に
分けて追加する。こまめに混ぜながら弱火で10分程度煮込む。それでとろみが出てきたらとろ火で更に15分蒸らす。焦げないように途中で2、3回混ぜましょう。
「後は仕上げだけだよ」
塩をひとつまみ入れて良く混ぜてね。お好みでシナモンやグラニュー糖をまぶしても美味しいよ。
「有音ちゃん、更に一品追加したわね。さてと塊肉の下茹で準備が出来たわ」
ここまで料理にのみ集中していた私達だが、スマホを使って定番クリスマスソングを流し始めた。ハッピークリスマスとかトナカイとか雪などが歌詞にある冬の曲は最適だ。
「その豚肉塊、すごいですね!」
「北欧ではこれが定番らしいから」
豚肉の塊をローリエとクローブを入れたお湯の中に投入。中火でしばらくゆっくり(15分程度)茹でる。そうしたら火を止め、余熱で温めておく。先にボウルへ小麦粉大さじ2、水50cc、マスタード大さじ1、砂糖少々を混ぜたものを用意。
「豚塊肉を取り出して水で冷ましたら味付けのために塗るの」
※水で冷ますーこれは熱いのが苦手な人向け
塊肉にパン粉をまぶして、200度に予熱したオーブンに入れて20分程焼けば良し。
「先輩、焼き終わったら仕上げだけですね。それじゃ私がヨークシャプディングを作ります」
「用意しておいた冷蔵庫の中の材料を使っちゃって」
「はいっ」
ボウルに入れた小麦粉をダマになるまでかき混ぜる。水100mlと牛乳150mlを合わせる。続けて小麦粉の中央に卵を入れた。
「こうするとダマを減らせるんでしたよね?」
先輩に質問しつつも私の手の動きは止まらない。