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第零章 プロローグ
中学生の時に書いた小説を載っけます!
稚拙ですがよろしくお願いします。
プロローグ
賽の目は投げられた。
鈍色の鉄器の周りをグルグルと回るその姿は淘汰される人間の運命を表しているかの様に思える。
「今すぐ止めろ」
胸元近くまで白ヒゲを蓄えた老人がそう指図すると、賽は時が止まったかの様に回るのをやめた。
老人はカラスの羽でできたペンの先をインクに少し浸し、古紙に必死に不可思議な数字の羅列を書き始めた。
三時間経ち衰える事を知らないペンの動き、老人の掌は既にペンダコだらけになり、中には剥がれてしまい痛々しい物もある。
しかし、老人は苦悶の顔など微塵もない。
むしろその顔は期待と希望に満ちた顔をしている。
老人は何の為に出目を書き続けているのかは、この【銀河中】で知る者はいない……。