表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された無能職の俺、実は世界唯一の隠しスキル持ちでした  作者: 双鶴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/8

第4話 ブラッドウルフの群れと、俺の“規格外”の力

森の奥へ踏み込むと、血の匂いが漂ってきた。


「……この匂い、ブラッドウルフの群れね」


アイリスが剣に手をかける。

その横で、ガイルの仲間だった男が震えていた。


「た、頼む……ガイルを助けてくれ……!」


俺は冷静に言った。


「案内しろ。場所はわかるんだろ」


男は必死に頷き、先へ走る。


しばらく進むと――視界が開けた。


そこには、

**ブラッドウルフ十数体に囲まれ、瀕死のガイルたちが倒れていた。**


「くっ……なんでだ……!

 レオンがいないだけで、ここまで……!」


ガイルの叫びが聞こえる。


(……俺がいないだけで崩れたのか)


胸の奥に、冷たい感情が湧いた。


アイリスが俺を見る。


「レオン。どうする?」


「決まってる」


俺は一歩、前へ出た。


ブラッドウルフたちが一斉にこちらを向く。


グルルルル……!


「来いよ」


次の瞬間、群れが襲いかかってきた。


――だが。


(遅い)


俺の身体は、自然に動いていた。


拳を振るう。

蹴りを放つ。

魔力を流す。


――ドガァッ!

――バキィッ!

――ズシャァッ!


ブラッドウルフが、次々と吹き飛ぶ。


「な、なんだあれ……!?」

「一撃で……十体以上を……!」


ガイルの仲間が絶句する。


アイリスが静かに呟いた。


「……やっぱり、規格外ね」


最後の一体が倒れ、森に静寂が戻る。


俺は息を整え、ガイルたちの方へ歩いた。


ガイルは血まみれのまま、俺を見上げる。


「レ、レオン……助けてくれ……!

 俺たちを……見捨てないでくれ……!」


その声は、かつて俺を追放したときの傲慢さとはまるで違う。


俺は静かに言った。


「……俺を追放したのは、お前たちだろ」


ガイルの顔が歪む。


「す、すまなかった……!

 お前がいないと、俺たちは……!」


「知ってるよ」


俺は淡々と続けた。


「お前たちは、俺の価値を理解しなかった。

 だから今こうなってる」


ガイルは地面に額を擦りつける。


「頼む……!

 レオン……助けてくれ……!」


アイリスが俺の横に立つ。


「レオン。

 あなたはもう、彼らに縛られる必要はないわ」


俺はガイルを見下ろし、言った。


「……助けるかどうかは、俺が決める」


ガイルが息を呑む。


「だが――」


俺はゆっくりと背を向けた。


「俺はもう、お前たちの仲間じゃない。

 俺には、俺を信じてくれる仲間がいる」


アイリスが微笑む。


「行きましょう、レオン」


俺たちは森を後にした。


背後で、ガイルの叫びが響く。


「レオォォン!!

 戻ってきてくれぇぇぇ!!」


だが、その声が届くことはなかった。


――追放した側の没落は、もう止まらない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ