疾風と焔
40話
《付与魔術 焔》
対象者に炎を操る力を与える 無限に炎を生み出せる
ただそれだけの《付与魔術》である
しかし毒を消滅させるのにはうってつけの魔術だ
「だからこそ、俺は新たな《付与魔術》を作る時
真っ先にこの魔術を開発した」
但し、毒と炎は爆発するイメージがある
つまり炎を操る力を持つことで
一歩間違えたら自分自身にも危険が及ぶことを承知で
先程、俺は炎を毒球に向けて放った
ご覧の通り、毒と炎が衝突した瞬間爆発音が戦場に轟き砂煙が立ち込める
爆発の影響で片腕を持っていかれた
「やっぱ毒と炎は相性が良いのか悪いのか分からない」
待てよ
無限に炎を生み出せる《付与魔術焔》?
今俺の体は炎で構成させている
「ってことは、血液回復で治すより...」
俺は炎を操作し片腕の形へと作り替えていく
「よし、炎を解いても腕はあるな」
今後、ダメージを負っても血液を消費して治すより
《焔》で再生させた方がいいな
キリングスパイダーは
粘着質な糸を空中や俺に向けて放ってくる
『大剣雪血』を刀に変形させ向かってくる糸を斬る
「血液を消費して鋭さを強化したから、粘着質な糸
何か斬れるんだよ」
しかし斬っていくと刀に少量の糸が付いているのに
気がつく
「斬れ味が落ちても嫌だし...」
俺は炎を出し糸を燃やす
「空中からの糸も全然、奇襲攻撃になってないよ」
真上から落ちてくる糸も刀で切り刻んだり、炎で燃やす
その瞬間素早く糸が飛んでくる
「さっきより断然早い!」
すぐさま『雪血刀』を地面に突き刺し
氷柱を俺と糸の間に生み出す
「これで攻撃を防げたな」
俺はキリングスパイダーの死角、つまり氷柱の背後からジャンプして切りかかろうとした
その瞬間
氷柱は真っ二つに割れ、糸が俺に向かってくる
「な、なんで!」
俺は両足を持っていかれた
しかし、空中にいた為体勢を崩すことは無く
何とか攻撃を仕掛けようと
刀をキリングスパイダーに向けて振るい固い装甲を
切り裂き大ダメージを与える
「ダメージは何とか与えられたか」
《焔》を使用し両足を再生させてから
地面に着地する
「リク君 無事ッスか!」
「リクリク平気?」
ネオさんとカリンの呼ぶ声が聞こえる
「2人とも何で...
グリフォンの方はどうなりましたか?」
「「倒した(ッス)」」
「それは良かったです」
「倒すの手伝うッス!」
ネオさんとカリンはキリングスパイダーに攻撃を
加えようとしている
「やめてください!
これは俺の戦いですから!」
俺は二人の介入を必死に止める
「ん、カリン辞めておこう
リクリクの成長の為にも任せるべき」
「分かったッス...」
しかし何で氷柱は真っ二つになった?
「それに俺の両足も持っていきやがった」
⋯あ、カリンが言っていた硬糸か...
「それなら納得できるな」
キリングスパイダーは発狂し毒球や糸を見境なく
俺に向けて放ってくる
俺は周囲に見えない炎の膜を作り上げる
それは
毒球や糸を瞬時に蒸発させるほどの火力を持っている
「もうお前の遠距離攻撃は俺には通用しない」
俺は攻撃に転じる為に刀を構える
炎の膜は凝縮した球に変えてキリングスパイダーに放つ
キリングスパイダーも負けじと今までで一番でかい
毒球を放ってくる
「そんな毒球じゃあ俺の攻撃は止められない」
衝突時大爆発するかと思いきや、毒球は蒸発してしまう
そのままキリングスパイダーに当たる
「燃え上がれ炎球」
炎球は燃え上がりキリングスパイダーのHPを減らしていく
「この連続攻撃で終わらせる」
燃えているキリングスパイダーに《大嵐》を直撃させ
炎と風の魔術混成 炎風牢獄
「いい感じに燃え上がってきているな」
俺は《付与魔術疾風》を《焔》と同時に使用
『雪血刀』を一度納刀し、勢いよく抜刀する
《疾風》の力で抜刀スピードを劇的に上げ
《焔》で炎刃の斬撃を振り抜く
キリングスパイダーは呻き声を出しながら倒れる
《ボス戦が終了しました》
「よし、切断面が綺麗に焼けているな」
疾走の音が近づいてくる音が聞こえてくる
「リク君!」
カリンは勢いよく俺に抱きついてくる
「カリン羨ま⋯リクリク迷惑がってる」
迷惑ではないんだけど... まぁいいか
「ネオさん、カリンお疲れ様です」
「「お疲れ様!」」
今日もギリギリ投稿出来ました
感想お待ちしております
書いてて思ったのが
「あれ、思ってたより文章長くできない」って思って
作成しています
特に戦闘シーンが難しいと感じます