確認そして相見える
25話
ひとまずヘッドギアを外すか
「まさか、強制ログアウトとはな...」
とりあえず、アップデートが終了する時間を
ホームページから見てみるか
MOFのホームページを見てみると、
《15時にはアップデートが終わります》
「なるほど」
こうなると、15時までどうやって時間潰そう?
そういえばまだ
リアルで何処までゲームの力を使えるか試していないな
「もし、ゲームの力がそのまま現実でも使えるなら
さっき習得したあのスキルも...」
スキル《隠密》発動
ゲームでは使えたけど現実だとどうなんだろうな?
発動したのはいいけど、
自分じゃ確認できないんだよな
俺はベットから起き上がろうとして気づく
「布団をどけた音が聞こえない?」
戦闘の時は集中していたから気づけなかったが
隠密中に触れている物の音さえも消えるのか
隠密を使用してタガーや手榴弾を投げれば
相手は投げれるまで対処のしようが無いってことだな
もう少し試してみるか
おぉ、確かに足音が聞こえない
ジャンプをしても着地音すら聞こえない
「これは、ゲームでも使いやすいけど、
現実でも使えるスキルだな」
例えば、学校に遅刻なりそうになったとしても
名前呼ばれる前に席に座っておけば
出席扱いになるのでは?
「うんうん、とても良いスキルだ!」
俺はひとまず、隠密を解除する
あとは
血液創造で
コップを作ってみる
「真っ赤なコップになったけどきちんと使えるのか?」
コンビニで買ったオレンジジュースを
コップに注ぎ、思いきって飲んでみる
「うーん、コップとして使えるし血の味もしないけど
見た目がなぁ...」
血の色で気分悪くなりそうなんだよなぁ
そうだ
「血液操作でコップとコーラを混ぜて
茶色に変えてみよう」
まだ、血液操作には慣れてないから
慎重に慎重に
「しんちょう...」
その時家のチャイムが鳴り響く
「うわっ!」
ヤバ、失敗したか
テーブルにはコーラが少し零れている
「って、成功してるよ」
さっきまで赤色だったコップは茶色に近いコップに
変わっていた
てか、チャイム?まだ昼飯の出前はしてないんだけどな...
「はーい、どちら様で?」
時は少し遡り、俺がヘッドギアを外した
20分前まで遡る
「まさか、強制ログアウトになるとはね〜
もうびっくりだよ」
「確かにあれはタイミング悪すぎたよな」
「ん、莉嘉と凱 同意 リクリクにさよならを言う前に
ログアウト残念...」
「え、まさか...」
「何かあった?瑠斗?」
「あ、あぁそうだ音緒
隣の男の子の名前って聞いた?」
「え、確か加賀美 陸 って言ってた...
それがどうかした?」
「実は、さっきリク君に教えて貰ったSNSのアカウントを見たら、MOFを遊ぶって言うコメントがあって
しかも年齢も16歳でリク君と同じ」
「私もMOFをやっているって聞いてフレンドになろうと
プレイヤー名を教えようとしたら、タイミング悪く
莉嘉が邪魔してきてプレイヤー名は聞けなかった
でも、名前聞いた時に違和感を感じた」
「そこまで、気にすることなの?
もし隣の男の子がリクくんだとしても、運命じゃん?
何か不都合なことでもあるの?」
「え、もちろんそれは無いけど」
「ん、ある訳ない」
「はは、莉嘉にしてはまともな事言ったな!」
「凱それって私が普段バカって言ってるってこと!」
「それはどうだろうな」
「確かに莉嘉が、まともなことを言うのは珍しいね」
「莉嘉にまともな事を言われるのはムカつくけど
私もリクリクと隣の子が同一人物か気になる
確かめに行こう」
「皆して、私の事をバカ扱いにして〜!」
「よし、じゃあ行こうか」
そして現在
「えっと、何か俺に用事でも?」
「単刀直入に聞くけど、君はMOFを遊んでいて
プレイヤー名は『リク』で合っているかい?」
「へ?まぁ、遊んでいますしプレイヤー名も合ってい
ますけどそれが何か?」
「やっぱりそうなんだね」
俺現実では、プレイヤー名何か教えてないし
MOFを遊んでいる事を知っている人も少ないけどなぁ
あ...
「まぁ、MOFの事で他にも聞きたいことがあるなら
どうぞ上がってください 少し散らかっていますが...」
「(考え事をしていたらしいけど、気づいたのかな?)
それじゃあ、上がらせてもらうよ」
「どうぞ、どうぞ」
「(ねぇ音緒どう思う?)」
「(ん、莉嘉 リクリクの可能性あるある)」
「(こんな偶然あんのか?まさか隣人がリクの坊主って
ことが...)」
「お連れさん方平気ですか?」
「まぁ考え事でもしているだけですので」
「そうですか...」
「少し散らかっていますが、テーブルにでも座ってて
ください コーラとオレンジジュースをテーブルに
置いているので近くにある紙コップでも使って
好きに飲んでいて構いませんので」
「ジュース飲んでいいの!」
「え、まぁ逆にジュースしか買っていないので...
洗い物削減の為に紙コップを使ってくれるなら
全然俺に構うことなく飲んでいいので」
「ん、今家に飲み物無かったから助かる助かる」
テーブルに零したコーラを拭き取ったりしながら、
会話をしていく。
「君って高校生で一人暮らしなの?」
「あ〜そうですね
一人暮らしをしたいって親に提案したら、
家賃を払ってくれてその上に仕送りもしてくれる
本当に良い親ですよ」
「いいね〜」
「そろそろ話を聞いてもらえるかい?」
「はい、聞きますよ」
まぁ俺がMOFやっていてプレイヤー名を知っているのは1人しかいないけど
「聞いて驚くかもしれないけど、僕達4人とMOFで
会ったことないかい?」
直球で聞いてきたな まぁ嘘をつく理由は一切ないし
「確かに会ってますね
サエルさん、ヒリカさん、ネオさん、ガイ
さっきの強制ログアウトホント驚きますよね」
「な、俺だけ呼び捨て...」
サエルさん達にネオさんを含め、改めて自己紹介をした
サエル『冴川瑠斗』
ガイ 『佐鳥凱 』
ヒリカ『緋翠莉嘉』
ネオ 『兎月音緒』
「あはは、この感じはリク君だね
まさか音緒の隣人が君だったとは正直驚いてるよ」
「本当にリクくんなんだ!
ということは、音緒に会いに行けば必然的にリクくんに会えるってこと...」
「ん、リクリク現実でもお隣同士よろしく」
「はい、ご迷惑かけるかもしれませんが、こちらこそ
よろしくお願いします」
感想是非ともお待ちしております