決闘 その二
22話
目の前の氷柱を砕いては、別の氷柱を砕き
血液操作のタガー2本でも砕いて
かすり傷程度のダメージで何とか抑え
隙が出来るのを今か今かと待っているのに
まだ、
氷柱が絶え間無く俺に迫ってくる
「な、何でまだ氷柱が来るんだ...」
あいつが持っていたのは大剣のはずで振るのには
一瞬の隙ができる、そこを狙って倒す
算段だったのに...
(あぁ!何がどうなってんだよ!)
大男の方を一瞬見てみてると
そこには大剣は無くタガーに変わっていた
「大剣だって、油断したな!
血液を使えば好きな武器に替えられるんだよ!」
仕方ない
攻撃の手は緩むけど、血液操作のタガー2本を向かわせる
「生意気なガキだな!お前はよ!」
大男はタガーを大剣に替えて
操作している俺のタガーの対処をし始める
「ふぅ、ひとまず息を整えよう」
大剣の振る角度を空中に向くように
タガーを操作しているおかげか、さっきと違い
俺に氷柱は届いてない
さて、どうやって攻略する?
(透明で姿を消して、一撃を狙うか?)
そうだ、今のうちにスキル《気配遮断》を20ポイント
消費してメインに使えるようにするか
《《透明》と《気配遮断》が熟練度MAXになりました
スキルを統合し
新たなスキル《隠密》に生まれ変わります》
「隠密...ね」
スキル 隠密 MP10
足音(足跡)や匂いなどの気配全てを消して活動する
隠密を解除するまで、10秒毎に5MPを消費し続ける
「今の俺なら約6分は活動できるな」
スキル《魔力血液変換》
魔力を血液に血液を魔力に変換することが可能
それにこのスキルがあるから
長時間隠密戦闘を行える
「良いスキルに変化して助かった」
血液操作を解除
「おいおい、もう攻撃を止めるのか?
それとも降参するってことか?
どちらにせよ、攻撃は続けさせて貰うぜ!」
また、大剣を振り始め氷柱が俺に迫ってくる
鎌を盾にし敢えて氷柱を真正面から防ぐ姿を見せつける
「はっ、砕きもせずに真正面から防ぐのは悪手だろ!もう一度同じ攻撃これでお前の負けだ!」
大剣を大きく振るい先程とは比べ物にならない大きさの氷柱が通り過ぎる
「氷柱を砕くことも出来ずに氷結状態になったか
これで俺様の勝ちが確定した!」
《隠密》スキル発動
俺は氷柱攻撃が当たる直前に鎌を離して
スキルを発動した
大男からしてみれば俺が氷結状態になって
勝ったと思っているはず
その大きな隙を俺は見逃さない
全速力で大男に向かい
刀を下から振るい左腕を一気に斬り落とす
足を払い転ばせる
大剣 雪血 は転んだ衝撃で
左に飛んでしまう
「は、俺様の左腕が斬られて
地面に寝そべっているだと...」
「攻撃は終わらないよ」
俺は首を狙って、刀を突き刺す攻撃を行う
その殺気を感じたのか
大男は左に回転して避け、立ち上がり
見えない俺に対して拳を振るおうとしてくる
俺は刀を一旦離して、腹に肘鉄を喰らわせる
「おぉ、クソガキが俺様を舐めるんじゃねぇ」
普通なら吹き飛ぶはずだが、肘鉄の痛みを耐え
拳を振るってこようとする
俺は肘鉄を喰らわせた体勢で拳を避け
大男の隙を見逃さずに
右腕を掴み一本背負いを行う
「あぁあぁあぁ、いい加減姿を見せて
正々堂々勝負しやがれクソガキ!」
受け身をとったのか、足を使って
見えない俺の顔面を狙ってくる
「見えない俺にダメージを与えられるわけないだろ」
立ち上がった瞬間を狙い俺は
足を払う
体勢が崩れた大男の腹を思いっきり殴る
「ふぅ、やっと吹き飛んでくれたか」
俺は一度隠密を解除する
「(痛え、痛え )俺様がこんな扱いをされるなんて
屈辱しかないんだよ!」
吹き飛んだ先には 大剣 雪血 があり
大男は大剣を取り
俺に対して暴言を吐き始める
「砕くことも出来ない大きさで、広範囲の氷柱攻撃を喰らわせてやるぜ!
俺様を直ぐに倒さなかったことを後悔するんだな!」
大男は今まで以上に下から大きく横に大剣を振るい
俺が砕けない程の範囲攻撃をしてくる
観衆がいるからあまり種族限定スキルやユニークスキルを使いたくはなかったが
仕方ない
ユニークスキルの俺オリジナルの使用方法
《針盾 反》
感想お待ちしております