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11 前夜の・・・

本日、二話目。短いです。

女サムライの、美紅ちゃんが夜更けに忍び込んできた。


『えっ。もしかして夜這い。っな訳ないよね。いくらプリティなぬいぐるみだからってね。兎に角、怪しいの一言に尽きる。』


護衛だからと言ってこんな夜中に主人の部屋に忍び込んだりしない。いやするのか?忍者とかならしそうだよね。でも、彼女はどう見ても武士だしね。


足音を立てない様に踵をあげてソロリソロリと今ではコント(ちょうさん、後ろ後ろ!って全員が集合するヤツ)くらいでしか見かけなくなったThis’s忍び足をしている。

室内を物色し始めるが真っ暗で何も見えないようで手をまえに突き出し正しく手探り状態で少し腰が引けているのが、なんとも・・・(´^∀^`)

対する俺は、不思議パワーのおかげでよく見える。赤外線カメラより良く見えている。

美紅ちゃんは、灯台に手が当たって倒れそうなのを必死で受け止めたりとアワアワしている。


「これは、面白い。警戒しているのが馬鹿らしくなるほどの面白行動だな。ほっかぶりをしていたら満点あげちゃうんだけどなぁ。っとそんなことより、導真様に報せないと。」


尻尾に意識を集中させるとへろりと垂れ下がっていた尻尾がムクムクと起き出す。何だか卑猥な感覚だが当然アレな意味はない。

わたしは、紳士なのだ。


シコシコ。


この尻尾が長距離念話のアンテナなのだから立てない訳にはイケない、昔の携帯電話アンテナみたいだな。

着信音は、マイフォンなのに。

というわけで、アレを立てるのは、仕方が無い事なのだよ。(論理武装完了)

完全にビンビンに起立した尻尾は、念波をビンビンに送受信する。


『もしもし、導真様?もしもし聞こえますか?導真様~、もしも~し。』


電波が入りにくい山奥から携帯電話を掛けているような呼び出しになった念話を送る。


『なんじゃ、こんな時間に。童女の部屋でビンビンにおっ立てよって。変態か、お主。変態か?』


大事なことでも無いのに二度も変態呼びしやがって。そもそも、念話の仕様だけでは無く全てこのジジイの制作なのだ、決して俺の所為ではないので、しっかり抗議して置く。在らぬ誹謗は、放置すると後々大変な事になる事を前世のワイドショーで知っている。


『こんか仕様にしてのアンタだろう!』


『何を言っておるのじゃ?尻尾は長距離用じゃと教えたじゃろ。儂の屋敷くらいの短い距離じゃとそのままでも通じるわい。』


『そ、そんな馬鹿な・・・。』


幼女の眠る暗い部屋で侵入者の巨乳少女を見てオッタテル鬼畜がいた・・・俺だった。


「ヒッ!」


美紅ちゃんがビクリとして周囲を窺いだす。


「今、声が聞こえたようなぁ。」


入って来た入り口に戻って廊下を見に行った。

目が暗闇に慣れたのだろうか。


『それで何の用なのじゃぁ。これから、地獄で篁くんにりっちゃんの舞の美しさを語りに行かんとならんのじゃよ。』


(篁様、乙。)


『えっと、侵入者です。昼間の護衛の女の子ですよ、武士っ娘の。』


『武士っ娘?もしかして、美紅とかいう娘かの?なら、大丈夫じゃよ。問題無かろう。もう地獄の門が開く時間じゃ。また明日のぉ。』


『えぇ!大丈夫なの?今、刀の柄に手を置いて今にも抜きそうなんですけど。めっちゃ臨戦態勢ですけど。地獄の門が開いちゃいますよ。』


『ほっほっほ。では、先に逝っておくかのぉ。』


『先に逝っとく、じゃぁねぇ〜よ。何とかしてから逝けよ。』


『・・・・・』


『おーい、導真さま。』


『・・・・・』


あのジジイ、ホントに念話切りやがった。

どうすんの?

俺だけで何とか出来るのか?

相も変わらず、ビクビク、オロオロしている美紅ちゃんを見て、何とかなりそうだな。

じゃぁねぇ。初戦闘だ。


シコシコ、シコシコ。






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