スキル習得!
どうもスカルです
タイトルにもある通りついに黒崎君にスキルを上げようと思います
あいかわらずのクソゲーなのでお願いします
ついにきた!
ついにきたぞ!!
やっと、やっとゲームらしいことをできるんだ!
“スキルを習得します”
“スキル名は―”
“今日も特訓に精が出るね”
「そうだな」
俺は勇者のもとで特訓を行っている。
あれからしばらくして、イシのつるぎはどうのつるぎに、おなべのふたはうろこの盾に変わっていた。
俺もいつしか二刀流にたどり着くのだろうか?
かなり剣を自由に使いこなせるようになってきた俺はそこらの不良で経験値稼ぎをしていた。
レベルは2になろうとしている。
そう!
まだ2にもなっていないのだ!
このゲームのレベルアップシステムが厳しい!
戦闘後の経験値が勇者にもふられてしまう!
俺に全部ふれよ!!
しかし、俺は努力の末にあと不良を一人倒せばレベルが上がるところまで来ていた。
俺は今不良(予備軍)の後をつけている。
このゲームのクソだと思うところの一つはここだ。
不良といえど悪さをした現場を発見しないと戦いを挑めないのだ。
カツアゲ、ポイ捨て、落書きなどとにかく現場を押さえなくてはいけない。
それにこの町はまだ初期の町らしく不良くらいしか出ないそうだ。
いやめんどくさすぎんか!?
これがなかなかレベルが上がらないゆえんでもある。
倒すまでに時間がかかるのだ!
ってかポイ捨てで斬られるこの世界の不良も気の毒だが。
そして今前にいる不良はラムネの空き缶を持っている!
これはそろそろ投げ捨てるに違いない!
そのまま、そのまま、
よし! 捨てたぞ!
“あれは不良だ! いくよ!”
「ああ」
勇者め、やっと気づいたか!
あいつがポイ捨てをすることくらい、俺には端からわかっていたぞ!
ゲームシステムにマウントをとってみたりして。
このゲームにイライラしすぎてこの程度でしかストレスを発散できないのだ。
許してくれよな勇者。
“戦闘が開始されます”
このゲームのシステムはいまだによくわかっていない。
まぁその辺りはゲーマーとしての勘で行っている。
攻撃と防御はわかるのでそこまで困ることはない。
不便なことといえば俺にはまだスキルがない。
ただ斬ることしかできない剣士だ。
それでも敵を倒すことはできるのだが、、、
“スキル!”
面倒なのはこいつだ!!
どうやら技の発動までにかかる時間には少し差がある!
スキルの方が通常攻撃よりも少しだけ早い!
つまり、俺の技が出る前にこいつがスキルを出してしまうのだ!
これは今からちょっと前。
“よし、そろそろ経験値稼ぎに行こうか”
お、ついに来たかレベル上げ!
剣も使えるようになってきたしな!
そうしてテンション高めに外を歩いていると。
あっ不良だ!
こいつを倒して経験値をもらう!
これが俺の本当の初戦だ!
ん?
勇者がなぜか反応しない?
なんでだ?
あれはどう見ても不良だぞ!?
そして不良がポケットから手を出して煙草に火をつけた。
“不良だ! いくよ!”
なんだ!?
急に反応した!
“戦闘が開始されます”
何があったんだ!?
いや、もうこうなった以上なんでもいい!
よし、いっちょやってみますか!
“スキル発動!”
この流れはっ!!
“敵を殲滅しました”
はぁ!?
こうして俺の経験値稼ぎは幕を開けたのだった。
懐かしいな。
あれからも勇者の勝手なスキルの発動に困らされたものだ。
ふっ、だが俺はこれにも完璧な対策法を編み出している!
“剣の舞!”
“攻撃力のステータスが向上しました”
そうこいつには事前に何度か戦わせてMPをからしてある!
だから奴は消費MPの少ないスキルしか使えない!
もうあのやばいスキルは撃たせないぞ!
さぁいくぞ!
俺の!
ただの斬撃!!
“敵を殲滅しました”
“経験値を得ます”
“レベルが上がります”
聞きなれたようなBGMが流れる。
うん、ここにはもう突っ込まないでおこう。
めんどくさくなってきたわ。
“スキルを習得します”
“スキルの名は焔殺衝です”
よかった!
メ○じゃなかった!!
ほんとによかったわ!
焔殺衝(Lve.1)
炎を球状にして発射する火属性攻撃呪文
消費MP2
低い確率で会心が出る
……
メ○だよねこれ!
ほんとに大丈夫かこれ!
いやきっと気のせいだな、うんそうだ。
とりあえずスキルは得られたわけだし!
喜ぼうここは!
“無事レベルが上がったね”
勇者が声をかけてくる。
誰のせいでこんなに時間がかかったんだろうな!
こいつ、ほんと腹立たしい!
“さてそろそろこの町を出発しようか”
“僕らの王に会いに!”
読んでくれてありがとうございます
よければ評価等お願いします
これからも頑張っていくので良ければ読んでください