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Sugar aunt

作者: 死にたい猫_Blue pill

お久しぶりです。

久しぶりにログインしたので記念にupしておきますね〜頻繁にログインしてた頃はまだティーンでしたねぇ。その節はお世話になりました。


文章の成長はありますかな?

ジャンルはSFです。

そうして人類は永遠の眠りについた。


「寝物語は終わりか?」

…彼方 かなたは絵本を閉じてこちらの様子を伺うように見た。

「…気に障ったのなら謝る」

黒い装束が揺れて黒猫耳が震えた。

「人類の滅亡を寝物語にする奴がどこにいる」

「気に障ったのならそう言いたまえよ…」

彼方は本棚に本を戻した。

「それで?ラキ、君の現状は理解できたかね?」

「…まあまあだ。個人的にはソーダ味のアイスを熱中症で立ち尽くしたアスファルトに落として、その最中に飛来した宇宙人に話しかけられ朦朧と「いいえここはアメリカです」と答えて攻撃が開始されたと言う点を強く言及したい」

「どうぞ」

「どこの、馬鹿が、考えた文章なんだ?」

彼方は傾いたテーブルの上で器用にも紅茶を入れている。

「全て事実だよイーゲンアイザー」

「…」

ラキは固まって止まった。

「大佐とお呼びした方がよろしいかな?」

彼方は尻尾を揺らして紅茶を飲んだ。

「…俺の分は?」

「そこの机だ」

彼方はこちらを見向きもせず尻尾で指した。

ふわふわと毛玉が浮いている。

「クッキーがない」

「君はイギリス人かね」

非難されてラキは紅茶を手に取りながら眉を顰めた。

「…一応言っておくがイギリス人ではない」

「人の家に来て、紅茶を要求し、合わせまで要求する。まさにイギリス人だ」

ラキは彼方をしっかり見て懐疑的な不平を示した。

「…軍人だと知っていたんだな」

紅茶を口に運びながら、犬顔の口元が案外人間らしく湯気を感じ取って止まった。

身を捩ったせいか巻いた包帯から血が滲む。

「いい名前じゃないか。イーゲンアイザー 真実追従」

「お前は何でも嫌いだろ」

彼方は眉の動きだけでYESを示した。

「巨大アトン人との大戦…実に悲劇だ」

「そんなものは存在しない」

犬顔の大佐はゆっくりと正確に言った。

「しかし外の現状は受け入れるしかないだろう?」

「…」

窓の外には、広大な宇宙が広がっていた。

「…何故俺を助けた」

ラキは拳を握る。

「…ふうむ」

彼方は唸るだけで言葉を返さない。

「…」

彼方の爪が、一音ずつ指が落ちるようにタタタタッと音を立てた。

その仕草と類似する人物が思い起こされる。

「…お前が誰なのか知ってる」

「…私だって君が誰なのか知ってる」

グッと近づいてきた顔が怒りにも似た、猜疑心をあらわにした表情なので薄く疑問が浮かぶ。

…いや…該当する言葉が見つからないのでそう当て嵌めたが、猜疑心と見るならば、一体何を”疑っている”のか。

「…疑うのはやめろ。俺は潔白だ」

二本足の黒猫は何故か目を丸くした。

「何を言っているのかは分からないが…まあ確かに。お前は潔白だ」

…自分でも何故そう言ったのか分からない。

考えるよりも先に体が動いていた。

「いい意味で脳筋だと言われる理由が体感としてわかったよ」

「…?いや、やはり基地に居たんだろう?基地の仲間から聞いた、そうなんだろう?」

「そうかもねblunt muscle ブラントマッソォ《鈍筋》君」

「そのあだ名には悪意があるんだろう」

「いいや!…クックック…ビーフケイクよりマシだろ?感謝したまえ、フフフフフ」 

「な!」

ラキは一瞬人の姿に戻って赤面した。

「…(やはり完全ではないか)」

表情には現れないが黒猫は目を細めた。

「…レディ達の戯言も時には私を楽しませてくれる…友達にはなれなかったがね」

「…」

猜疑心の意味がわかったような気がしてラキは黙った。

「…何故助けた」

「しつこいな。しつこい男は嫌われるぞ」

「自分を助けた理由を聞いている!応えろ」

犬の気迫に猫は縮上がりはしないものの、圧を感じとったようだ。

「…だろ」

「…?なに?」

「私が誰だか分かっているのだろう。それで十分だ」

「…答えになっていない」

腕を掴まれて机に押さえつけられても彼方ははぐらかし続けた。

「…わかったわかった。お前なぞ巨大アトン人に踏み潰されてしまえば良かったんだ」

「なにおう!」

面倒くさそうに彼方は猫耳をそっぽにやった。

「…(出たな、秘技、耳後ろ聞いてるフリ聞いてない攻撃)」

「…はぁ…それから、あれは人ではなく虫だ…」

ため息をついてラキは手を離し、自分の寝ていたベットに座った。

「…」

宇宙空間は静かに闇となって広がっている。

「…なぁ」

「いいや、思考実験の一部でもないし、その光景はグリーンバックではないよ」

「…」

紅茶を片ずける彼方はこちらを見向きもしない。

「…巨大アトン人でも探すかな」

「そこにはいない」

「…」

いちいち口を挟んでくる黒猫を睨む。

「巨大アトン人…」

「いない。地球と共に滅んだ」

(なぜそうもハッキリと…)

アトン人…アトン…虫…

「…?!…おい!まさか、」

振り向かれて初めて彼方がこちらを向いた。

「事実だと言っただろう」

「嘘だ…そんな…筈は……」

愕然と、ラキは青くなっていく。

「灼熱の太陽の中…研究に煮詰まった私はアスファルトを歩きながらソーダ味のアイスを食べていた。汗がダラダラと常に垂れ、熱中症になっていた私は判断能力が極限に鈍っていた」

淡々と黒猫が話し始める。

「まさかそんな…やめろ…」

「…あの日、空から絵に書いたような宇宙人が降りてきて私に、「ここは日本ですか」と聞いた。その時既に私の頭は煙を上げてショートしていたんだ」

形だけ悲しそうな顔をして彼方は告げた。

「そして答えた。「いいえここはアメリカです」基地の周辺だったからな」

「oh…GOD…」

「…宇宙人は言った「行き過ぎたと思ったがどうやら着いていたらしいな、御仁、アメリカは環境破壊をしているかね?」ちらりと宇宙人は溶けたアイスに群がる蟻達を見た」

「…やめてくれ頼む…」

ラキは俯いて気分悪そうにした。

「…「これは人工甘味料のもたらす殺戮です」これは環境破壊をイエスと答えた事になった、そして、「ではこの生き物は死ぬのか?」と少し考えるように彼らは聞いた」

「やめろ!」

「…「砂糖中毒になって死にます」」

「…こんな馬鹿な話があるか……」

ラキはもうほとんど泣いていた。

「…うむ。地球滅亡の原因は私だ」

「このビッチ!」

泣きながらラキは彼方に掴みかかった。

「いや…いやいやいや…またホラ話なんだろう…?そうだ…そうに違いない…窓の外も…全てグリーンバックで…」

「全くもって事実だ。確認したくても、証拠は宇宙の彼方だがな」

「…お前その名前偽名だろ」

「おーおー鈍筋 ニブキンが一丁前に…」

「うるさいメス猫」

「あ?なんだ?やんのか?犬め」

「…っ!俺は犬好きだが!犬にしてくれと頼んだ覚えはない!」

「怒るなよワンちゃん…ワンチャンあるかもよ…?」

「どうゆう意味だ!」

「私は猫好きだがお前が犬なら構わん」

「はぁ?全く訳の分からない事を!」

至極残念そうに黒猫は眉根を寄せた。

「…とにかく、受け入れたまえよ、イーゲンアイザー」

「…その名前は嫌いだ」

「何故だ?お前にはその技量がある…だから連れてきた」

窓の外の宇宙がキラキラと輝いている。

「…ところで、なぜ動物に?」

「宇宙に放たれた犬が居たろ、アレな」

「ああライカの事か、まさか願掛けかー?いやお前ならありうる」

「まさか。サイズの問題だ」

「Size」

「そう。ライカはただのヒントだ」

「…ライカに謝れ」

「…あれはメスの犬だったな♪」

「俺はオスだ」

「お、すっかり犬畜生に馴染みやがって」

「黙れメス猫」

指を指される程の怒りを真に受けても彼方は全く動じない。

「はぁ~…悪夢だあ…」

「まあまあ。現状に甘んじたまえ兵士よ、それとも宇宙飛行士にでも転職するかね?」

「いや…遠慮しよう…」

白い光と共に窓に大きな惑星が映る。

「地球は…白かっ…た…?」

「さあな、答えは誰にもわからん」

「うう…」

「泣くなよ。惑星は元々巨大な金平糖のようなものだ」

「お前は黙ってろメス猫」


…202X年…地球は巨大な蟻に攻撃された。

その際宇宙人は蟻の誘導に大量の砂糖を使ったとされる。何故なのかは…人類 ・・史上…誰にも分かっていない…


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考察?アイスバーにかけて食べました。

アレックベンジャミンのOH MY GODを聴きながららエンディングです

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