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呪文集  作者: 黒木夜月
1/1

無法地帯(恐らく上級)

満ちて散りゆくその様に

終わりが近付き燻ぶる物は

やがて始まりの門を潜る

起こりて気付き

去りて消え行け


時が止まりし絵に映るは

過去の悶えし奢りか

今を捉えし絶望か

顕現する恐怖に

進まぬ体を憎め


落ちて砕けてまた消えて

私が無くなろうとも

また貴方と一つに戻る

幾度と無く降り注ぎ

今また私は一つに還る


流れてさ迷うその姿に

孤高と評する人は皆

悲しき想いに気付かぬまま

過ぎて行く時間に

切り刻まれ続ける


射すような時間でも

人は皆、思いを乗せる

その身に宿す力に

新たな可能性を乗せて

貫き押し通せ


さあ、死ぬまで笑いましょう

可笑しくてお腹がねじれるほど

何度と無く声を高らかに

溢れるほどの気持ちを伝えるため

今、私は歌う


強敵を前に

生き残る術は無い

弱者を前に

逃げる術は無い

故に力を使い尽くせ

骨までかじり、砕き、その奥まで届かせろ

殺戮は常に誰もの傍にある


儚き夢に手を伸ばすため

脆い願いを叶えるため

直ぐ傍にある光を掴むため

今、思いを力に換えよ


願わくば

胸に秘めたる感情を

表すことなく消えたい

それが叶わぬならば

見えた者のみ私と共に消えよ


憎め

怒れ

その二つの想いだけで

破壊の力は敵を飲み込む

容赦など与えず

欠片も慈悲を残すな

寝れない夜に頭がぼーっとするまで何か書けないかと思ってとりあえず書いてみた。

深い意味は特に無い。

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