表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/19

二、不良少年、野々宮図売(ののみや ずうる) 

少々、長めです。

「でもまずは、飯を食う方法を考えなきゃ」

 雄二が言った。やはり、食事はしなきゃダメか。一度死んだといっても、よそに生まれ変わっただけで、生きた人間だし。

「たぶん無一文だよね」

「いや、そうでも……」

 言われてポケットを探ると財布があった。が、出そうとすると手で制された。

「向こうのお金は使えないから」

「やっぱ、そうか」


「そうだな。しばらくは、僕が面倒みてもいいけど――」

「いや、それは悪い。それに自立しなきゃ、ここへ来た意味がない気がする」

「立派だねえ。その心がけなら、もう人生、成功したようなもんだよ」

 指さしてウィンクするので、なんかむっとした。

「ふざけないでくれ。ええと雄二、お前がここへ来たとき、飯とかは、どうしたんだ?」

「そうだね。君と同じように回廊を降りて、そのまま地上へ出たら……」




 彼の話は、こうだった。

 出口から外に出ると、そこはもうヤパナジカルの国内で、首都であるヤパナンのまんなかだった。遺跡のような回廊からの予想どおり、やはりそこは中世ヨーロッパそのもののレンガ造りの家が立ち並び、すその長い派手なドレスで着飾った女や、甲ちゅうを着た剣士などがかっ歩するファンタジーな国だった。


 とりあえず職安でもないかときょろきょろすると、パン屋の看板が目に入った。壁に求人広告が貼ってある。


「求人? 普通すぎだろう」

 俺があきれて言うと、雄二は真顔になった。

「異世界といっても、前にいたところとそんなに変わらないんだよ。普通に会社とかあって、サラリーマンとかいるし。ただ王制で、民主主義じゃないだけで」

「まるっきりゲームだな」


 とは言ったが、実はゲームなんてほとんどしたことがない。前にネットゲームをやってみたが、あまりに場面が動くので、三十分で視神経をやられてやめた。

「それでね」と雄二。「とりあえず、そのパン屋に入ってみたんだけど――」



 入って彼は驚いた。店の奥に釜があって、店員が中から焼きたてを出して棚に並べていたが、どれもみな真っ黒焦げなのだ。温度を調節していないのか、かなりいい加減に焼いているらしく、見た目はとても食えたもんじゃなさそうだった。


「いらっしゃいませ」

 割烹着に白帽の女性が来てにこやかにあいさつしたが、彼は迷った。使ってもらおうと思って来たのに、肝心の商品をこんなにしてる店じゃ、明日にでもつぶれそうだ。出たほうがいいのでは。

 そう思ったとき、女性が急に妙なことを言った。

「まだモジックをかけておりませんので、少しお待ちいただけますか。五分もかかりませんので」

「も、モジック?」

「あ、もしや、転生組の方ですか? これは失礼しました」


 丁寧に頭を下げ、店員の女性は説明をはじめた。

「モジックというのは、ぶっちゃけ魔法のことです。あちらではマジックというそうですが。ここでは、食品を扱う店は、どこでも商品にモジックをかけて完成させます。

 食品だけじゃありません。国内に出回るあらゆる商品にはモジックがかけられています。ただ、効用期間が短いので、建物や乗り物、家具などの耐久消費財にはかけられません。

 うちのパンにかけられるモジックの期間は、一時間です」

「それって、一時間しか魔法が――いえ、モジックが効かない、ということですか?」

「そうです。だから、お買い上げして一時間たつと、元の黒焦げに戻ってしまいます。うちの商品は、ご購入後、一時間以内に召し上がるのが基本です」

(いいのか、それで……)


 雄二は頭が疑問符でいっぱいになった。いくら魔法をかけてあるといっても、実際には黒焦げのひどいパンだ。それを、たんにモジックとやらで、形も味もおいしく思えるように見せかけているだけなんて。はっきりいって詐欺というか、ごまかしなんじゃなかろうか。


 疑っていると、店員は壁の穴に刺さっている妙な棒を取った。長さは十五センチほどで、いっけんオーケストラの短い指揮棒のようだ。頭はドラムをたたくスティックみたいに、少しふくれている。

 あとで知ったが、これがいわゆる魔法の杖で、国内のあらゆる場所においてあり、モジックが必要なときは、いつでも取って使えるようにしてある。魔法使いとしてのランクがあがると、自分用のマイ杖を所持できるという。


「いま、かけますから、ごらんください」

 女性は杖を持って、業務用の銀テーブルまで行き、タッパーに並べてある黒焦げのパンに向けて、呪文を唱えた。

「モジカル・ヒール!」

 すると矢印部分からビビッと白い光線が出て、パンに浴びせられた。パンたちはどれも一気に白くそまったと思うと、焦げ目がついて茶色になり、いかにもほかほかの、おいしそうな焼きたてパンに変化した。

 初めて目にする魔法に、雄二はしばらく目が見ひらき、口があきっぱなしになるほどに驚いた。

「どうぞ」とすすめられ、口にすると、さらに衝撃に「うわっ」と声が出た。本当においしい。向こうの世界で食べていたパンと何も変わらない。ほんの一分前は、口にすれば、きっと苦さで即死だと思えるほど、まっくろ焦げだったのに。



「でもこれって、栄養はどうなんですか?」

 食べ終わってから聞いた。

「モジックで栄養満点になったとしても、元が黒焦げとか、いたんでたりしたら――」

「それなら大丈夫。今、食べたそれが、そのまま体内に入って栄養になりますから」

「あとで魔法がとけて下痢になる、とかないんですか?」

「その頃には、消化されて跡形もないですから。でもそうねえ、あまりに残るようなものだと……。

 たとえば、まずいお酒をおいしくして飲んだ場合に、何日も頭に残ることはあるけど……、でも今さら頭の中で戻ったところで、味がまずかろうが、もうどうでもいいからね」

「た、たしかに……」

 いちおう納得したので、改めて用件を言った。

 バイトの件はあっさり決まった。



「その店員さんが店長だった。いい人でね。住むところがないなら、うちに下宿していい、って言ってくれて」

 本当に嬉しそうに言う雄二。

「そこで働きながら雑誌の新人賞に応募して、今の地位を得たわけさ」


「そりゃ、とんでもなく運がいいなあ」と俺。

「君だって運がいいじゃん」

 お世辞かと思って、しぶい顔になった。

「俺、運がよかったことなんてないよ」

「こうして僕と知り合ってるんだ、ラッキーの塊じゃん」

 どんと胸をたたく雄二。学校一のいじめられっ子の片割れだったとはとても思えない、この自信。まぶしいほどだ。

「どう、僕みたいに、そこで働いてがんばったら?」

「い、いいのか?」

「僕の紹介なら、きっとオーケーだよ。あの店はいがいとでかくて、部屋が余ってるし。募集してないかもだけど、頼んでみるよ」

「あ、ありがとう」

 さっそく出かける準備をしながら、彼は言った。

「あそこはいいよ。飯はタダだし、店長さんは美人だし。

 あ、旦那さんいるから、手え出しちゃダメだよ」



 一緒に回廊を降りると、話どおり、みため十八世紀西洋の、にぎやかな街に出た。行きかう人のナリも、まさにゲームキャラの風袋だった。腰に剣をさした剣士はいるわ、馬車に乗った行商人はいるわ、黒づくめで魔女っぽい女もいるわ。

 ただ、ズボンにセーターやシャツといった、俺たちの世界の格好で歩く者も、ちらほら見かける。

「僕らと同じ、転生組だよ」と雄二。「来たばっかだと、一目でわかる。長い人は、僕みたいにここの服装になるからね」

「声、かけなくていいのかな」

「困ってるふうでもないし、いいんじゃない。きっとうまくやってるよ。うれしくても、いちいちあいさつとかしなくていいから。バカにはされないけど、笑われる。僕、来たばっかのとき、わりと恥かいたんだ」



 彼の話だと、このヤパナジカルは、住民が土着の民であるルーツと、俺らのような転生組が、ほぼ半々の割合で住んでいて、敵対まではいかないものの、決して仲がいいとはいえないという。ルーツには、成功した転生組を成り上がりと見て嫌うものもいて、ケンカもわりとある。

 ということは、雄二も絡まれたりするんじゃなかろうか。


「お前、大作家なのに、こんなふうに出歩いていいのか?」

 俺が聞くと、彼はなぜかこっちを見ずに言った。

「顔、隠してるから。本にも写真なかったでしょ。素性もなるべく言わないようにしてるんだ。いろいろ面倒だからね」

 複雑な心境なのか、雰囲気がやや重くなった。やはり、偉いのにおおっぴらにできないのって、面白くないのか。


 しかし、また彼がまぶしくなってきやがった。嫉妬とかはないつもりだが、元はダメ同士だったのが、こうして彼だけ遠くに行っちまう瞬間は、やはりきつい。

 いいや、俺もここで彼みたいになるんだ、と顔をふる。失敗する可能性もあるのに、その前から落ちこんでてどうする。


 俺の鬱をはねのけて、彼に集中するかのように聞く。

「ファンに声をかけられないのって、さびしくないのか?」

「ぜんぜん。手紙も山ほどもらうし。街中でちやほやされて、騒ぎになるほうが嫌だよ。

 ……あ、ここだよ」


 だが、彼は引き返さざるを得なかった。俺が蜘蛛の巣にかかった虫みたいに、ある建物の前でぴたりと止まっていたからだ。

 俺は興奮で息が荒くなっていた。

(こ、この世界にも……)

(ライブハウスが、あったのか……!)


 壁には従業員募集の張り紙がしてある。後ろで雄二の声がして、見ればきょとんと立っている。

「そうか和人、君の夢って――」

 俺は彼に向き直り、両腕を広げて叫んだ。

「そうだ、俺はいつか、ロックスターになるんだ!」



 俺の夢。

 親の目を盗んで通ったライブハウスで見た、そのバンドのボーカル。握ったマイクに発したひと声で、世界を一瞬で暗黒に塗り替え、この世ならざる異界に変えてしまった奇跡。

 彼は世界への呪詛を叫び、それでも生きたいという欲求を世界全体にぶちまけた。俺は自分が消え去り、すべてを忘れて彼の世界に溶け込み、そこで展開される心地よい悪夢にたゆたった。

 彼の叫びは一見ネガティブなことをわめこうが、確実に力強く、パワフルで前を向いていて、俺に生きる力を与えてくれた。


 その奇跡を起こせる唯一無二の存在に、俺もなりたいと切に願った。むろん、しがらみだらけなうえに、すさんだ環境で心も折れに折れ、また、そもそも気が豆粒より小さい俺には、そんなことは夢のまた夢だった。


 だが、この異世界に生まれ変わったことで、すべてのカセから解放され、その憧れに自分がなれるチャンスが、今まさに到来しようとしている。

 俺の血は沸き、肉はおどった。ここで働き、やがてはバンドを結成してフロントマンとしてステージで輝く……なんて見通しも、なにも立っていないうちからだ。


 無謀な夢なのは分かっている。だが優しい雄二は、事情を知っても、そんな俺に「無理だ」とも言わず、できるのかとか、こういう場所で働いた経験があるのか、とかもいっさい聞かずに、ただ「そうか」とうなずいて言った。

「まあ、ダメだったらパン屋に行こう」

「す、すまない」と、多少われに返ったが、俺の興奮は収まらなかった。



 だが、行くとあっさり採用された。背の高い長髪の若い店長は、「ちょうどよかった、ひとりぬけたところだから」「周りの社員は全員ベテランだから、初心者でも一から教えるから大丈夫だよ」と言い、社宅まで用意してくれた。

 あとで分かったが、彼も転生組だそうで、この世界へ来たばかりの俺の苦労を分かってくれたのかもしれない。

 雄二は面接のあとで、にこやかに「よかったね、君の熱意が伝わったんだよ」と、自分のことのように喜んでくれた。


 ところが部屋から廊下に出たとき、店長が飛び出してきて、「すまん、ちょっとのあいだ店番しててもらえないか」と、大あわてなふうで頼んだ。

 俺は喜んで引き受けた。



 だが彼が消えると、即座にホールへ行った。「ちょっと、だめだよー」と雄二が追いかけてきても、俺は止まらなかった。「いいから、ちょっとだけだから」とドアノブを回すと、鍵はあいていた。躊躇なく入ると、すぐ横の壁にスイッチがあったんで、明かりをつけた。機材、席などのライブハウスの全容が、ぱっと現れた。


 けっこう広く、一軒家くらいの面積。並ぶ客席の向こうに、憧れのステージがあった。といっても床の高さは客席と同じだが、両側にでかいアンプ、まん中に立つ銀色のマイクスタンドを見て、俺のテンションは猛烈にあがった。

 後ろの壁ぎわに、ギターのスタンドがある。ギタリストは、ギターを使わないときはそこに立てるのだ。右端にはドラムセット、左端にはピアノがある。


 店長の話では、ここに限らずどこのライブハウスでも、ギターなどの楽器には、基本、モジックはかけないという。かければ、素晴らしくいい音になったり、ドラムがたたきやすくなったり、もっと高度なのをかけると、弾くふりをするだけで、プロのテクで自動演奏までしてくれる。ようは口まねだけして歌を流す口パクと同じで、ギターならギタパクというやつだが、それを頼む者は、ほとんどいないという。

 それはそうだろう。誰だって好きで演奏しに来てるんだから、いくら上手く見せられるからって、魔法を使ってまで、人前でインチキはしたくない。

 ただ、まれに親が小さい子供に弾かせる場合、楽器に一流ミュージシャンの演奏力を再現できるモジックをかけてくれ、と頼むこともあるという。が、それは滅多になく、もし頼まれたら、ほかの社員を呼んでくれればいい、とのことだった。


「すっげえ! 見ろよ、このでかいアンプ! おおっ、壁に変な打楽器がかかってんぞ! どこの国んだ、これ?!」

 さまざまな機材にはしゃぐ俺を見て、雄二は、あきらめたようにため息をついた。

「はあ……今、誰か来たらどうすんのさ」

「そんときは――あ、いらっしゃいませ」

「げっ」



 なんと、俺の担当するお客第一号の皆さんが、ドアからぞろぞろお入りになった。ぜんぶで四人いたが、見た目は、家からもうステージ衣装に着替えてきたような、奇っ怪なお姿だった。

 ゴスファッションというのか、黒づくめで、腹や腕に銀のチェーンを巻いていたり、どう見ても地毛じゃない色彩の髪がわっと逆立ってたり、俺の世界ではステージの上でしかありえない、ロックのコスチュームそのものの服だった。


 ひとりが、俺に気がついて言った。

「あ、もうあけてたんすか」

「すいません、早く来すぎたんですけど」と、鼻に妙に似合わないピアスをつけたゴツい顔の奴が、ぶっとい声で言った。「さっそくリハを――」

 あとで、こいつがリーダーと分かったのだが、俺の姿をまじまじと見ると、急に意地の悪い笑いを浮かべた。

「これはこれは、新人さんですか」

「げっ、まずいよ、和人」

 雄二が耳打ちした。

「こいつら、ルーツの奴らだよ! それも、僕ら転生組を嫌ってる系のヤバい連中だ。逃げよう!」

「なんだって……」

 とたんに胸にムカつきが起き、温度計の赤が急激に伸びるみたいに、不快が一気にびよーんとマックスになった。

(バンドやってる奴らが、くっだらねえ差別して、悦にいってるだとぉ……!)



 俺は、憧れのミュージシャンがそうだったせいで、芸術家というものは、たとえ作品は過激でも、プライベートは控えめでいい人、ってのが理想だ、という思い込みが強くある。だから、たとえばライブでは客に対していい人ぶって、ステージの裏に戻ったとたんに本性を出し、メンバーなんかにいじめをやる――みたいな、真逆のヤロウを許すことができない。

 表現者というものは、イコール市民の代弁者であり、国家や社会のような権力と敵対するものだ。その代弁者が、社会が勝手に作った差別に乗っかってどうする。

 しかし、俺が転生だってなんで分かるんだ。あ、服装か。


「これモジってもらえますかねえ」とギターを差し出すピアス。「もしや、ペーペーのテンちゃんじゃあ、無理っすか?」

 奴がニヤ笑うと、後ろの奴らも続いてニヤニヤ。自主性も個性もねえペラいクズどもだ。俺はケンカなんかしたことないが、負けようが知ったことはない。ケンカは買うことに意味がある。

「ようござんす」

 俺もニヤついて受け取る。

「誰ふうにいたしましょうか?」


 ちとカチンと来たっぽい。ざまみろ。

 が、すぐドヤに戻る。

「まぁ転生したてのペーペーじゃ、知らんしょ。音がでかくなりゃいいから」

「音でっかく、っすね」


 雄二がド心配顔で寄ってきたが、「心配すんな。これ、耳につめてろ」と綿をひとつかみ渡し、自分もつめた。着ているジャンパーを破って、中からちぎった奴だ。

 そしてギターとでかいアンプをコードでつなぎ、ディストーションやらファズやら、音をひずませる効果のつみまをマックスにして、音量も最大にした。地を這うようなゴオーンという音があたりを不気味に走り、奴らが緊張した。

「お、おいっ、なにやってんだっ!」

「ほんじゃ、かけますからねー」


 ピックはないので、手で弾く。たちまちアンプから不協和音のノイズが洪水のごとく飛び出し、突っ立っているボケどもに怒とうのように押し寄せた。あまりの轟音に、全員、壁にぶっ飛んでぐいぐい押し付けられ、なんかわめいているがなんも聞こえず、俺は気にせず、ギターからノイズを発し続けた。雄二が耳元でわめくんで怒鳴り返す。

「あー?! あんだってー?!」

「き、近所から苦情が来るよおお――!」

 そのくらいなんだ。向こうの世界じゃ、隣町から「うるせえ」と苦情がきたバンドを俺は知っている。


 さらに轟音をぶっぱなすと、目が飛び出そうになってもがく奴らの後ろの壁にメキメキと亀裂が入り、ついに、バーン! と砕け散った。世間にひよる似非(えせ)ロッカーどもは、壁にあいた大穴から屋外へ吹っ飛ばされた。

 ざまーみろ!


 明日から勤めるはずのライブハウスを半壊させたというのに、ツユほどもやべえと思わず、今のすさまじい音圧に、俺はただ感動し、震えていた。

(すっげえ、すっげえ)

(なに、この熱さ、この震え……!)

 心臓がばくばくする。初めてロックに目覚めたかのような衝撃に、俺はもう一度転生して、生まれ変わった気がした。



 雄二が電源を落とし、あたりは死のように静まりかえった。が、俺はまだやべえと思わなかった。なんか言ってるが聞こえない。

 あ、そうか。


 耳から綿を取ると、雄二がお袋のようにガミガミ怒鳴っていた。

「どどどどうすんだよこれ! 首どころか、弁償だよ!」

「るせえな。じゃ、おまえ払ってくれよ」

「なんだって?!」

 耳から綿を取ってやり、繰り返すと、ヒス婆あはさらに火がついたようになった。

「冗談いうな! 君がここまでバカとは思わなかった! もう知らな――」


 急に背後の気配に気づき、ぎょっとして振り返る。俺はとうに気づいていたが、壁の大穴の向こうに、さっきのピアスがふらつきながら立っていた。あたりまえだが、刺すような憎悪の目だ。

「やってくれたな、テンちゃんよ……」

 そしてふところから小さい杖を取り出して自分にむけ、「モジカル・ヒール!」と叫んだ。雄二が「まずい、逃げよう!」と俺を引っ張るより早く、杖から出た光線が奴の顔を、体を、全長十メートルはある、直立した大トカゲのような化け物にむくむくと変えた。大きく裂けた口をあけ、カギつめを立てたグロい手を突き出し、「食ってやるコノヤロー!」と、こっちへ突っ込んでくる。あの口で、なんでしゃべれんのか分からんが、たしかにそう言った。


 俺たちは店内に逃げ、入り口から外に出たが、トカゲモンスターは外に出て、先回りして襲ってきた。驚くのは、町の人がたいしてビビってないことだ。街中に十メートルの怪獣が現れたんですよ?! いつものことなんすか?!

 行商人ぽいおっさんが、道ばたの荷物に腰かけて、のんきに「よお、がんばれよー、てんせーい」と声をかけた。撃ちあいが日常茶飯事の西部の町にでも、まぎれこんだ気分だ。

 笑ってるご婦人もいるし――

 いや、まてよ。

 もしや、実はたいしたことないかもしれんぞ。

 魔法の国だし、あんがい、生き死にの基準がゆるい、とかあるんじゃないか。

 だが、そうではなかった。


「なあ、もしかして、食われてもすぐ生き返ったりすんのか?」

 俺が路地を逃げながら聞くと、隣で雄二が怒鳴った。

「んなわけないだろ! 死ぬよ! ゲームじゃないんだから!」

 なんだよ、また死ぬなんてごめんだぜ。待てよ、さっきまた生まれ変わったんだから、殺されても、まだ命が一個残ってるかも。って、なに考えてんだ俺は。


 トカゲ野郎はとんがった顔を振って、路地をのっしのっし歩き、逃げる俺たちを「ぶっ殺してやるううー!」とわめきながら追っている。口がすぐ後ろに迫ると、雄二が握っていた小石を後ろにほうって杖をふり、「モジカル・イシール!」と叫んだ。杖から発射されたビームが、石を一メートル四方の壁にむくむくと変え、突っ込んでくる口にぶちあたって防ぐ。石だから「イシール」って、そんなんでいいのか。

 だが、彼もモジックが使えることが分かったんで、一瞬、期待した。


「すっげえな、雄二! 先生、その調子で、次はあいつをカエルに変えてください!」

「できるかあ!」

 ガナる先生。

「魔法返しなんて、僕には無理だよ! このくらいで精一杯だ!」

 やはりモジカル・カエールは出来ないか。

 そして、また小石を壁にして防護。むろんたいしたダメージはなく、すぐ追ってくる。


 ついにドンつきに来て、追いつめられた。雄二に近づくんで、頭にきて前に出た。

「おい、俺が悪いんだから、俺を食えよ!」

「気にすんな。そいつが食われるのをじっくり見せてから、次におまえを食ってやる」

「どこの悪役だよ。わかった、あやまる! 俺なら食っても痴漢してもいいから、雄二は助けてくれ!」

「いまさらおせえよ! 俺はテンカスに頭に乗られんのが一番ムカつくんだ! 二人とも殺す!」

「るせえな……昼寝もできゃしねえじゃねえか……」



 いきなり頭上から低い声がして、振り向けば、そこは廃倉庫の壁で、二階の割れた窓から、誰かが顔を出していた。本当に寝てたのか、めんどくさそうに目をしばたたかせて、目の前のトカゲと、下の俺らを順番にながめた。

 俺と同じくらいの歳の男で、どこかで見たような顔だ。体はゴツいが細面で、鼻筋のとおった、けっこうな美形である。服が黒いので、一瞬、ここの住民かと思ったが、ちがった。詰えりの学蘭だった。


「はん、ここにもテンカスか」

 鼻を鳴らすトカゲ。

「邪魔すっと、おまえも食い殺すぞ」

「人間食って楽しいか」と学蘭男。「どうせ元からそうじゃなくて、モジだかマジだかで変身してんだろ。気持ち悪くねえか」

「うるせえ! 怒りがキモさを駆逐してんだよ!

 めんどくせえ、まずはてめえから殺す!」

「君、逃げて! こいつヤバいよ!」

 雄二が叫んだが、学蘭はすっくと立つと、寄ってくる怪物をにらみつけた。ちょっとヤバいでしょ、来たばっかじゃ、モジックもなんも使えないんだから。


 だが、彼はいきなり窓から飛ぶと、トカゲの右目を思いっきり蹴りつけ、空中回転して、地面に降り立った。猫かよ。

 トカゲ野郎は、ひっくり返って「ぎゃあああ目が、目がああー!」と泣きながら逃げていった。

 あっけにとられていると、彼はまた驚異的なジャンプ力で二階に飛びあがり、窓からハシゴを降ろした。

「のぼれ、また来るぞ」


 あわててのぼって中に入り、なにもない倉庫をとおって出口から出た。そこは空き地で、周りに同じような使われていない倉庫が散在していた。




「あ、ありがとう」「どうも」と礼を言うと、彼は俺の顔をじっと見て言った。

「うん? てめえ、どっかで見たことあるな……」

「いや、俺もあんたのこと……」


 言いかけたとき、雄二がいきなり彼を指さした。

「あっ、三組の野々宮くんだよ!」

 とたん、頭をがんとやられたように思い出した。

「そうだ! あの恐ろしい札つきの不良! 目があった者で、生き残った奴はいないという……地獄のズールだ!」

「ズール言うんじゃねえ!」

 野々宮はおもしろくない顔で言ったが、高校のとき、彼の名はズールでとおっていた。


 野々宮図売(ののみや ずうる)――それが彼の本名だが、入学して、そのあまりにインパクトのある名前が、全校に浸透するのに数日もかからなかった。初日の授業で、担任だが、すでにその態度で皆に嫌われていた巨漢の体育教師をのして、停学をくらったのである。


 彼も俺を指さして言った。

「そういうおめえも、たしか、校内いじめられナンバーワンじゃねえか! もしや、隣のそいつは、ナンバーツーか?」

 そういう名称で呼ばれてたとしても不思議はないが、俺のほうがナンバーワンってのは妙に心地よかった。


「ああ、でもよくこいつがナンバーツーって分かったな」

 雄二をしめすと、野々宮は横目で見て言った。

「この顔で倉庫の廊下を三十回ぞうきんがけして、しぼって腐らせたら、あのころのこいつになるぜ」

 雄二は苦笑した。自分でもそう思っていたんだろうか。



 だが、楽しい団らんは続かなかった。倉庫のはるか向こうから、バカ騒ぎと、動く小山の群れが近づいてきた。「ちっ、のんびりしすぎたか」とズール。トカゲの仲間どもは、全員が化け物に変身しているらしく、突貫工事のような足音をたてて、「ヤロウ、もうただじゃおかねえ!」「分子にまで分解してやる!」などと、不可能そうなことをほざいて突進してくる。なんてしつこい奴らだ。


「はやく逃げよう!」

 せっかく雄二が言ってスタートダッシュの体勢に入ってるのに、ズールは「ちょっと待て」と動かない。いや、さっき、あの怪獣をあんだけノシた奴のことだ。きっと、またやってくれるにちがいない。

 俺たちがわくわくして待っていると、どこからか首に風呂敷袋をさげたハゲタカが飛んできて、彼の手に小さい杖を落としていった。俺たちのテンションはさらにあがった。彼が魔法を使えるなんて、鬼に金棒、熊にバズーカ、ゴジラに超能力である。


 彼は杖をふり、自分にモジックをかけた。そのとき俺たちは、ある言葉を耳にして嫌な予感がしたが、すぐ心で打ち消し、なかったことにした。

 だが、その予感はあたった。彼は一瞬にして縮み、そこには中学生にしか見えない、髪の長い、小柄できゃしゃな女の子がいた。服も黒い学ランから、フリフリのついたかわいいピンクのシャツとスカートに変わっている。

 まさかと思ったが、やはりそうか、と俺たちは脱力した。奴が唱えた呪文は、「モジカル・ギャール」だったのである。


 だが、俺たちの気もしらず、ズールさんは倉庫の窓に映った自分を見て、「おおおーっ! か、かわえええーっ!」と、ぷにぷにの頬を小さな両手で包んで小躍りし、全身のフリルを揺らして、異常興奮していた。

 いやまて、絶望するのは、まだ早計だ。

 あれで実は、もんのすごく強いのかもしれん。


 俺は確認のため呼びかけた。

「あ、あのう、ズールさん」

「うるせえ!」

 振り向き、ぱっちりした目を吊り上げて怒る。声も女の子なので、ほぼ迫力がない。

 が、気にせずに甲高い声で怒鳴りまくる美少女。

「人がてめえの可愛さに陶酔してんだぞ! 邪魔すんじゃねえ!」

「いや、陶酔はいいんすけど、化け物軍団が迫ってますよ?」

「じゃ、やっつけろ」

「無理だよ! あんた、やってくれんじゃないのかよ!」

「んなこたぁ知らん」

「でも、変身したじゃん」と雄二。「なんか、敵を倒すような能力があるんでしょ?」

 すると奴は腕組みし、可愛らしい声で、きっぱりと言った。

「ただのガキだから、なにもできねえ!」



 奴らは、すぐ後ろに迫っていた。

「逃げるぞ!」

 ズールが逃げ出したが、あまりに遅いので、俺が肩車するしかなかった。

「おら、早く走れー! 追いつかれるぞー!」

 上で叫んで、両足を振って蹴ってくるので、殺意がわいた。見あげながら怒鳴る。

「なにすんだ! 捨てるぞコラァ!」


 だが、そうするまでもなかった。いきなり奴が元に戻り、重みで、一緒に前にぶっ倒れたからだ。振り向くと、巨大ガマガエルや大蛇や、なんだか分からん宇宙怪獣の顔のドアップが視界を埋めつくしていた。

「も、もうダメだー!」

 雄二がションベンちびりそうな顔で叫ぶ。ズールは気絶していて使えねえ。


 だが、あわや食われるってときに、俺らの後ろからいきなり幅が一メートルはあるぶっとい丸太の束が伸びてきて、化け物どもの顔面をド突いた。ひっくり返る連中に、威圧的な声がとどろく。

「街を荒らした罪で、全員拘束する! 神妙にしろ!」


 見れば、甲ちゅうを着た剣士の集団から、そのぶっとい丸太が出ていた。この世界の警察である、城の近衛兵たちだった。モジックで警棒を巨大化させて、怪物どもに突っ込ませたのだ。あとで聞いたが、警棒巨大化は彼らの常とう手段らしい。





 やっと目を覚ました奴が驚いたのは、おまわり(近衛兵)の世話になったことでも、俺たちへの申し訳なさのためでもなかった。てめえが元のゴツい男に戻っていることに失望したのである。

 両手を見、顔を触り、ギリギリ歯噛みして悔しがる。

「ちっきしょう、五分しか持たねえのか!」

 そして杖を放り、「これで、千ヤパナマも取りやがって!」と、いったんは踏みつけようとしたが、考え直して、拾った。

 化け物どもは近衛にド突かれて人間に戻ったあげく、全員補導されたので、とりあえずもう心配はなかったが、この寝ても覚めてもキレている男には、とりあえず困った。



 やっと落ち着くと、奴は唐突に言った。

「おい、おめーらに、夢ってあるか?」

「ああ、そりゃ」「うん」とそれぞれ答えると、ズールは気まずい顔で俺らをチラ見して、続けた。

「俺は……昔から、可愛い女の子になるのが夢だった。それで、ちょくちょく人目を盗んで女装してたんだが、全然うまくいかねえ。やぐら(俺らのいた高校の名前)を卒業して、むらむらしてたある日、頼めば向こうが勝手にメイクしてくれて、衣装も貸してくれる、っていう店に行ったんだ。


 完成すると、メイクのネエちゃんは俺を見て、『きゃー、うつくしー! エローい!』なんてはしゃぐんだが、俺は鏡を見て絶望した。こんな顔のとんがった、デキる女上司みたいなきりっとした美女なんかじゃなくて、もっと丸顔の、アイドルみてえに小さくて柔らかくて、ぷにぷに、きゃぴきゃぴした、可愛い美少女になりたかったんだ。


 それである日の夕方、自分でなんとかならねえかと、うちでドレス着て、スカートとハイヒール履いて、鏡の前で顔をいじって奮闘してたんだ。

 ところが、親が遅くなるつったのに、もう帰ってきやがって、あわててベランダに出て隠れた。そしたら母親が来て窓をあけようとしたんで、柵を乗り越えて逃げようとしたんだが、そこ五階でな。足がすべって落ちて、そのまま転生よ」

 こいつも落下か。なんか落ちてばっかだな、俺たち。まさに落ちこぼれ集団だ。


「しっかし、さっきの化け物といい、ここはろくな奴がいねえな」と眉間にしわを寄せるズール。「ラフレスさんは、いい人ばっかだなんて言ってたがよぉ」

 こいつもラフレスさんか。担当しすぎだろう、あの人。本当に学校の先生みたいに、ひとクラスぶんは受け持ってるんじゃないか。


「じゃあ、仕事は?」

 雄二が聞くと、ズールはなんでもないように答えた。

「ああ、最初は町でカツアゲして、その金で食ってた。V系みてえな格好の奴らは、杖からなんか光線を発射してくるんで、普通のカッコの奴だけを狙って脅してたな。おかげで食うには困らなかったぜ」

 いやそれ、仕事とちがうだろ……。


 俺らがあきれても、札付きの不良少年は気にする様子もなく続けた。

「でも、それだと兵隊みてえのに捕まるんで、どうすっかと思ってたら、この廃倉庫を見つけてな。中に落ちてる鉄くずを売ったらわりと金になったんで、それで飢えをしのいでるんだ」

「それ、いくらくらいになるの?」と雄二。

「こんくらいで」と両手で抱える形を作り「一ヤパナマだな」

「それじゃ、パン一個も買えないよ……」

 あとで知ったが、このヤパナジカルの金の単位はヤパナマといい、いちばん安いパン一個でも三ヤパナマはする。


「そうだ、この杖だ、杖!」

 いきなり思い出して杖を取り出し、叫びだす。

「こつこつ貯めた全財産をはたいて買ったのに、五分しか効きやしねえ!『誰でも、たとえジジイでも巨漢でも、一瞬で可愛い女の子になれます!』なんて張り紙に書いてあったから注文したのによぉ。千ヤパナマ返しやがれ!」

「それは高いなぁ」と雄二。「でも、モジックは修練が必要だから。うまくなれば、もっと変身の時間がのびると思うよ」

「なにっ、ほんとかっ?!」

「ちょっと見せて」


 杖をもらって、あちこち眺める。妙に目が輝いている。

「さすが高いだけあって、いい杖だよ。練習すれば、何時間も持続できるかも」

「俺は一日じゅう、いや、いっそ一生、女の子のままでいてえんだよ!」

 叫び、わなわな震えるゴツい不良。

「ちくしょう、なんで美少女に転生しなかったんだ。同じじゃ、転生の意味がねえだろ!」


「それは、俺も思った」と俺。「ただ、環境がまるっきりちがうから、前よりうまくやれそうなのは確かだ。俺はここで、前じゃ考えられないくらいポジティブに生きてるし。

 お前だって、願望が少しはかなったわけだろ? あと一歩じゃないか」

「そ、そうか。そうだな」

 ズールはやっと落ち着き、もらった杖を見つめた。

「たとえ一瞬でも、あんなに可愛い女の子になれたんだ。本当は、あれだけでもういいくらいだ。あっちじゃ、夢のまた夢だったもんな……」



「えっと、気にさわったら悪いんだけど、聞いていい?」と雄二。

「おう、口の両はじを指で引き伸ばして、鼻の穴おっぴろげて変態よばわりしてもいいぞ。ぶん殴るけどな」

「そうじゃなくて、その願望って、手術が必要なくらいに大変なレベルなの?」

「ああ、性同一なんとか、かってことか」


 正確には性同一性障害といい、精神と性別が一致せず、手術して性転換しないと、違和感に耐えられない状態のことだ。たとえば精神は女なのに、肉体は男に生まれてしまい、かみ合わなくて生きづらいとか。


「いや、俺はちょくちょく女の子になれれば、それで満足だ。心が女ってわけじゃないから、オカマとはちがうな」

「ああ、それならモジックの鍛錬だけつめばいいんだね。でも……」

 腕組みして、真剣に言う雄二。

「仕事は見つけないと、やっぱりまずいよ」


「そういや、さっきお前が寝てるとき、おまわり(近衛兵)が言ってきたぞ」と俺。「『ズールがまた何かしでかさないように、見張っててくれ』って」

「ちっ、城でも名前を覚えられちまったか」とズール。「こんな名前つけるから、息子にアパートから落ちて死なれるんだ。今ごろ葬式で泣いてるぜ。自業自得だ。いくらでも泣きやがれ」

 あまりにも軽く荒んだ物言いに、ため息をつく雄二。

「はあ……。僕も協力するから、どっかに就職しようよ」

「就職ならしてるぞ。この倉庫のくず鉄ひろい」

「人のもんじゃん! それに、鉄だっていつかはなくなるんだから」

「なくなったら、今度は壁とか屋根を引きはがして売るから、心配ねえ」

「そのバイタリティなら、どんな仕事もできそうだけどねえ……」と、うんざりする。


「ところでお前ら」

 ふいにズールが聞いた。

「なんで、あんなバケモンに追われてたんだ?」


 とたんに顔を見あわせた。

 いけね、忘れてた!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ