5章あらすじ 1/2
1. クラープ町では俺の出資の商会をマルクが経営していた。そこにうちに敵対する領府の無能役人ウドフィがシルヴェスタを出せと何度も要求してくる。
2. 領主からクラープ町のうちの商会に圧力がかかっていることを町の商人たちと話すが、俺に撤退してほしくないと言う。彼らと取締役会を開く。
3. 町の商人たちに領主への対抗策を聞かれて、司教の書付を見せて安心させる。クロが猫パンチしてくることについて神と言い争いをする。
4. ウドフィがマルクに俺の出頭を迫る様子を隣の部屋から聞き耳を立てる。ウドフィは俺の給料を差押えると言っている。
5. マルクはウドフィに取り上げ分を払いたくないと言っている。そこで俺を取締役から解任することにしたが、パストーリ氏の助言で辞任勧告にする。
6. 会議で和気あいあいとマルクは俺に辞任勧告し、俺はそれを受ける。ウドフィは俺の報酬の差押え分をよこせと言ってくるが、マルクは俺が辞任した旨を伝えて断る。
7. (家宰)商人シルヴェスタは有用な人物だが御館様の狭量に愛想をつかし逃げてしまった。御館様は彼の出頭を要求し、私が躊躇すると代わりに無能なウドフィを呼び出し命じた。
8. クルーズンとクラープ町の間の冷蔵流通について実験している。さらにクラープ町の商人とは冷蔵流通で運ぶものについて話し合っている。
9. クラープ町からクルーズンへの果物の輸出についてクルーズンの青果商のブリュール氏の手代も交えて話す。クロが洋服に爪をひっかけることについて神と言い争う。
10. ウドフィはクラープ町にいない俺の罰金をマルクから取り立てようとするが、マルクは理屈を言ってかわす。だが次に株の配当を狙ってくる。
11. ウドフィが株の配当金を狙っていることについて、俺はむしろ手を引きたい。だが町の商人たちは認めてくれない。金額も大きいし払いたくないため、無配を提案する。
12. 他の株主、つまり出資者たちに無配の説明をする。借金の利子を払わないことにあたり、反論もあるが、事業拡大のための追い貸しのようなものだと納得してもらう。
13. (家宰)シルヴェスタは有能だが、御館様は忌み嫌っている。そして無能のウドフィに攻撃を命じている。ウドフィは取締役報酬の差押えに失敗し、次は出資利子を狙う。
14. ウドフィの利子差押えのたくらみに対抗するため、株主総会で無配を決めた。ウドフィは差押えを楽しみにするが、その日は来ない。そしてマルクに迫って無配で利子なしを知る。
15. (家宰)御館様はウドフィにシルヴェスタ攻撃を任せた。取締役報酬差押えは失敗した。出資利子差押えをたくらむが報告が来ず、御館様がしびれを切らし調べると失敗していた。
16. (家宰)御館様はウドフィの失敗に強く叱りつけたため、ウドフィはしばらく御館様の前に現れなくなった。代わりにやはり無能なコンサルのモナプが来て、出資取上げを上申した。
17. 出資取上げの話をパストーリ氏から聞く。領府の幹部が反対して漏らしているらしい。それは実現したら商人たちは逃げ出すだろう。猫と遊び神はクロに餌をやる。
18. マルクと撤退について話し合う。商会の名前からシルヴェスタを取り除くことにする。株式はクラープ町の商人たちでなくクルーズンに売るつもりだ。
19. クルーズンでクラープ町の俺の商会の株を売ろうとするが値付けが難しい上に領府との面倒がありあまり売れない。そこで伯爵と司教に売ることにするが、また価格が問題になる。
20. 伯爵と司教に株を売るのに値付けが難しく担保の方法を使う。ただそれだけだと子爵に取り上げられかねない。そこで買戻し特約付きの譲渡によって、形の上では彼らのものとする。
21. 司教に株を買い戻し特約付きで買ってもらうことにしたい。株のことや子爵との争いのことを説明したうえで、とりあえず額面で300万ハルク分を献上する。
22. 司教に買取を頼むのが、司教が面倒な問いをしてくる。保証をつけたり利子をつけたりと譲歩する。ところがまた難癖をつけて、正直に利子を低くすると答える。
23. 司教が買い取った株をよそに売らないよう、うちが買い戻せばお布施すると答える。子爵を出し抜くのは悪くないかと聞くので、聖教の布教に役立つと答え、最後は合意する。
24. 伯爵にも株の買戻し特約付きの買取を頼む。司教と違って面倒なやり取りがなく、わりと素直に進む。流通の拡大の利で説得する。
25. 伯爵に株式の制度について説明し、経営が失敗しても出資者が出資以上には責任を問われないことを話す。伯爵からは領内でその制度を検討するよう言われる。
26. 伯爵は購入に同意するが、手続きに少し時間がかかると言う。ただその間にクラープ町の方では役人による取り上げが今にも行われそうで焦る。
27. 伯爵への売却に時間がかかり子爵の取り上げに間に合わない可能性があるため献上することにする。伯爵に今までひどい目にあったエピソードをいろいろ話す。
28. (家宰)子爵はコンサルのモナプに吹き込まれたシルヴェスタとその譲渡先からの出資分取り上げを図る。家宰は反対するがまったく聞き入れてもらえない。
29. ウドフィが出資分取り上げにクラープ町のドナーティ商会に現れた。ただ彼は内容がわかっていないのか、話す内容がたどたどしく、聞いてもよくわからないことを言う。
30. ウドフィが譲渡先まで含めた出資取上げの決定を宣言した。マルクは伯爵と司教に譲渡したことを話そうとするが、ウドフィは聞かず、譲渡先のリストを確認したとのサインをする。
31. 子爵領での譲渡分も含めた出資取上げを、譲渡先の商人たちに説明すると不安そうにしているので、補償や伯爵たちのことを話し納得してもらう。クロは食卓の上に登る。
32. (家宰)ウドフィが御前会議で出資取上げを報告する。さらに伯爵や司教の介入の可能性を問うと戦争すればいいと言う。愚かだ。さらにモナプが余計な口をさしはさむ。
33. ウドフィとモナプがドナーティ商会のマルクのもとに来る。株主総会の開催を要求する。マルクは手続きの違法性などを盾に反論する。
34. 総会が開かれることになってクルーズンの株主たちに説明する必要がある。伯爵と司教には知らせたが、さらに司教に説明に行き代理人を出すように言う。
35. 伯爵にも子爵の出資取上げについて説明に上がる。伯爵は呆れ怒っている。代理人を出すのと株式制度についての相談で商務部長のアンドレアン氏と話す。
36. クラープ町の商業ギルドのパストーリ氏とも話す。街の商人がウドフィに脅されて総会開催に同意したらしい。クロは服に爪をひっかけ、神は引っかからない素材を作る。
37. 司教座の財務担当司祭と伯爵領府のアンドレアン商務部長と株主総会に向けて旅立つ。商務部長はすでに子爵領府の話が分かる人に通知しているとのことだ。
38. 総会が始まりマルクは現状を説明する。ウドフィはあまりにも愚かな質問をし、モナプもピント外れの発言をする。またウドフィが無茶な要求をしてくる。
39. 議事を進めるが、ウドフィがあまりにも法にも制度にも反した要求をしてきて遅々として進まない。商務部長は黙って眺めている。モナプの横やりで何とか進む。
40. マルクの出した議案はウドフィにことごとく反対される。休憩中にアンドレアン氏と善後策を話す。休憩が終わってウドフィは役員総入れ替えや営業譲渡などの動議を出す。
41. 大株主の伯爵の代理人であるアンドレアン商務部長が子爵の持株に疑義を表明する。ウドフィは激高し、手勢を連れてくると言って議場を後にする。総会は休会となる。
42. (家宰)アンドレアン氏に会うためにクラープ町の役場に来ている。そこにウドフィが激高して現れる。株主は伯爵だったというのだ。これではもう対抗しようもない。
43. (家宰)役所にドナーティ商会の使いが現れ、同道する。アンドレアン氏と司教座司祭に会う。彼らは株式所有の正当性を主張し、さらに制度の有望性も語る。
44. 家宰が来て騒動を収めたらしい。見つかるとまずいので俺はクロのところに行って遊ぶ。家宰は納得したようで、あとは原案通りに進みそうだ。
45. セレル村に立ち寄り、育て親のロレンスや幼馴染のシンディの親のレナルドとも話す。ギフトでロレンスをクロの元に連れていき、ロレンスはクロと遊ぶ。
46. (家宰)政策失敗を御館様に報告するのが憂鬱だ。さらに優れた制度が他領で先に実現するのも空しい。幹部たちに根回しし、ウドフィを脅す。モナプは素知らぬ顔だ。
47. (家宰)御前会議で通常の議事を片付けた後に懸案の株主総会のことになる。ウドフィが失敗を報告する。そして残りの報告をこちらに投げてくる。
48. (家宰)総会で伯爵側の主張を受けて持ち帰りにしたことを報告すると、御館様は激怒する。私の首を叫ぶが重臣たちに止められ撤回する。次にシルヴェスタの逮捕を言い出す。
49. クルーズンで何となく不安な日々を過ごす。シンディとつまらぬことでケンカした。アンドレアン氏と株式について話す。マルクとも話す。そして街中で襲われた。
50. 拉致されて縛られた馬車の中でいろいろ考え事をする。賊とも話すがとりあえず生命の危険はなさそうだ。排便だけは垂れ流しにしないようにしてもらう。
51. 拉致されて子爵ゲルハーのもとに連れていかれる。子爵は乱暴な言葉をかけ、俺が財産を献上する旨の怪しい書類に署名を迫ってくる。
52. ヤクザ者に脅され献上の文書に署名する。どうせ後で反故にする。ヤクザの一人に利益の供与を持ち掛け脚の鎖をほどかせ、仕込み後にギフトを使って牢から逃げる。
53. 診断書を取るために治癒魔法の前に医師に診てもらう。大事はないようだ。伯爵や司教を巻き込んだ報復と、警備について考える。例の献上文書は届いたそうだ。
54. 俺の留守中の話を聞く。献上の文書が来て、幹部たちは右往左往したが、シンディだけは騎士団への通報を主張し、それによって無事に事態の悪化を防げた。
55. 俺がいない間はシンディの主張でマルコを店主代理としてそれに従うようにしたそうだ。今後は不在時のことも考える。伯爵に拉致について報告する。
56. 伯爵にギフトのことを話すのについて幹部に確認を取り、神にも聞いた。神はクロに迷惑が掛からないようくぎを刺す。そして伯爵にギフトについて話す。
57. 伯爵にギフトを見せ、口止めをする。そして子爵対策を話し合う。だが俺の目撃証言や例の献上の文書だけでは介入するには足りないと言う。
58. 子爵領に介入する方法として、例の株式の帰属が宙ぶらりんになっていることに目をつける。ちょうどウドフィが滞在しているので、それを引見することにする。
59. アンドレアン氏と話し合い、司教座も巻き込むことにする。アンドレアン氏はウドフィを呼び出し、俺の財産献上についての書類を確認する。
60. ウドフィは伯爵・司教と子爵で争う株式の帰属について子爵側だと主張する。そして財産献上と株式帰属についての現状の見解について実務者級文書に調印する。
61. アンドレアン氏とウドフィの文書をもとに伯爵領府は王府に訴えることになった。しかし時間がかかる。俺は子爵の手先を避けるために反対の西の町に向かう。
62. 王府の役人が子爵領の調査に入ることになった。俺は西の方の町に避難している。なお子爵に監禁されていた時に寝台のベンチの裏に日付や印を彫りこんでおいた。
63. 王府がどのように動くか司教座教会の司祭と話す。現状維持と王権拡大がありうる。王府の役人に聴取され、子爵に拉致されたことなどを話す。
64. 王府の役人に領主個人の暴走らしいことを伝える。そのためにクルーズン滞在中のウドフィに面会させ、できの悪い譲渡文書を見させる。
65. 王府の役人は文書のいい加減さとウドフィの無能に呆れている。俺が子爵と対立した経緯を話し、ウドフィが伯爵の財産を奪おうとして家宰と対立したことも話す。
66. 子爵の襲撃を避けて西部の町に出入り詳しくなったのでガイドブックを作るが売れない。そこで次はツアーを作ろうかと考える。
67. 西部旅行の企画をする。グランルスに家を買って拠点にする。アランを担当者にして周囲を調べてもらう。
(西)カンブルー ---- 峠 ---- グランルス ---- シャンプ ---- 峠 ---- シャルキュ ---- クルーズン(東)
68. グランルスで馬車業者と交渉したときに子ども扱いされた。郵便網の整備なども考えている。
69. グランルスの馬車業者に年配のアーデルベルトと行くが、どういう商会かわからないと取引を断られる。紹介してもらえそうな商人を探す。
70. シャルキュの商人オルソン氏と会う。郵便の運搬を頼んだり、馬車業者への紹介を頼んだりする。
71. シャルキュのオルソン氏とともにシャンプの馬車業者に会う。ツアー用に馬車を出してもらうことなどを相談する。
72. グランルスでもオルソン氏の紹介で馬車業者と話す。さらに南のモンブレビルに足を延ばす。クロはきまぐれだ。
73. 役員でも西側地方の旅行をすることになる。シンディとジラルドとリアナとカミロとでまずはシャルキュまで行く。2通りの道があることを話す。
74. 西部でも人を採ることにした。現に商会にいる人と現地採用の人で、郵便や旅行の仕事をしてもらう。オルソン氏と競合しないように商売する。
75. 西部旅行は山道なので動物や盗賊が出る可能性があり、護衛が必要になる。こんご旅行の規模が多くなれば現地の護衛も必要になりそうで準備する。
76. 役員の視察でシャンプで薬膳料理を食べ、リアナはしばらく滞在して研究する。グランルスで古戦場を見て、モンブレビルに向かい、ツアーの企画をする。
77. モンブレではシンディが強く主張して山登りをすることになる。ただし中腹の町までだ。あちこちの店に顔見世をする。
78. シンディは頂上まで登りたいと主張し、反論されると強力の手伝いまでして登ることにした。俺はカミロ・ジラルドとふもとにおりお茶など飲んでいた。
79. シンディと別れて、ジラルドの主張でグランルスからシャンプまで歩くことにした。カミロは気が進まないようだ。シャンプではリアナに再会する。
80. 第1団の視察は帰りつき、ツアーについていろいろ検討しつつ、第2団の視察が向かった。現地に人を置くことなども決めて行った。




