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猫の世話人、冒険も商売も猫のためのチート能力で9時5時ホワイト勤務  作者: 猫の手下
4章 13歳~ 領主との争いとクルーズン事業の伸長
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冷蔵庫お披露目会ではブリュール氏とも話し、また別の会も持つ

 冷蔵庫のお披露目会をしていて取引先を招待している。


そこではレオーニ氏とまたちょっとあったが、ブリュール氏からも話しかけられた。


彼は青果商で子どもの頃にブドウを売りに来てからの付き合いだ。


「大変興味深い品をお見せいただきありがとうございました。青果商を営んでおりますが、このような果物の食べ方は初めてでした」


「これはわざわざありがとうございます。こちらブリュールさんに仕入れていただいた果物で、おかげさまでご好評いただきました」


「毎度ありがとうございます。ところでこちらの装置は手前どもでも購入できますでしょうか?」




 ブリュール氏も欲しがってきた。まあ1週間後に新品が手に入るときに、そちらに回してもいいだろう。


「はい。それでしたら1週間ほど致しましたら仕入れる運びになっております。その時にお届けするような形でもよろしいでしょうか?」

「そうしていただけると大変に助かります」




 やはりレオーニ氏のように無茶は言ってこない。いや、すぐに欲しいと言われても対応できないわけでもないが、この方がなんとなく助かる。


もっともレオーニ氏のあれはあれで、そんなものかなと思うところもある。とりあえずいまはブリュール氏の相手をしよう。


「いちおう氷魔法が必要になりますが、よろしいでしょうか?」

「手前どもでも探すことができますが、もしどちらかご存じでしたらご手配願えるでしょうか?」

「はい。わかりました。そちらもお届けするようにいたします」


やはり氷屋もできるかと思う。魔法使いもうちで育てているし、よほど大量に氷が必要な店でなければ、うちから頼んだ方が安くあげられそうだ。




 もちろん2人以外からもいろいろ質問される。ただそちらはよほどの相手でない限り、販売の方は木工業者を紹介するだけにする。


いまのところそちらでの商売は考えていない。うちを通さずに売れたとしても特許使用料だけは手に入る計算だ。




 かなり好評で手ごたえもありそうだ。うちは本体の方は売らず、氷の方を売る予定だ。前世では古くから消耗品で儲ける商売はある。


使い捨てかみそりなどはホルダーは安く売る。かみそりを何度か使用すると刃の交換が必要になるが、刃の部分はけっこうな値段で売っていた。


プリンターも競争のためか本体は安く売っていて、インクの方はかなりの値段だった。


中には本体よりインクの方が高く、本体を買うときにインクが一本無料でついてくるため、使い捨てプリンターなどと揶揄される製品もあった。


ただプリンターについては安い互換インクが売られたため、その後のメーカーは戦略を変え、本体もそれなりの高い値段にして、逆にインクの値段を下げるようになった。




 多くの質問など受けてまた全体に説明する。


「大変にご好評いただきありがとうございます。食品の保存が変わり、流通に大きな変化が起こります。

また果物や果汁だけでなく冷やした方がおいしいメニューも多数開発され街中で売られることになるでしょう。

商機かと存じます。冷蔵庫については特許使用料をいただいてどこの木工業者でも作れるようにしていく予定です」




 その後は木工業者のギルドと調理人のギルドでも同じくお披露目を行う。木工業者の方では作り方に関する質問が主だった。


調理人ギルドの方はもちろん保存した肉の質や冷やして味が変わるものについて問われる。そちらになぜかレオーニ氏がまた来ている。


「なんでまた来ているんですか?」

「君がまた何か新しいことをしてるんじゃないかと思ってね」

「まだ10日しかたってませんよ」

「だけど調理人用に何か別のものを用意しているかもしれないだろ」

「まあアイディアはありますが、まだ試していません」

「それもぜひ試してみたい。協力するからぜひ教えてくれ」




 料理の場合は特許はないが、さすがに初めて開発した店は評判が上がるらしい。その店が元祖ということになれば客引きなどでも有利になるとのことだ。


そういえばセレル村でマヨネーズを「開発」したはずだが、あれはどうなっているのだろう?




 冷やしておいしいのはたぶんデザートとかお菓子の類だ。ただお菓子は作るのが難しい。材料の比や温度などでうまく固まったりきちんと成型されるポイントが極めて限られるのだ。


この点は料理だとかなりアバウトでもそれなりのものができる。だから俺でも工夫の余地がある。だがお菓子の方はそれがかなり難しくなる。


もちろん俺は何となく出来上がりを知っている有利はある。そうは言っても材料について何を使えばいいか細かいことまでは覚えていない。


材料の比と手順と方法と温度と時間を片っ端から試すのはあまりしたくない。


「レオーニさんの方は何か新しい使い方は考えられたんですか?」

「まあね」


さっそく考えついたらしい。そちらの方も知りたい。


「ぜひ教えてもらえませんか?」

「まあいいか。君にはいろいろしてもらっているし」


いろいろ振り回されているが、いちおう恩義には感じてくれているらしい。


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