2章あらすじ
2章のあらすじです。
いろいろと再検討した結果、ここで章を分けることにしました。
1,2. フェリス・シンディ・マルコの3人組はクラープ町に移住した。王都から南に向かうと、クルーズン市があり、そこから東に3日ほどのところにある。
セレル村はクラープ町から半日である。町のいくつかの広場で行商することにする。生活にあたりロレンスからサミュエル司祭を紹介してもらった。
また行商の仕入れはマルコの父マルクの実家のドナーティ家に依頼する。店主のマルキは面倒な人で、その妻のカテリーナを頼りにする。
行商にあたりロバのフルールと荷車を購入し、ドナーティ家においてもらう。行商に向けて、ロバの動かし方を練習する。
宣伝をしてはじめのセールの準備をする。あとは猫のクロをモフモフする。
3,4. セールのかいもあり、食料品などを持っていく行商はじめは売り切れて盛況だ。1回目は赤字価格だが、2回目以降は利益も出て、ドナーティ家に預ける。
商売を続け、雨除けの幌をつけたり、だんだん技術が上達したりする。ひと月でそれなりに儲けも出たが、出費も多く、大儲けというわけにはいかない。
5,6. 町には買い物不便地が多く、行商場所を増やしたい。フェリスは実は暇だが、本人の意識の上では忙しく、人を雇うことにする。
シンディとマルコ相手に雇うことの必要性や有給休暇の意義を説く。サミュエル司祭にいい人を紹介するよう頼む。
アランという15歳の男が紹介され、働くことになる。少し派手目の顔で、立て板に水を流すように話し、歌手になることを希望している。
7,8. アランは口がうまく、行商でもよく売れる。そのため売り切れが早くなり、売り切れで買えなかった客が来なくなる恐れがでてきた。
そこで大きい荷車で行けるところはそれを使い問題を解決する。アランにはファンまでついてくる。アランが来たので、行商の売り場を増やすことにする。
売り場を増やしたのとアランの人気で売り上げは大幅に上がる。今後の方針としてアランの意見で新商品としてアクセサリを扱うことにし、クルーズンに仕入れに行く。
9,10. ギフトのホールのことはまだアランには言わず、クルーズンへはシンディとマルコと行くことにする。ついでにセレル村のブドウを売りに行く。
フェリスがまず単身でクルーズンに行く。ギフトで町に戻り2人を連れてクルーズンに戻る。ブドウの売り先のブリュール氏の手代のオーブリーに頼む。
その妹のブリジットがアクセサリの職人で、ブローチを仕入れ、さらに別のものも仕入れる。
ブドウはセレル村からクラープ町に送ってもらっていた。ギフトで町に戻り、さらにクルーズンにブドウを持って行って卸す。
11,12. ブドウの輸送計画を立てる。ギフトではなく、人に送ってもらうことにした。それから売るためのブドウを増やしたい。
村の有力者を飲食に招き、ブドウの木を増やすことととかけ合わせを誰かにしてもらえないか聞く。
けっきょく南の集落のロッコじいさんとその孫娘のロザリンドがかけ合わせをすることになった。
13,14. 露店を開いているとチンピラが警備費用と称して恐喝をしてきた。一度は言いくるめるが、また来る。
フェリスは逃げ回るが、シンディは返り討ちにしてしまう。その様子を見て、若い女性たちがシンディのファンになってしまった。
15,16. どうやら万引き犯がいるようだ。いろいろデータを調べて曜日と品目を特定する。3人で万引きをチェックする。
2度の確認を経て、自警団員とともに犯人をつかまえる。その後は再発防止策を考える。
17,18. アランに夢はとかビジョンはとか何かしろと言われて、軽食を作ることにした。もうかりそうな粉物を考える。
クレープ・お好み焼き・餃子・お焼き・パンケーキなどだ。試行錯誤してまあまあのものができるが、売れそうにない。
クルーズンの有名店のシェフに監修してもらうことにして、知り合いの青果商のブリュール氏に紹介を頼む。
19,20. ブリュール氏の紹介で若く高級店のオーナーシェフのレオーニ氏に試食してもらい、感想を聞く。
わりと高評価だ。ただフェリスが前世知識でいろいろ料理のアイディアがあるのに、技量が低いことをいぶかる。監修は引き受けてもらえた。
21,22. レオーニ氏と軽食の監修について細かい契約条件を詰める。それからお弟子さんをうちに派遣してもらうことを頼む。
ビジネスについていろいろ話しあい、1か月後に監修結果が出るのを待つことになる。
23,24. レオーニ氏はかなりの改良をしてくれた。それからフェリスに料理研修をするように言う。速習だが徒弟のような扱いだ。
掃除に買い出しに調理でけっこうきつい。残り物は孤児院や救貧院に持っていく。レオーニ氏が契約を簡単にしようとしていたので注意する。
25,26. クラープ町に戻り、監修結果を試してみることにした。市場で仕入れ、みんなに試食してもらうと好評だ。
レオーニ氏に紹介を頼んでおいた弟子で手伝いのリアナがやってきて、下宿先などを探す。
27,28. リアナにはフェリスの家で調理してもらい、露店で試食品として出すとともに売り出したところ、あっという間に売り切れてしまった。
フェリスの家が手狭なのと、リアナの勤務形態の問題もあり、店を借りてそこで調理し、そのあとはそこで飲食も提供することにした。
レオーニ氏がクルーズンから弟子の様子を見に来ることになり、1日だが手伝ってくれた。そもそも軽食の発端になったアランにドヤ顔するがいなされてしまった。
29,30. 軽食の売れ行きがよく、まねした商品も出るようになった。やはり中身は劣るようだ。そこでフランチャイズも考える。
生地こねがつらいので、木工職人に頼んで少し大掛かりな生地こね器を作ってもらい、ブラック要素を少なくした。
31,32. 商売を見直すことにした。勤務時間の都合上リアナの調理品は人に頼んで運ぶことにする。手伝いにセレル村の食堂のエミリに来てもらう。
余ったものを教会に救貧用に寄付する。それに行商を続けてきたが、店舗を設置することになり、賃借の交渉をした。
33,34. お店をだして商業ギルドに登録することになる。そこで既存業者のパラダから嫌がらせを受ける。
実際のお店は店に休めるスペースがあること、商品を置く倉庫があること、家畜をつなげることなどはありがたい。
開店セールをするがマルコは来れない。ブラックでないか心配だ。店は行商の拠点としても役に立つ。
みんなそれぞれに満足し、次は郵便や宅配ができないかと考える。
35,36. 行商が順調でまた広げられそうなので人を採ることにした。行商先の候補を探すのに、試食品つきでアンケートをし、それ以外の調査もする。
新規の人はアランの知り合いのジラルドとサミュエル司祭の紹介のカミロを採用することにした。
37,38. ジラルドはとにかくふつうの人だ。ただ行商先を増やすのにマルコが慎重論を唱えるのに対し、ジラルドは客の側に立って積極論を唱えていた。2人の議論を聞きつつ、うまい落としどころを探る。
カミロは美しい容姿だが、いつも何か上の空で考え事をしている。
効率的な流通を考えているが、あまりに理想化されすぎているので、適当に修正して使うことにした。
39,40. セレル村でしていた郵便と宅配をクラープ町でも導入することにした。子どもの使いを、伝票を使い、まとめて運んでシステム化する。
子どもを募集するが親が契約書を怖がる。サミュエル司祭に口をきいてもらい、また司祭に寄付をして子どもに読み書きを教えてもらうことにした。
ロレンスが町に来てむかし話などをする。
41,42. クラープ町では魔法塾に行った。セレル村にいたころからロレンスに連れられて行った魔法の店で、店主はバーバラという口の悪いおばあさんだ。
ところでこの世界もエネルギー保存則のようなものが成り立っていて、いくら魔法でもそんな大掛かりなことはできないらしい。
シンディは魔法はしたくないとのことで、マルコと一緒に習うことになった。まずは精神集中の練習から始める。
43,44. 精神集中をして魔法の練習をする。光魔法は地球の電灯のようにうまくないと熱が出て魔力消費が激しいようだ。妙なところでリアルだ。
回復魔法は練習にけが人を使う。倫理的に問題はないので、大規模な狩りや大捕り物のときにその練習をするという。
大捕り物があって、兵士たちに練習も含めて回復魔法をかける。人権意識が違うのか盗賊は放置されているので、練習と称して盗賊たちにも魔法をかけ、上達した。
45,46. 火魔法の練習をするが、大きくするには外部からのエネルギー供給が必要でしかも大きい火のコントロールが難しい。
それでも少しは大きくできるようになった。風魔法はそれなりにできるようになった。口に向けて風を当てても扇風機のように変な声はでない。
少し涼んだり、濡れたものを乾かしたりするのに使う。クロを乾かそうとしたが嫌がられた。
47,48. 町に来て1年たって4つの店を出した。店の周りでバイトの人を採ることや出店先を増やすことなどを考える。
管理部門などもできてくる。手紙の配達の子どもたち向けに助祭を雇って読み書きを教えていたら塾になってしまった。
郵便部門はカミロが再編成する。行商の延長でしてきたがいろいろ大きくなってきたので商会として構成することにした。
商売が広がって他店からの嫌味も増えてきた。どうも他店は管理部門の重要性がわかっていないようだ。
49,50. 商会が大きくなって本部を設ける必要が出てきた。家で会議するとシンディがラフな格好で出てくる。資料の移動も面倒だ。
中心部から15分ほど西に外れた工房跡をローンで購入して本部にする。掃除や修繕をして会議室や執務室や資料室を作る。
来賓を招き料理を出して開所式を行う。仕入れで倉庫がドナーティ商会持ちだったのをうちにして、仕入れ値を下げてもらうことにする。
マルキはそれが気に入らない。
51,52. 軽食の売り上げがよくなったので、町の南の郊外に食品工場を作り、人を増やすことにする。一方でリアナにはある程度裁量を渡す。
そこでブリトーを作っていた。工場もできたので、リアナはあまり乗り気でないが、フランチャイズ化を進める。
53,54. シンディは毎日道場に通い、フェリスも週1で道場に通っている。シンディは同年代には敵なしだ。
道場主カスパーの息子アレックスはシンディに剣術では敵わないが、憧れている。逆に武道に不真面目なフェリスにはあたりがきつい。
アレックスはまじめだが、いまいち伸びない。そして気が滅入っている。シンディは悩みなどないという。
55,56. アレックスはフェリスの言を受けて弓に取り組む。さらにフェリスは記録をつけ方を考え、つけることを勧める。
弓に関する算数の問題でアレックスはフェリスを見直す。フェリスはアレックスにシンディと弓での勝負を勧める。
はじめはやはり負けていたが、次第に上達しシンディを圧倒する。アレックスは自信をつける。そして悩みなどないというシンディは少しは悩んだ。
57,58. 行商先にいろいろ痛い行動をとるクレーマーが出る。本人は商会長のシルヴェスタ氏の知り合いだという。カミロに続いてジラルドが遭遇する。
フェリスは行商に出てクレーマーを見極めることにする。本人を目の前にクレーマーはシルヴェスタ氏の知り合いと主張する。
自分がシルヴェスタだと名乗り出て、クレーマーを自警団に突き出す。近くの役場の勤め人の弟で兄嫁が散々なじる。せめてマニュアルには生かす。
59,60. 月に一回商業ギルドの集まりがある。商売の勢いのいい俺は陰口をたたかれる。一番ひどいのはマルキだ。くだらない演説を聞かされる。
領都の子爵の取り巻きの商会の分家筋のパラダらからくだらない攻撃を受ける。マルキの敵対的な態度に仕入れ先を見直すことを考える。
まずマルクに相談し、それからマルコに話す。ギルド経由で土着の商会から少し仕入れすることにした。
61,62. 従業員が増えてきたので一斉講義形式の研修をする。見て覚えろについては利点もあるが、やはり欠点が多い。
本部に来てもらいフェリスが話すがいまいち受けがよくない。アランに任せると話がうまくて受けがいい。
ただその中でテキスト作りの必要性を感じるようになった。
63,64. テキスト作りをすることになった。業務日誌をもとに作る。適任者を検討して、アランではなくカミロがよさそうだ。
ただそれだけだと突出しそうなのでジラルドもつける。カミロ主導で業務日誌を整理して事例集を作る。
2人はクレーム対応の事例で意見が対立して議論している。
65,66. クレーム対応の議論で水掛け論だったので少し介入する。そのあとはあまり介入しないようにしたら、2人でうまく話し合うようになった。
事例集から初級用テキストができ、製本して仕上げる。パーティをしてお祝いする。ただ印刷はできないので使う人に書写させる。
さらにマニュアル作りに進んだ。
67,68. この社会は水道がいまいちでトイレ事情もよくないが、洗濯が特に面倒だ。そこで木工職人に洗濯機を作ってもらう。
せっかくなので流通網を使って洗濯屋を始める。川まで行かずに朝店に預けて夕方に洗濯したものを受け取れるサービスだ。
その競争力で既存の業者を下請けにしてしまう。
69,70. 魔法の研修ができないかと考える。バーバラに一斉講義をしてもらう。そこで回復魔法と光魔法を仕事の役に立ててもらう。
風魔法はいまいちだった。調理についても一斉研修を行う。やや脳金気味のリアナは研修を組み立てるのが得意ではない。
ところがエミリの方は調理も知っていて管理的能力もあり、わりとうまくこなすことができた。
71-73. 経理担当の内勤スタッフが必要だと思う。複式簿記で書くべきだ。商業ギルドに相談すると、50過ぎて引退したアーデルベルト・ギルマン氏を紹介される。
ギルマン氏の屋敷に会いに行くと、孫がシルヴェスタ商会で働ているという。短時間の勤務でもいいと言うと、興味を示して来てくれることになった。
さっそく過去の単式の簿記を整理してもらう。シンディはそう言うことが得意でないが、将来のために取り組んでもらう。
その中で行方不明のお金がみつかった。実は忘れていたがドナーティ商会に預けていたお金だった。マルコとも相談し、返してもらうことにする。
カテリーナに話をするが、金額が1000万にもなっていてすぐには返せないとのことだった。返済計画を聞いて、借用書などを作る。
74,75. ドナーティ商会はブラック気味だ。マルカからマルキに代替わりしておかしくなった。従来の番頭や手代の言うことを聞かない。
マルキは意固地になり領主の取り巻きの分家のパラダから紹介された怪しげなコンサルのモナプを頼り、ますます事業が悪くなる。
そこにフェリスへの返済の話をカテリーナから聞かされる。番頭・手代が数万ずつ預かり、いつの間にか1000万になっていた。
マルキは返済を逃れようとするが、そうもいかず、小遣いを減らされコンサルも切られる。怒ったマルキは店の誰にも相談せずフェリスに卸値の値上げを通告する。さらに行商にも参入することにした。
76,77. マルキからの使いで、一方的に卸値を値上げするという。カテリーナには相談なしらしく、商会に問い合わせに行くとカテリーナに謝罪された。
並行して仕入れている業者に増加を要請し、1か月ほどでマルキからの仕入れを止める。しばらくしてどうもマルキが行商を始めたが、うまくいってない話が聞こえてくる。
さらにマルキが借金の返済を止めると言ってくる。裁判をしようかと、ギルドマスターのパストーリ氏と話すが、領主はマルキの肩を持つ可能性もあるという。
78,79. 裁判についてサミュエル司祭に相談すると判決に問題があれば王国巡回裁判所に上訴できるらしい。ただ上訴よりは内済で済ませて方がいいとのことだ。
そこでギルドの調停で上訴をちらつかせて有利な判断を得る作戦を立てる。調停では案の定、領主を忖度してマルキ寄りの判断に傾く。
だが上訴をちらつかせるとパストーリ氏は判断を翻す。マルキの反発で、決着はつかなかったが、パストーリ氏が領主の家宰に接触し、結局はフェリス優位の判断となる。
パストーリ氏はマルキを家族とともに呼んで言い聞かせる。マルキは反発するが、四面楚歌の中で投げ出すようにあきらめ、新主人はカテリーナとなった。
80-84. カテリーナの回想が続く。マルキが新商品の発売に失敗してから気まずくなり、番頭や手代とのいさかいが増えた。奉公人が逃げ、父親の前主人も口を出しにくくなった。
マルキは領主の取り巻き商人と付き合いだし、コンサルのモナプを引き入れたが、モナプの紹介する事業は失敗続きだ。
そのころフェリスが成功し、卸値の値下げを申し入れてきたことに、マルキは大反発する。
値下げは受け入れると次にフェリスは預け金の返済を申し入れてきた。マルキはすでに事業に使い、しかも失敗している。マルキはごまかしを図るが、それは止める。
返済のためマルキの小遣いを減らしモナプも切るが、マルキはかってに呼び戻す。モナプは領主をバックに返済を止めることと、再値上げを勧め、マルキは強行する。
フェリスは1か月で別の仕入れ先を見つけてしまい、ドナーティ商会では品が余る。マルキは行商を始めるが、あっという間に失敗し、店員に押し付ける。
モナプは金の切れ目が縁の切れ目か次第に来なくなる。マルキは返済差し止めを強行し、フェリスと争いになる。ギルドマスターの調停ではじめは領主に遠慮してマルキ有利となる。
ところがフェリスが上訴をちらつかせ、ひっくり返る。皆で因果を含めると、マルキは投げ出す。新主人を決めようとするが、誰も引き受けず、結局カテリーナがなる。
マルキの両親はマルキを店から追い出し、クルーズンに丁稚として修行に出す。マルコに手伝ってもらい、取引先に説明し、出て行った奉公人に謝って呼び戻す。
フェリスの助けもあり、ドナーティ商会の再建のめどがつき、マルコは手代に昇進する。
85,86. フェリス視点に戻る。大口の取引先としてドナーティ商会の再建についてカテリーナから説明を受ける。こちらはアーデルベルト・ギルマンが頼りだ。
アーデルベルトの助言で、担保を取って融資する。個人保証はなしにしたかったが、結局それを伴うことになる。
フェリスを中心に他の取引先もドナーティ再建に協力することになる。ドナーティからの仕入れも再開し、マルコが昇進し、ブラックも止んだ。
その頃、領都ではモナプが領主にフェリスへの借金返済を認めたことに泣き言を言っていた。家宰の裁量でやむを得ないことだったが、領主は面白くない。家宰は領主に呆れる。
87,88. 冒険者のスコットの誘いで、砂金とりに遊びに行く。スコットとシンディとフェリスの3人で行く。途中ギフトを使って家に帰る。
1日目の夜は途中の名主のオテロの家に泊まりごちそうになり話を聞く。行商を依頼され、検討する。
2日目はクマが出るがやり過ごす。磁石で方向を測ることをスコットに勧める。川にたどり着いてまたギフトで帰る。
3日目に砂金とりをする。予定通りたいして儲からない。行商については試しに行ってみることになった。
89. シルヴェスタ商会では、アランが歌い、シンディは剣を振り回し、皆それぞれに昼食をとり、ジラルドは資料を眺めたり作業したり指示したりしている。カミロは考え事をする。
フェリスは南の食品工場を視察し、調理人に指示するリアナと書類を読むエミリを見る。家に戻り猫の世話をし、商会に戻るとシンディがロバのフルールの世話をしている。
90. アーデルベルト・ギルマンはクルーズンの商会で経理の仕事をリタイアした後、故郷のクラープ町で隠居していたが、商業ギルドのパストーリ氏の勧めでフェリスに会う。
フェリスの外見があまりにも子どもで驚くが、話も仕事ぶりも中年以上だ。簿記を整理したあと、ドナーティ騒動を片付け、さらに孫のような子たちに経理を教える。
91. セレル村のロレンスは猫を触りたがる。村ではロッコとロザリンドがブドウを植えている。フェリスはその援助をしているが、権利関係をきちんとしておきたい。
案の定、村の有力者たちはフリーライドしようとしている。栽培振興のためにもきちんと権利を定めることにする。マルクと有力者たちについて愚痴を言い合う。
92. セレル村のアンナはワインを作るのを拡大したい。フェリスはそれを助け、ブドウつぶし機を導入し、樽も購入する。留学を勧めるが、女だからと躊躇する。
カテリーナが女主人となった話をするとアンナは興味を持つ。家に帰るとクロにブドウのにおいをかがれ、神に洗ってこいと指示される。




