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秋の断章⑤-4
ようやく、目が覚めた。
日聖が覚ましてくれた。
あの時果たせなかったことを、今度こそ果たさないといけない。
その悲劇がどれだけ苦しくて辛いものだったしても、情けない顔で涙を流して唇を噛んで耐えなければならない。
いつだって、人はそうやって大切な人の死を見届け、ままならない祈りを捧げながらその先の世界を生きてきた。
中学生にそのことを教えられるなんて、二十五歳が聞いて呆れるじゃないか。
そのようして、俺は神の傍証人から引きずり落とされた。
待つべき神は、もはやどこにもいなかった。




