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秋の断章③-5
その翌日。
学校のホームルームで、俺は燎火の言葉の真意を思い知ることになる。
千賀燎火は昨日の夜、自宅の廊下で突然倒れて、そのまま病院へ運ばれたらしい。
詳しくはまだ分からないが、幼い頃患っていた心臓病が突然再発したのかもれない。
残念な報告だ。
担任はあっけらかんとした口調で、そう報告した。
対価としての不幸は正面からではなく、背後から突然襲ってきた。
この仕打ちを闇討ちという他、どう表現すればいいのか。
まったく予想していなかった現実に、俺はなすすべもなく絶望することしかできなかった。
そうやって、俺はついに幸福の王国から追放されたのだ。




