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秋の断章①-6
それがどうだろう。
今や何もかも、状況は変わってしまった。
俺はずっと自分を卑下して、彼女の真っ直ぐな好意から目を逸らし続けていた。
あれこれと理由をつけて、目の前の事実を認めようとしなかった。
そのツケを清算しなければならない時が、すぐ近くまで迫ってきているのだ。
「君が大好きだよ、永輔くん」
あの祭りの日、彼女は確かにそう言った。
日聖はあの頃から何一つ減ることなく綺麗で、魅力的で、いつだって俺のそばにいてくれる。
それだけで俺がどれだけ満たされるか、どれだけ救われた気になるか、きっと彼女には分からないだろう。
それでも俺は、当たり前のように他の女の子を愛している。
その事実が覆ることは、この先もきっとない。




