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拝啓、廻る季節に君はいない。  作者: 日逢藍花
第二章 夏の断章 -Romance-

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夏の断章④-1

 それから俺たちは、昼休みは中庭で一緒に弁当を食べ、放課後は時たま一緒に下校をする仲になった。


 ぼんやりと怖さを感じるほど、俺たちの仲は急激に縮まった。


 それは事実だ。


 しかし、一緒にいる間に彼女は何も話そうとしなかった。


 俺がありとあらゆる話題を持ち出しても、彼女は冷たい視線でこちらを見やって、二の句で会話を打ち切った。


 確かに状況は進展しているのだろうが、いまいち実感が湧かないのが実情だった。


 それも無理からぬ話ではない。


 変な気を起こさないように、彼女は仕方なく友人の振りをしているだけだ。


 俺が脅して、彼女を意のままに服従させている。


 そう表現しても言い過ぎではないのだろう。


 子どもじみた感傷だということは、分かっている。


 だがそれ以上を望むのなら、俺は彼女に笑って欲しかった。 


 かつてあの冷たい病室で見せたように、俺に向かってもう一度微笑んで欲しかった。


 望みはそれだけだった。

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