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春の断章⑦-2
翌朝、俺は眠い目を擦りながら登校した。
昨夜の両親の別居報告が尾を引いて、よく眠ることができず寝不足気味だった。
ふと、自分の下駄箱に手紙が入っていることに気づいた。封を開けて中身を取り出してみる。
そこにはいつか見たことのある端正な文字でこう書かれていた。
「もうこれ以上、私の前に現れないで。消えてしまえ」
キエテシマエ。
その文字列が自分に向けられたものだと理解するのに、数秒を要した。
宛名には律儀にも、千賀燎火の名前が記されていた。
第一章 春の断章 完。
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。




