プロローグ
皆さん初めまして!
罪黄と書いて〝つみき〟と読みます!
ボーイズラブを書くのは初めてなので大目に見て欲しいです・・・(汗)
文字のミスとかもコメントして貰えると助かります!!
体が弱かった俺は人生のほとんどを病院で過ごしていた。
友達にあこがれ、恋愛にあこがれ、全て叶わず。
両親は俺の入院費のために必死で働いていてほとんど会うことはなかったし、口べただった俺は看護師とですらうまく話せなかった。
一日に何度もワクチンを打ち、年に何度も手術を繰り返して。
しかし、そんな幸せとはほど遠い俺でも、たった一人だけ仲がよくて話ができる人がいた。
それは二個下の妹だった。
当時小学生だった妹は毎日学校帰りに様子を見に来てくれて、たくさん話をしてくれて、俺が唯一楽しい時間は妹と話をする時間だった。
時には学校の話を、時には漫画の話を、時にはゲームの話をしてくれた。
しかし、俺と違って健康な彼女には友だちづきあいというものがある。
中学生になってから、毎日来ていたお見舞いは週三日程度にまで減ってしまった。
お見舞いも花を届けてくれるだけで話もあまりしてくれなくなっていた。
中学三年生になると週一で来てくれればいい方だと言うぐらいになってしまっていた。
彼女は高校に上がるとバイトを始めて、本当にほとんど会えない日が続くようになった。
その年の秋、俺たち家族は俺を担当してくれている医師に呼び出しを受けたが両親も妹も忙しくて呼び出しに応じてくれず、結局俺一人で医師の話を聞くことになった。
うすうす気付いてはいたが、俺はもうこの先長くないと言う話だった。
長くて一年、短くて三ヶ月。
心臓に腫瘍ができて、その手術の成功率は半分以下。
それならいっそのこともう残りの人生を楽しんだ方がいいなと思った俺はまよいなく手術しないことを決めた。
俺の両親とも話をすると俺の先生は言ってくれていたが、自分のことでそこまで迷惑をかけたくなかった俺は家族に内緒にしておいて欲しいと告げた。
そんな話をされてから一ヶ月後の俺の誕生日。
今までほとんど祝ってすら貰えていなかったがその日、珍しく妹が俺の病室に顔を出した。
もじもじしながら誕生日プレゼントだと渡してくれた包み紙の中には『奇跡の破片』と言う題名のゲームカセットが入っていた。
彼女になんなのか尋ねると乙女ゲーだと教えてくれた。
いわゆる、イケメンがわんさか出てきてそれを攻略するゲームだとか。
昔、彼女に乙女ゲームについて語られたことがある。
この乙女ゲームは得におすすめなのだという。
彼女がバイトをして稼いでくれた彼女からの初めての誕生日プレゼントに嬉しくなり、俺はその日からその乙女ゲームの攻略に一日の大半を要していた。
何度も何度もやり直しては隠しルートを探したりスチルをゲットしたり、どんどんそのゲームにのめり込んでいった。
だが、そんな時間もずっとは続かない。
彼女からプレゼントを貰ってから五ヶ月、俺の体はほとんど使い物にならなくなり、話もまともにできなくなっていた。
いくら両親が謝っても許しを表す言葉は紡げなかったし、いくら妹が泣いても頭をなでてやることも優しく抱きしめてやることもできなかった。
そして二月十三日◯時五一分、俺は息を引き取ったのだ。