54日目「澱んだ涙」
54日目「澱んだ涙」
ワイだ、リリティエ・アヴァローグだ。
よく言ったな、勇者。
二人とも、幸せそうな顔して走り回ってやがるぜ…。
とても良い笑顔だ…。
勇者から「告白に適した場所は無いか?」と聞かれた時は、思わず心がときめいたぜ。
なかなか粋な事を考える勇者だな。
この辺で告白するに適した場所は、エルフの楽園以外無いと思ってよ…
全てのエルフ達を引き連れて来た訳だ。
…俺でも、この場所に来るのは久しぶりだ…。
なんなら、、今では俺以外のエルフはきっと、この場所が初めてだろうからな…。
今は存分に遊んでおけよ…若きエルフ達…若き冒険者。
無邪気に笑ってられるのは、子供の特権だ。
だからよ
この涙を流すのは…俺だけで十分だ…。
だが、何故だろうな。
心が温かいんだ…。
もしかしたら、あの二人のお陰なのかもな…。
あの二人を見てると、思い出すぜ…
俺が愛した…大切な人達をことを…。
俺を愛してくれた…彼女のことを…。
一体ワイは
何への涙を流してるんだろうな。
‥‥こうしちゃ居られないな!
ならば、このリリティエ・アヴァローグ
二人が永遠に結ばれるように、ワイがずっと見守っててやろうじゃねぇか!!
二人旅には危険が付きものだろ?
なら、ワイが障害物をぶっ飛ばして道を作ってやろうじゃねぇか!!
これ以上…幸せな人が傷つくのを見てられないんだ…。
と、言うことで。
俺も仲間にしてくれ、二人とも。
ま、こんな場所で書いてても仕方ないか!
直接言ってなんぼや!
交渉してやるぜ!!
にしても…
彼女の力は凄まじいものだった…。
次々とノートリアスの兵が血肉に変わっていく惨状。
燃え上がるような戦火。
人が変わったように見えたぜ。
まぁ、誰にだって秘密の一つや二つはあるだろうさ。
だがな…彼女の闇はワイの思っているよりも深いようだったぜ。
勇者。
絶対に、彼女を幸せにしろよ。
火
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こんみか!神果みかんです!
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では!