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39日目「借り」

39日目「借り」

ども、勇者だ。


おはよ…


目が覚めたけど、正直まだ頭痛い…


ははっ…バレちまったな…


まさか、歩いている途中で倒れるなんて思ってもなかった…


そうなんだよ、洞穴で一晩を過ごした後に、実は大きな眩暈が起きたんだよ…


疲れてるだけかと思って、放置してたら寒気もしてきてね…


でも、フィアちゃんに迷惑を掛ける訳にもいかないから、我慢してたんだよ。


それが裏目に出るなんてなぁ…


ははっ、めっちゃかっこ悪いな。


これじゃ、勇者失格だn



‥‥!?!?


…なんで今、俺はフィアちゃんに抱き着かれたんだ…?


しかも、無言で…


…でも何故だろう。


少しだけ、フィアちゃんの目から涙が流れているような気がしたんだ。


‥‥俺が、泣かせてしまった…?


…もしかして、俺を心配してくれていたのか…?


…心配かけたな…フィアちゃん…


心配かけない為に嘘を貫こうと思ってたんだけどな…これは謝らないとダメだな…。


俺は、最低だ。


大切な仲間なのに、まだ信じることができていなかったのかもしれない…。


大切な仲間を守る。


それだけじゃ、勇者は務まらない…。


大切な人を守り、大切な人を信用する。


それが、今の俺には欠けているんだ…。


…こんな俺の傍に居てくれる事に感謝しないとな。


料理してるっぽいから、少し手伝って来る。


どれだけしんどくても、大切な人の為なら動かないとな。



…料理を食べた後の俺だ


あの後分かったことだが、フィアちゃん曰く、俺が寝ている間にドラゴンがやってきたが、


俺の剣でドラゴンを討伐。


そして、俺の看病をずっとしていてくれたらしい…。


ははっ…これじゃあ、どっちが勇者か分かんねぇな。


俺…フィアちゃんに大きな借りを作ってしまった。


借りなんて、借金だけにしたかったんだがな…。



というか結局、あの時抱き着いてきた本当の理由を教えてくれなかった…


なんなら、少しだけそっぽを向かれちゃった…。



フィアちゃんが新しい日記を書いてるようだけど、これは後で読もう‥‥。


今の俺には、この熱を完治させる事


そして、気持ちと向き合う時間を作る事


その両方が必要だ。

…(>_<)

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