31日目「笑顔」
31日目「笑顔」
えと、あの、勇者…です。
とりあえず~…生きててよかったぁぁぁぁぁぁ…
最後の日記を書いてから、とにかく必死になってて記憶が一部抜けてるけど、とりあえず助け出せてよかった…
って!聞いてくれよ!
さっき目覚めたんだけどさ!?
頭の後頭部が柔らかいなぁ‥‥なんて思いながら目を開けたらさ!?
上から「おはよう、勇者さん」
なんて物凄い可愛すぎる声が聞こえたかと思ったら、
なんと!
なななんと!!
膝枕されてたんだぜ!?!?
ちょ…ちょっと~待ってくれよ???
あれ?
フィアちゃんってこんなに、積極的な子だったっけ!?
しかも、その後も気さくに話しかけてくれるし
笑顔も、凄く可愛い…
うっ…惚れちまうじゃねえか…
やっべぇ、顔が合わせれないかもしれねぇ…
とにかく!
王国から逃げ出してここまで来たんだ、とりあえず飢えを凌がないとな。
ここで餓死なんて勘弁だ。
…って、書いてる間に
なんか後ろから、「シャー」という水が落ちる音が聞こえるのは気のせいだろうか…?
…気のせいだな!
うん!
見ないぞ!
絶対に見ない!
俺は紳士だから、熊ちゃんだけで十分だ!
さ…一狩して、ご飯を作らないとね…
…まぁ、なんにせよ
今のフィアちゃんの方が生き生きしてるし、なにより笑顔が可愛い。
それだけで、十分気持ちが伝わってくるもんよ
守れて良かった。
ん…?
なんか、日記に見慣れないページがあるぞ?
見てみよっと。
おはよう。