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生きていた?

「・・・・原・・・・・・・青原!!」


ん?


誰かが名前を呼んでいる。


この声は・・・・川村か?


俺は死んだ筈・・・・


段々ボヤけていた視界が鮮明になって行く。


「起きた!」



川村が安堵の混じった声を出す。


「ここは・・・・?」


真っ白で清潔そうなシーツにベッド。


風に揺られるカーテンを通して城壁?の様な物が見える。


いつの間にか俺はこの病室の様な部屋に連れ込まれていた様だ。


「川村、あの後何があったんだ?」



「あぁ、お前があのデカイ熊にやられた後ーーーーーー」


俺が意識を失っていた間に起きた事を尋ねると川村は詳細にその時の事を語ってくれた。


要約すると、俺があのデカイ熊(巨大熊と言うらしい)にやられた後、川村が異変に気づき俺を助けようとした。


しかし回復魔法を掛けようにも巨大熊に阻まれて硬直状態に陥っていたその時、

鎧を着た集団が突然現れて巨大熊を攻撃し始めたらしい。


川村は巨大熊が鎧を着た集団に気を取られている間に俺を回復し、なんとか俺の身体は原型を留めた。(あの風魔法を真に受けて俺の身体が修復不可能になる程バラバラにならなかったのは奇跡だったと後で聞いた。)



その後巨大熊の所に行くと既に巨大熊は討伐されていて鎧を着た集団が死体を片付けていたと言う。


鎧の集団は川村を見つけると転移した人を全員連れてこいと言ったらしい。


俺は転移した事を知っている人がいたことに驚いたが鎧の集団は何も教えてくれなかった様だ。


 転移した人が全員集まったら何か偉そうな人が出てきて


「あなた達は神が魔王に対抗すべく人間に与えられた勇者だ」と言い、どこからとなく現れた馬車に乗る様に指示したらしい。


皆は何のことかよく分からなかったが取り敢えず匿ってくれそうな雰囲気だったので馬車に乗った。


その際気絶していた俺も乗せられて今に至ると言うことだ。


「・・・なるほど、理解した・・・と思う」


とにかく俺は生きている。それが何となく嬉しかった。


「それにしても良かったよ、あの時本当に死んだかと思った」


なんだかんだで川村も心配してくれたんだな。(クラス全員にも心配を掛けてしまった。うん、全員僕の事を心配していてくれた筈だ)


さて、早く皆んなの所に戻ろうとベッドに手を掛けたその時だった。


「皆のもの、予言の間にて勇者の奉迎を行う!至急予言の間に集まれ!」


城中にその声が響いた。

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