表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/40

ステータス

「お、おい川村・・・?」


志村は痛みさえ忘れたかの様に驚いている。


それもそうだろう、かの有名な回復魔法を目の前で川村が唱えたのだから。


周りの俺を含めるオタク組達が信じられないと言う様な顔で結末を見守っていると、


突然志村の手に魔法陣が浮かび上がり光を放った。


次の瞬間、光が収まると手には傷一つ残っておらず完全に回復していた。



凄い、本当に魔法だ。


川村はニヤニヤしながら自慢げに言った。



「俺の魔法適性は回復魔法なんだ」



へー、そうなのか・・・魔法適性?



「おい川村、魔法適性なんてどうやって調べたんだ?」


少し疑問になったので聞いてみた。


「そんなの決まっているだろう、「ステータス」だよ」


当然と言った様に川村は返す。


やはりそうか、俺もここに転移された時唱えるか迷ったが結局ステータス画面が表示されなかったらめっちゃ恥ずかしいだろうと思ったので諦めたのだが・・・


なるほど、この世界にはステータスという概念が存在するらしい。俺も念願のステータスを見ることにした。


「ステータス」


そう唱えると目の前に半透明の板が現れた。


「おぉ・・・」


思わず感嘆の声が漏れてしまう。


ステータス画面には名前、レベル、称号、スキル、魔法適性などの情報が詳細に記されていた。


試しにスキルの欄を見てみる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

スキル

『鑑定』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


おぉ、鑑定って異世界物の中でも有名なスキルじゃないか!


試しにオタク組のみんなを鑑定してみる。


ちなみに鑑定のスキルは物を見るだけで自動的に行使される様だ。


まずは川村のステータスを覗き見してみよう。


魔法適性は回復系だな。スキルは『鑑定』か。もしかしてこのスキルって転移した人全員に与えられてるのかな。


次は木村、魔法適性は火か。スキルは『鑑定』『テレパシー』『剣術Lv3』・・・って結構スキル多いな。


あとやはり『鑑定』は全員に与えられているみたいだ。


そして岡村、魔法適性は水か。スキルは『鑑定』と・・・この『猪突猛進』ってなんだ?よく分からないが取り敢えず今は放っておくことにする。


最後に志村、魔法適性は土。スキルはこちらも『鑑定』だけか。


ここで一つ疑問が浮かんでくる。


「川村、鑑定で志村はパワー系のスキルを持っていないことが分かるのに何で木にパンチさせたんだ?」


知っていてやらせるとか相当悪質だぞ。


「あぁ、それは回復魔法がしっかり作動するか試してみたんだよ。」


「じゃあ、さっきの試してみるかって言う言葉は・・・・・」


「そうだ。チート能力が有るかじゃなくて回復魔法が機能するかを試したんだ」


こいつまじで悪質だったわ。


川村の実験体にされた志村が可哀想だ。


と思いつつ自分に白羽の矢が立たなくて良かったと思ったり思わなかったり・・・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ