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私のとなりに姫がきた  作者: さへ
第1章
8/32

お父さん

今日何度目かの更新。やっぱり短いです。

 今日、なぜか知らないけどめちゃくちゃ話しかけてくる白崎さんに、私の心臓がずっとうるさかった。

 移動教室の時もAメンバーじゃなくて私と2人で行った。その間ずっと、心臓の音が白崎さんに聞こえてないかずっと心配だったし、それとAメンバーの人たちからの視線を感じて少し怖かった。

 私なんかが白崎さんと一緒にいて大丈夫だろうか?Aメンバーの人たちに殺されないだろうか?


 そんな感じで私は一日中緊張というか、ドキドキというか、よくわからないけどとにかく疲れた。

 学校から帰る1人での道のり30分が初めて心地よく感じた。


 白崎さんに話しかけられて嬉しい。でも、私は今日緊張しすぎて全然上手く喋れなかった。いや、そもそも白崎さんの言ってることを上手く聞き取れることすらできなかった。

 せっかく白崎さんが話しかけてきてくれてるのにこれじゃダメだ。絶対いつか見限られて話してもらえなくなる。

 いや、もしかしたらもう明日から話しかけてもらえないかもしれない。今日だけがお試し期間だっただけで、もう今日つまらなかったから明日からはいいやーってなるかもしれない。

 それはまずい。そしたらもう私はなにもできなくなってしまう。

 だから明日、明日なんとかしないと……。

 明日は話しかけてもらえるかわからないけど……。





「お父さん、お話があります」


「ん?なんだ、珍しいな」



 だから私は、お父さんに相談することにした。お父さんが営む居酒屋は、水曜と日曜が定休日でそれ以外は毎日17時から次の日の朝7時まで開いている。

 絶対きついと思うけど、父はそこまで苦ではないらしい。なんでも、好きなことならいくらでもやってられる、らしい。

 父は料理するのが好きらしい。そして、接客するのも好きらしい。だから、料理もできてお客さんとたくさん話せる居酒屋を経営するのがすごく楽しいらしい。

 私はお父さんのそんなところをすごい尊敬している。いくら好きでもそんなに長くはできないと思う。だって私も料理するのは好きだがずっとやっていたいとは思えないしそれを仕事にしたいとも思えない。

 だから父は凄い人なんだと、私は思う。



「なんか最近、気になる人がいまして」


「気になる人!?それはどんな!?」


「最近転校してきた可愛い女の子なんですけど、実はその子と喋ってみたくて……」


「あーそういう。なるほど。それで?」


「それで……今日その子から話しかけてもらえたんですが、なんかよく分からないけど緊張したりドキドキしたりして上手く話せなくて……」


「そうか。緊張するのはまあ慣れだな。回数積めば自然も話せるようになるよ。それと……ドキドキって、具体的にどんな感じだ?」


「えっと、なんか、転校生の子を見てるだけでドキドキしてしまって、心臓がうるさくなって……。だから話す時も心臓の音がうるさくてあんまり声が聞こえなくなってしまうんです……」


「っ、そ、そうか……。女の子か……。まあでも父さんはお前が幸せならなんでもいいよ」


「……? えっと、それはどういう……?」


「つまり唯は、多分その子のことが好きなんだよ」


「えっ!?す、すっ!?」


「多分だけどね。俺は母さんしか好きになったことがないからわかんないけど、俺も母さんを好きになった時はそんな感じだったよ」


「そんな感じってどういう……?」


「うーんと、ほら、こう、その人を見てるとさ妙に照れるというかさ、分からないか?」


「確かにちょっと、分かるかも……」


「だろ?だから多分さ、唯はその子のことが好きなんだよ」


「え、でも白崎さんは女の子ですよ?」


「そうだなぁ……。まあ確かに驚きだけど、唯が好きになったんなら仕方ないよ。ほら、愛の形は人それぞれだっていうだろ?」


「うん……でも……」


「確かに、世間的にはよろしくないのかもしれない。後ろ指を指されるかもしれない。でもそれくらいどうってことなかっただろ?」


「うん……」


「大丈夫だよ。父さんは唯の味方だから。なにがどうなってもね」


「うん……ありがとうお父さん……」


「へへ、まあ娘の幸せが一番なんだよ。あ、でもそのことは他の人には言うなよ?もちろん本人にもな?」


「うん、大丈夫……ありがとうお父さん……」



 私はどうやら、転校生のことが好きになってしまったらしい。

 今までの人生の中で人を好きになったことがなかった私にはあれがどんな感情か分からなかったけど、なるほど、これが……

 白崎さんのことを考えるだけで胸がホワホワしてくる。白崎さんともっと話したい。今日はうまくいかなかったけど、明日こそは。



「そういえば唯、お前が好きになった子って可愛いの?」


「めちゃくちゃ可愛いですよ」


「そうか、お前が言うんだから相当なんだろうな……」


「別に、私が言うからとか関係ないじゃないですか」


「いやそうでもないぞ? まあなんだ、お前今まで人を好きになったことなかったろ?そんな唯が好きになった人だ。いつか紹介してくれる日が来るのを楽しみにしてるよ」


「そうですけど……紹介って?」


「娘さんを私にください! とか言われるのかなあ」


「紹介って、そういうやつですか!? 多分無理ですよそんなの! 学校じゃまともに話せない私ですよ!?」


「別に無理に喋らなくてもいいんだよ。唯は唯なんだから」


「……善処します」



 しばらく話したことがないから、学校の人どう話せばいいのかも分からないけど。

 それでも出来る限り頑張ってみようと思いました。

不定期更新です。もっと濃い内容をかけるよう善処します。


会話多めでした。今度からはもっと会話と会話の途中に描写入れたいです。

赤城さんは心の中ではタメだけど、会話は必ず敬語です。(作者が好きなキャラ設定なのです……)


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