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転移された世界

あー、かったるいなー。

私はそう思いながら、ぬくっとベッドから起き上がる。

ボサボサの髪を掻きむしりながら、今日の夢を思い出す。

今日は、幽霊に追っかけられる夢かー。

私は睡眠が浅いのか、ここ最近毎日夢を見る。

夢を思い出す行為は、やがて夢を操れる明晰夢へと繋がるらしい…。

私は夢を見ては思い出すことを続けていたら、その明晰夢を見る力を手に入れていた。

ま、現実では使わない力だけど。

私は、今普通の女子高生だ。なんと、華の17歳。響きはいいが、実際そんなに素敵な青春を送ってはいない。まぁ、今通っているところは、志望校では無いし、校則が厳しい私立の学校だ。あんなにお金をかけてくれた両親達に、迷惑な思いはさせたくないという気持ちで、勉強については学年1位になった。しかし、中学と扱いは違く、180度友達や生活が変わってしまい、ストレスが溜まっていく一方だった。中学の友達は、高校生活を満喫しているのに、なんで真面目に過ごした私だけが辛い思いをしなきゃいけないんだろう。本当に、死にたくなる。

でも、死ぬ勇気無いし、グレる勇気なんてない。本当に、どっちにもなれない人間だ。

私なんか生きてていいのかな?

そう思いながら、現実逃避するようにまた眠りについてしまった…。







「お嬢様!!!お嬢様!!!」

…ん?聞き慣れない若い男性の声がする…。

「起きて下さい!食事の時間ですよ!」

そう言って、若い男性は私の体を揺らす。

私はようやく目覚めた。

「…んっ!だ、誰????」

目を開けた途端、目の前の状況に目を疑った。

ホストみたいなイケメンが、タキシードを着て立っているではないか!!!

「お目覚めですか?お嬢様。おはようございます。」

え?夢?夢だよね?ついに現実に疲れて、こんな夢を見たいと思ってしまったか?明晰夢か?私は、思い切って頬をつねる。

「痛い…。ってことは夢じゃないの?」

「お嬢様?朝からいかがなさいましたか?」

「ね、ここどこなの???」

広いベッドに、天井にはカーテンが付いている。オシャレなシャンデレラ、高そうな家具。

こんな物は、自分の部屋には無い。

「お嬢様、疲れているのですか?まぁ、確かに昨日のパーティは王子様に気に入られて、連れ回されていましたものね…。こんな可愛いお嬢様を連れ回すとは、本当に許せないです。」と、苦笑いしながら覚えていないことをスラスラと語る。

「ごめんなさい!覚えてないんです…。」

「覚えてないない?記憶喪失でございますか?」

私は、頷く。ここは、冷静にいこう。違う話をしたら、ややこしくなる。

「困りましたねぇ。まぁ、好都合です。私は、王子様のことが嫌いでして、貴方を愛せるのはこの私しかいないと思いまして…。」

ん?何言ってんだこいつ。

執事は、だんだん顔を近づけながらそう怪しい笑みを浮かべている。

き、危険だ!!!

そう思った私は、執事を思いっきり押し倒してしまった。

さっきと体制が逆になる。

「お嬢様、少し気が早いのでは?そんなに私が欲しいのですか?お嬢様も年頃になったこと…。」

ヤバい!ヤバい!これは、確実に襲われる展開だ!何度か少女漫画や乙女ゲーでみたことあるぞ…。

私は、顔を真っ赤にしながら

「ちっ、違う!!!やめてって言ってんの!!!」

と言っていると…。

トントン

ドアのノックが聞こえた。

「お姉ちゃん!!!」

可愛いショタが部屋のドアを開けた。

「チッ。良いとこだったのに…」

執事が舌打ちした。

「お姉ちゃん!!大丈夫???」

可愛い声で私を心配しながら近づいてくる。

そして、その後ショタは声を低くして

「おいっ、オッサン!俺の女に何してんだよ!?そいつは俺のモノだ!」

と怒鳴った。

な、何これーーーー!??

どこの乙女向けゲームですか???


そう、これは現実に疲れた女子高生が二度寝の最中に突然見た夢が、異世界へと繋がる扉へと繋がり何でもアリの世界へと転送されてしまった物語なのである!!!!


連載始まりました!!!

これから、不定期に更新していきますが、よろしくお願いします!!!



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