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短編

醜い子

作者: RK

 どうやら僕は気持ち悪いらしい。


 僕は醜いらしい。


 顔も、目も、鼻も、口も、耳も、髪も、首も、手も、体も、足も。


 全てが醜いらしい。


 お父さんは僕を全力でぶつんだ。


 お前は俺の子じゃないって、僕をぶつんだ。


 お父さんは僕を見て気持ち悪いって言うんだ。


 お父さんは僕を見て汚れてるって言うんだ。


 お父さんは僕の姿が醜くて、汚くて嫌なんだ。


 だから僕をぶつんだ。


 お母さんは泣くんだ。


 お父さんに泣きつくんだ。


 気の迷いだったの。


 産みたくて産んだんじゃないの。


 許して、許して、許して。


 そしてお母さんは僕をぶつんだ。


 お前さえいなければって、僕をぶつんだ。


 お母さんは僕を見て、その顔がいけないんだって言うんだ。


 お母さんは僕を見て、その声がいけないんだって言うんだ。


 だから僕は顔を焼いた。


 だから僕は喉を潰した。


 これできっと顔は綺麗になった。


 これできっと声は綺麗になった。


 お母さんも綺麗にしよう。


 お父さんも綺麗にしよう。


 これでお揃い。


 これでお揃い。


 僕はもう醜くない。


 僕はもう汚くない。


 これなら僕をぶたないよね?


 お父さんを抱きしめる。


 お父さんは僕をぶたない。


 お母さんを抱きしめる。


 お母さんは僕をぶたない。


 嬉しいな。

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― 新着の感想 ―
[良い点] う……ごご……っ。心にダメージ。 虐待がモチーフになっている作品は、怖くて不安になるってわかっているのに、見てしまう……。
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