12話 キャンプ③
いよいよお風呂へ向かう。光一と碧。
暖簾の前まで来て、光一は男湯へ行こうと
「またな」と隣りにいた碧に声を掛ける。
すると、碧に腕をぎゅっと捕まれ、気合を入れた表情で見つめられる。
光一
「なに?」
碧
「いくよ!」
碧はそのまま混浴の暖簾を潜ろうとするが、
店員に止められる。
店員
「ちょっと!」
光一と碧は店員の方を振り向く
「ん?」
店員
「まだ、高校生でしょ?2人?」
光一と碧
「...はい」
店員
「一応、20歳以上って決まりがあってね、ごめんね。気持ちはわからなくなくもないけど、ルールはルールだから、そこは守って利用してね」
と注意する。
光一は軽く会釈しつつ
「すいませんでした。」
碧は顔から湯気がたちのぼりそうなほど真っ赤にしていた。
「.....」
光一もドキドキはしていたが、とりあえず最悪の自体はなくなったとホッとし、
「じゃ、いくから」と碧の方を見る。
碧は自分に恥をかかせたのはお前のせいだと言わんばかりの表情して、
舌をべぇ〜ッと出して、女湯の方へダッシュする。
それぞれ入浴中
光一はもし一緒に入ってらなどと妄想もちらほら。
碧は秋穂、花蓮、姫菜のことを考えていた。
心の声
あのときファミレスで、あんな大口をたたいたんだ。手ぶらで帰るわけには行かない!
最終兵器をやるしかない!!
お風呂上がりテントへ向かう光一。
テントの中へ入ると、碧が先に待ち構えており、
「さぁ!野球拳をしようじゃないか!!!」
光一は呆れの目で碧を見つめながら、
「どういう思考回路をしてんだ?お前の脳は?」
碧
「いくら褒めたってただ見せてはあげないぜ!」
光一
心の声
ゆっくりしたいんだけどなぁ...
そして、野球拳終盤。
お互いに赤っ恥
光一はパンツ1枚
碧は下着姿
光一と碧はこれでもかというくらいの気合いの入った声をする。
「最初はグーー!!!」
勝者は光一。
光一
「よっしゃーー!!!!」
碧は倒れ込む
「まさか、負けるなんて.....」
光一は碧に指を差して
「さぁ、負けを認めるんだな!もうお前に勝ち目はない!降参すれば見逃してやる!」
碧は詳しくバスタオルを1枚取り出し
「まだ、負けてない!!」
ブラとパンツを外してタオルで全裸を隠す
「これでどうよ!!」
光一
「なんじゃそりゃーーー!!!!」
碧
「最初はーー!!!」
光一はある生物の動きに気付き、大声を出す
碧の足元を指差して
「ヒェー!!!!ゴキブリーー!!!」
碧はとっさにバスタオルで一撃して、そのタオルでゴキブリを包み込んで放り投げる。
そして続きをやろうとする。
碧
「最初はーーー....」
光一は碧の全裸を目に焼き付ける。
「ほぉーーーー!!!!」
碧は自分の状況に気づいて、タオルをもう一枚取り出して、しゃがみ込んで隠す。
光一は少し碧に歩み寄り、ニコッと笑い優しく声を掛ける。
「いいおっぱいだったね♪」
碧は真っ赤にして、光一をアッパー
「サイティーーーー!!!」
光一
心の声
やっぱり、こうなるのか.....
そして時は流れ、ある日の放課後、転校生4人はいつものファミレスへ行き、会議を行う。
碧は起きた出来事を話す。
「.....みたいな感じで、裸、見られちゃったよ〜」
秋穂は碧をハグしながら慰める。
「それは可愛いそうに...きっとその仇は姫菜と花蓮が取ってくれるからね」
花蓮
「そうだね!私達に任せて♪」
姫菜
心の声
えー...なんで?
そんなこともありながら、今週末、姫菜とのデートが開幕する。
姫菜は仇討ちをどうするか悩んだ末に結論として、ただひたすらに柚葉と楽しく遊ぶことだけを考えることにした。