10話 キャンプ
碧はキャンプ計画を立てており、ファミレス会議後の週末に光一と共にキャンプへ行くことに。
一泊二日のキャンプが始まる。
雲一つない快晴の天気。
光一
今日も油断せず、気を引きてバレないようにするぞ!
碧
混浴で男の本性すべてさらけ出して、白黒はっきりさせてやるんだから!
インストラクター
「それじゃ、今からテント立てたいと思うので、インストラクターが欲しいという人は挙手してもらっていいですか?」
光一は迷う
俺、やったことなんてないし、挙手したほうがいいかな...
光一は迷った末に挙手しようとすると、
碧が挙手しようとするのを止めて、
光一を真剣な眼差しで見つめ、
「それはいらない!」
と声をかける。
光一はそれに対して
「経験者か!?」
と確かめる。
碧はその問いに対して真剣な眼差しで回答する。
「今日が初めて!」
光一は驚きを口にする
「マジッすか!?」
碧
「大丈夫!自信はあるから!」
光一は碧の根拠もない自信に対してすごく不安に思った。
各自、自分たちのテント機材の場所に散らばっていき、テント張りを開始する。
光一たちも自分たちのテントのところに行くが、説明書がないことには何もできないので、碧が率先して取り行くことに。
碧はインストラクターのところへ行く
碧
「説明書とバナナください。」
インストラクター
「バナナ?...まぁ、いいけど」
碧は光一のところへ戻る。
碧はバナナを片手に笑顔で
「説明書持ってきた〜♪」
光一
「バナナ?」
碧は何かを企んでそうな顔でニヤリつき
「力仕事になりそうだから、エネルギーチャージ用で!いいでしょ♪」
光一は妙な違和感を感じつつ
「なんか...気持ち悪いなぁ....」
碧は光一の肩をポンポンして
「そんな事言わず、いいテント作ろうね♪」
と声を掛ける
光一は心の中でこいつは何かしら企んでるんじゃないのかと、疑念の念を募らせる。
テント組み立ても中盤に入り、
光一は休憩を碧に要望することにした。
「ちょっと休憩したいんだけど」
碧
「オッケー、ちょっと待って!」
と言って、ペットボトルを取り出す。
光一は受け取ろうと手を伸ばすが、それをお構いなしに自分で開けて飲み始める碧。
光一は心の中で
こいつ、説明書読んでただけじゃん!と思った。
そんな碧の行動に呆れていると、
その飲みかけのペットボトルを差し出して
天使のような微笑みを見せながら
「飲む?これ?間接キスになっちゃうけど、てへっw」
と、乙女的な雰囲気を見せる。
光一はドキッとしつつ、
「いや!飲めねぇよ!そんなもん!」
と断り、
碧はププッと笑いつつ
「一人じゃ飲みきれないし、私は気にしないよ♪」
とおちょくる。
光一はさっと取って、パッと飲む。
飲み終え、
「これで満足ですか!?」
この反応に対して碧は続けざまにバナナを1口だいにちぎり、イヤらしい笑みを浮かべながら
「栄養補給しよっか♪」
光一はできるだけ照れを隠しつつ返す
「何がしたいんだよ....」
碧はからかうように
「光一、見てると、面白くて興奮しちゃうんだ♪」
光一はこれ以上、こいつのペースになったらいけないと思い、パッと食べる。
「これで、満足ですか!」
碧はさっと立ち上がり、
「もし、テントが完成したら、とびっきりのご褒美あげるから、残りも頑張ろうね♪」
光一はそっけなく返しつつも
内心、ご褒美がめっちゃ気になっていた。
テントは杭を打ち込み、4点の支えを利用して立てる仕組みで、光一は最後の杭打ちを終えると、碧から不意に後ろに倒され、碧の太ももの上に光一の頭が乗る体勢にされる。
碧は猫耳のカチューシャをして、
「お疲れ様でしたにゃ♪」
とおでこをくっつける。
光一は顔を真っ赤にしつつ、とっさに離れて、碧に向かって
「なんてハレンチな女なんだー!!」
とツッコミを入れる。
その反応に対して碧はツンデレのようにほっぺをプクッとして
「そんなんじゃないもん!」
と返す
光一は心の中で
惚れてまうやろーー!!!!と叫んだ。