9話 友達認定
秋穂の尋問が終わり、光一は気になったことを聞いてみる。
「ホントに俺が神楽光一だって思ってるの?」
秋穂は思っできることを話す。
「私は少し信じてた部分はあった。花蓮の勘は割と当たるし、下の名前も一緒だしね、あんた。」
光一はちょっとだけ焦りながら返す
「そんなの、何の根拠もないじゃん!」
秋穂
「だから、今日確かめたの。もしやとは思ったけど、オーラも何も感じないし、あんたはないわ。それにあんたが神楽光一なんて、絶対に嫌だって思った」
光一はあまりの言われたい放題に心の中で思った。
心の声
俺もあんたはないっすわ〜w
柚葉がトイレから戻り、またテーブル席に3人で座りつつ、秋穂と柚葉は一緒に猫に戯れるが、光一だけは猫が寄ってこず、ただ2人の様子を眺めており、つい本音をこぼす。
光一
「いいなぁ....」
秋穂はちょっとからかうように
「いいでしょ♪羨ましいでちゅか〜?♪」
光一は顔をそっぽ向け
「全然、興味もないね!」
と返すと一匹の黒猫がテーブル席にジャンプする。
3人の視線が黒猫に集まる。黒猫は周りを一周して、じっと光一を見つめるようにして座り込む。
光一はどうすればいいかわからず、固まる。
すると、秋穂がそっと光一の背後に行く。
秋穂はそのまま体を密着させるようにして、小言で耳元でささやく。
「猫語、猫語よ!猫語!」
光一は背中から伝わってくる、秋穂の胸の弾力にドキドキしつつ、猫語の意味がわからず、確かめる。
「猫語ってなに!?」
秋穂は猫と仲良くなってほしいという強い思いから真剣に話す。
「語尾ににゃ〜ってつけるの。今のあんたが仲良くなるしわそれしかないわ!」
光一
「すげーバカみたいな発想じゃん...」
秋穂はさらに体を押し付けて光一を促す。
「早くしないと逃げちゃうじゃん!いいから、早くしてよ!」
光一はさらにドキッとしつつ、仕方なく従うことに。光一はできる限りの笑顔で。
「俺と仲良くしようにゃ〜」
黒猫は光一の作り笑顔があまりに気持ち悪くて、
ぶるぶると体を震わせ、顔面を引っ掻き、去っていく。
そんなこともあり光一にとってあまりいい思い出なく、猫カフェは終わった。
猫カフェを出て、秋穂は黒猫の震えの様子があまりにもおかしかったので、光一の作り笑顔に問題があると思い、問い詰める。
秋穂
「あんた、さっきの黒猫にどんな顔して話しかけたのよ、ちょっとやりなさいよ、バカ!」
光一はバカという言葉にちょっとムカッとしつつも、とりあえず秋穂の言われた通りにやることに。
光一
「俺と仲良くしようにゃ〜」
秋穂は変顔のような作り笑顔に腹を抱えて笑う。
「ププッフフフ、大バカじゃん♪猿の変顔じゃんw」
光一
「うるせぇよ、バカにすんじゃねぇ!」
光一は言い返しつつも、自分に対しての笑った笑顔が何とも言えないくらい可愛いらしく、ドキッとしていた。
そして、秋穂の執事の迎えの車が来て、
秋穂は光一に一言伝える。
「今日からあんたを友達認定してあげるね♪」
それから、数日経ち、ある日の放課後。
転校生4人はファミレスで話し合いをしていた。
花蓮
「ホントに〜!?ホントにありえない〜?」
秋穂
「ない!!」
姫菜はそんな話し合いよりも、柚葉のことばかり考えており、早く自分の番がこないかなと考えていた。
碧は気合満々に切り出す
「ここは私が一つ勝負に出ましょう!」
花蓮はそれに合わせる
「期待していますぞ!」
碧は花蓮の手を握り、コントのように返す
「必ずや戦果を!」
そして、今度の週末、碧とのデートが開幕する。