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16  花蓮の告白

東雲翼は光一と優斗と編集者の3人の会話を盗み聞いており、全て知っていたのだ。

4人の転校生が来たあの日の放課後のファミレスに東雲翼も実は来ていたのだ。

東雲翼には幼稚園に通う弟がおり、お迎えついでに弟とファミレスに寄っていおり、偶然にもタイミングが重なったのだ。

「....で、全部知ってるの♪」

光一

「何が望みなんだ?」

「私もあなたの作品の大ファンなの♪けど、恋愛感情はなくて、自分の気持ちがはっきりするまで、私のペットってことでいいよね♪」

光一

「はっ?意味不明なんだけど..」

翼はニコッと笑いながら、怖いことを言う。

「あのさ、拒否権なんてないんだよ♪

あなたを生きるも殺すも私の気分次第なんだからね♪」

光一は悟った。

「はい!わかりました!」

「今日、ライブ、私も見に行くから頑張ってね♪ダーリン♪バイビー♪」

と言ってさっと屋上を去る。

スキップする様子を遠目で眺めながら光一はふつふつと苛立つ。

「あの女....」


そして、いよいよライブが幕を開ける。

花蓮は秋穂、碧、姫菜を招待しており、翼は来るのは同じクラスで友達の姫菜からの誘いがあったからだ。

いつもは曲を演奏する前に花蓮が観客を煽り、沸き立たせるが、今回はその役目は光一となった。

光一

「お前ら!それでもロック魂あんのかー!!

ロックの神様から生まれたこの俺様をもっと燃え上がらせろやー!!!」

観客

「おおーーーー!!!」

秋穂と姫菜と碧は光一をアホを見る目で見ていた。

花蓮は上々の出来に少し満足気味にする。


そして、会場の盛り上がりもそのままに演奏を終える。

花蓮、光一がステージから、袖横に歩いていく途中に翼は光一に向かって投げキッスをする。

光一は照れつつ、さっとはけていく。

花蓮は光一の照れる様子を見て悔しくなり、

翼を鋭い眼差しで威圧しながら、口パクで言いたいことを伝える。

「クソビッチ」

翼もなんとなく言いたいことは感じボソッと呟く

「カワイイな♪花蓮ちゃん♪」


光一はそのまま男子更衣室へ行き、着替えを済ませてドアを開けようとすると、いきなり花蓮が飛び出してきて抱きつく。

花蓮

「今日は最高のライブだったよー!!」

光一は思わず、尻もちをつく

「いてっ、なにすんだよ」

花蓮は抱きついたまま確かめる

「なんなの?あの女?何かあるの?」

光一はビクッとなりつつ、言葉を濁す

「...いや、ただの知り合いみたいな?...」

花蓮は光一の脇腹をぎゅっとつまむ。

光一

「いたっ!」

花蓮は少し顔を赤くして、光一と顔を向き合わせ、自分の気持ちを話す。

「私はあの人よりもあなたが好きです。

キスしてください」

光一

「いや、いや!ちょっと待て!待て!待て!」

花蓮は光一の肩を掴み、押し倒す

「いや、待たない」

花蓮はイヤらしい笑みを浮かべながら、顔を徐々に近づけていく。

光一は抵抗する。

「いや、落ち着け!落ち着け!」

花蓮は光一の声には耳を傾けず、さらに近づけていく。

光一はとっさの判断で両手で口を塞ぐ。

花蓮はニコッと笑い

「そういう反応、好きだよ♪」

と言ってほっぺにキスをする。

静けさの空間の中、2人の心臓はバクバクする。

光一

めっちゃいい匂いする...

花蓮

初めてだから、緊張しちゃう....


「バン!!!」

と大きく更衣室のドアを開ける音がする。

光一と花蓮は顔を音にする方へ向ける。


そこには秋穂、碧、姫菜、翼がいた。

4人は2人と連絡が取れなかったため、様子を見に来たのだ。

秋穂は光一をゴミを見るような目で

「変態...」

碧は思ったことを確かめる

「取り込み中?」

翼はヤキモチのように光一を睨みつける。

姫菜はすぐさま2人を引き離し、今度は自分が光一に馬乗りになる。

姫菜

「私の親友に変なことしたらダメ!!!!」

と一喝。

花蓮は事情を説明しようとする。

「これは...」

姫菜は手を花蓮の前にかざして、

「大丈夫!ちょっとだけ調教するから!」

皆の頭に、?マークが浮かぶ。


姫菜は光一に確かめる

「準備はいい?」

光一は姫菜が笑顔で問い詰めるので、意味の分からない恐怖を感じた。

「...なぜ、笑顔?」

姫菜は口じゃなくて、ほっぺだったことに安堵していたから、笑顔だったのだ。

そして、姫菜は手を振り上げ、

光一は嫌な予感をする。

姫菜

「この変態めが!」と言いながら、往復ビンタを始める。

光一は理不尽すぎると思った。

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