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居るいるだーい
「フガッ!ごめんなさいごめんなさい」
あ、起きた。また枕をひっくり返されたと思ってるのか。
「ん、ここは。あ、タロウ!」
やべ気付かれた。
「お父しゃんさんはここに居るいるだーい!」
うるさい帰れ。
「お父様も起きたようです。さあお送りしましょう──。」
え、ちょっと待って。
「タロウさん、期待していますよ──。」
このまま飛ばす気ですか女神さん?
チート能力は?チート武器は?
「ッッッ!!」「だーいッ!」
──────────────────
─────────────────・・・。
雪上でゴーグルを外した時のような光の中に俺(達)は居る。
電波時計がギリギリ調整されないようなそんな空間。
説明不足だった女神の声が頭に響く。
『タロウさん。貴方にはその世界の言語認識を付与してあります。元の世界のお父様も付与してあります。』
2点目おかしくない?マジ要らないけど?
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─────────────────・・・。
「起きなさーい寝さなーい♪」
ウザ…。どっちなんだよ。
俺は俺が救うべき世界とやらで目が覚めたようだ。
<続く>