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3話 僕って弱いのかな?

 僕達はレンガ造りの部屋を出ると大理石でできたような真っ白だが気品のある空間に出た。

 そして、とある一室に案内された。


「はじめまして、勇者様方。わたくしはこのフローレンス国の第2王女アメリア•フローレンスと申します。以後、お見知りおきを。まず、この世界の状況について手短にご説明しますわ」


 そう言うとアメリア王女は手短ではなく30分ほどこの世界の現状とやらについて話し始めた。


 長ったらしいのでまとめると

1.魔王が降臨し、絶賛戦争中。

2.太古の勇者召喚の技術を見つけ僕達を呼び出した

3.僕達に魔王討伐の手助けをしてほしい。

 だね。


 正直、3分もあれば説明できる。アメリア王女の感情とか色々入れたら30分も経過してたね。


「次に、ステータスカードを配りますわ。これがあれば大まかな能力値とスキルが見れますわ」


 うん。ゲームみたい。スキルは技能や技術のことで、召喚された人には世界を渡るときに特殊なものがつくことがあるらしい。能力値とやらも、ある程度世界を渡るときに増強されるみたいだ。

 多分、これらによる戦力増加が目的だろうね。


 僕はステータスカードを触る。すると、自分の情報がそのカードに文字として現れ始めた。


【ステータス】

《名前》

佐久田 陸

《能力》

生命力:C+

魔力:C−

腕力:C

脚力:C−

器用力:B+

《スキル》

健康体


 僕のスキルは【健康体】らしい。常に健康ってこと? 病気にかからないとかだったら結構凄いスキルだ。

 能力は……よく分からん。平均をまず知らないしね。


「……なぁ、陸……これってどういうことなんだ?」


 隣にいた恭也がステータスカードを持ったまま震えている。僕はそのカードを奪い見る。


【ステータス】

《名前》

時雨 恭也

《能力》

生命力:A+

魔力:B

腕力:A+

脚力:A

器用力:A−

《スキル》

万能の勇者


 わぁ……なんか、能力Aが沢山。それに勇者ってついてるスキルがあるんですが? 恭也がいわゆるチート持ちだったってこと?


「とりあえず、おめでとうって言っとく。勇者様」

「なんか勇者とか言われるの嫌なのだが」

「ま、面倒事に巻き込まれることは確定だな。強く生きろよ」

「終わった……」


 僕の言葉に恭也は目に見えるように落ち込む。勇者なんだなら最前線で戦うだろうけどその分高待遇されるだろうに。


「え〜。とりあえず、そこの貴方とそこの貴方、それとそこの貴方。わたくしの前に来てください」


 アメリア王女は3人を指差す


 恭也と知らない男と女だ。こう考えるとクラスメートの名前で知ってるの数人しかいないな。まぁ、生活する上では別に大丈夫だけど。


 恭也達はアメリア王女に言われるがまま前に出る。


「【剛腕の勇者】様、【癒やしの勇者】様、【万能の勇者】様ですね。あなた達には期待してますわ。それと、リオ団長。そこの2人はこの部屋から退室させなさい」


 そう言うとアメリア王女は僕ともう一人を指差す。


 なんか嫌な予感がするんだけど……。


 リオ団長は僕ともう一人の女性を引っ張り、別部屋に連れて行く。連れてこられた場所は事務室みたいなところだ。


「すまないな。とりあえず、座ってくれ」

「「は、はい」」


 僕ともう一人の女性はソファに座らされた。リオ団長は兜を外し、対面に座る。リオ団長は赤髪で額に傷をつけたダンディーなおじさんだった。


「とりあえず、言っとく。お前たち2人は能力値もスキルも使えものにならないから厄介払いされたってことだ」


 わぁ〜。思ってた通りだった。

 この国は戦力を求めてる。つまりいま必要なのは能力値の高い人。かつ、有能なスキルを持っている人って事だ。恭也の能力値を見てから思ったのだが全体的に能力値がAやBの人物を求めてるって事だろう。僕みたいにオールCに器用力だけBの能力値の人物なんてこの国にはいらないのだろう。


 リオ団長はいきなり、土下座した。

 って言うかこの世界にも土下座があるのね。


「すまなかった。拉致したような形なのに、このような感じになってしまって。君達2人は俺達、第三騎士団が責任を持って保護しよう。今後、この国で生きていけるだけの知識や技術も教えるつもりだ」


 お?意外と切実な人だ。それに、拉致した自覚あるんだ。意外だな。

 それに、ただで泊まれるし、知識や技術を教えてくれるのは嬉しいことだ。




読んでいただきありがとうございます!

「面白い!」や「続き気になる!」って方は是非とも☆☆☆☆☆を★★★★★にして頂けると嬉しいです!

モチベアップに繋がって執筆が捗るです(*´ω`*)

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