13話 僕が指導ですか?
二話の第二王女のところなんですけど、容姿の説明を追加しました。
流石に第二王女だけじゃ、どんな感じか分からないもんね。
僕は久しぶりに第三騎士団の訓練所に行く。
【摂理属性魔法】もある程度覚えたけれどま、この街の外で魔物と呼ばれる魔王の手下のモンスターと戦うために一応訓練しておく。1ヶ月も部屋に籠もっていたんだし、体力も減ってるだろうし。
「お? 久しぶりじゃん!」
「リクが久しぶりに来たぞぉ!」
訓練所に来ると大勢の騎士達が出迎えてくれる。
「みんな久しぶり。久しぶりに訓練受けに来たんだけど」
「それなら俺と組みてしようぜ」
「いや、俺と!」
「俺となるよな! な!」
いや、なんでそんなに人気なの?
「おい。お前ら、リクが困ってるだろ! リクちょっと来い」
リオ団長が騎士達から僕を引き離し、連れて行く。
「ありがとうございます。それより、なんで僕と組みてしたがるんでしょう?」
「お前は的確なアドバイスしてくれるからじゃないか?」
「そうですかね?」
僕は思ったことを言ってるだけなんだけどね……。それに、動体視力がいいからどこが駄目なのか分かるんだよね〜。まぁ、それが結果的に指導してるみたいになってるのかな? ちなみに、魔力の身体強化した僕に勝てる人はこの第三騎士団にはいないね。
「それより、お前と組みてしてほしいやつがいる」
「いいですよ。そもそも1ヶ月のブランクを取り戻すために来たので」
「おう。ありがとうな。それじゃあ呼んでくる」
そう言いリオ団長は訓練している女性の元へ向かう。髪は黒髪で……って日本人かな?
僕は掛けてあった短剣サイズの木剣を取る。
「お久しぶりです。お手合わせお願いします」
「ん? あぁ、よろしく」
う〜む。誰だっけ? 思い出せないな……。多分クラスメートなんだろうけど、恭也以外の人の名前覚えてないしな……。
「陸くん、その様子だと覚えてませんね?」
「あぁ……その……あんまり?」
「はぁ、私の名前は佐野 柚葉です。名前ぐらい覚えてくださいよ。一緒に厄介払いされた仲じゃないですか!」
「あぁ〜。一緒に厄介払いされて、ショック受けて高熱出した子か〜! 思い出した思い出した」
「厄介払いがショックだったんじゃなくて、家族に会えないことがショックだったんですぅ〜!」
「まぁ、さっさと始めますか」
このままだと話がややこしくなりそうなので僕は早急に話を終わらせようとする。そして木剣を構え、柚葉さんと向き合う。
「私だってやれるようになったのですよ」
そう言いながら、柚葉さんも木剣を構える。柚葉さんの木剣は細めの長剣タイプで、素早さ重視だと見た。
「それじゃあ、この石が落ちたら始めね」
僕は近くに落ちていた石を拾い、柚葉さんに見せる。
「了解です」
石を軽めに投げる。そして、その石が落ちる。その瞬間、柚葉さんが一気にこちらへ詰めてきた。
彼女は長剣のリーチを活かして間合いをちゃんと取りながら攻めてくる。僕はそれを短剣で軌道をずらし、避ける。
身体はできているみたいだね。……でも、魔力の身体強化はいらないな。
僕は長剣が当たった瞬間に、思いっきり弾く。柚葉さんは剣を離さなかったけれども、のけ反った状態になる。
僕は思いっきり間合いを詰め、短剣が当たる距離まで攻める。そして、軽く彼女の腹に短剣を当てる。
「僕の勝ちだね」
「ぐぬぬ」
「間合いをちゃんと保っていたのはいいけど、弾かれてからの行動が駄目だね。例えば、蹴っ飛ばしたり、剣から手を離して殴ったりもできたはずだよ」
「なるほど……もう1回お願いします」
「いいよ」
結局、1日中柚葉さんの指導をさせられた。ちなみに、32戦全勝でした☆
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