第95話 ギリギリセーフ
シバ王国近郊
「だいぶヤバいよな・・・」
・・・・・・もしかして詰んでるかな
ケルベロスが封印石によって掌握されてしまったのでシュナウザーを狙って封印石を破壊しようと試みたが、案の定ケルベロスが盾になって防がれた。
ドラゴニックスタンプを使えば少しずつダメージを与えることが出来るかもしれないが・・・。
とりあえず俊敏を使い回り込んで・・・
【ブリザードスタンプLv3】
シュナウザーのみを狙ってスキルを放つが・・・
『ガルゥゥゥ』
ち・・・。やはりケルベロスが邪魔をする。しかも厄介なことにシュナウザーのやつ、ケルベロスで防御を固めて攻めてこようとしやがらない。ケルベロスの特性を理解してやがる。
そんでもって・・・
「のわっ!なにすんだ」
ジンまで攻撃してきた。
『・・・君には悪いけど、プードルを返してもらうためには致し方ない。君はモンスターだから、僕の勇者としての責務にも反していない。』
ジンがなかなか自分に都合の良い超理論を繰り出してきた。たしかにおれはモンスターだが、明らかに悪者はシュナウザーの方だ。
「んなバカな。おれを襲っても女王が返ってくる保証なんてどこにもないぞ」
一応説得してみるが・・・
『・・・。そうかもしれないが君がシュナウザーを襲うとプードルがどうなるかわからない。』
シュナウザーはケルベロスに守られながら、ジンにプードルをチラつかせる。
2対1になってしまった・・・。というか無数対1になってしまった。
『君には悪いけど、前回同様に終わらせてもらうよ。グランドスマッシュ・・・。』
ジンの雰囲気が変わる。前回経験したヤバいやつだ。
グランドスマッシュが放たれる。前回はなすすべもなかったが今回は・・・。
◇
「のわっ・・・。うわっ。ぐふっ。」
ジンから放たれたグランドスマッシュは食らったものの今回はギリギリ助かった。新しく得たスキル見切り(極)でジンから超速で放たれる居合斬りを直撃は避けることが出来た。超回復で問題なく回復する。
にしても切られてからの衝撃がやばかった。
前回は反応すら難しかったが、今回は直撃を避けられてよかった。
『へぇ。ケルベロスに続き君まで僕のグランドスマッシュをくらって立つなんて・・・。前より強くなってるようだね』
ジンは驚いた表情言った。前回の戦いからまだ数日。少し前に一撃で仕留めた相手にまさか立たれるとは思っていなかったのだろう。ジンは多分これまでほとんどグランドスマッシュで片付けていたのだろう。攻撃が単調なのもよかった。
「まぁな。直撃したらやばかったぞ。」
おれは切られたところを舐めながら答える。
『次は当てるよ・・・』
ジンが構えなおすが・・・。
『えぇい。勇者だけじゃ役不足だ。お前らもかかれ!』
シュナウザーが痺れを切らし、後方に待機させていたモンスター達に指示をだした。無数のモンスターがおれに向かってくる。
「うぉぉぉ。これはなかなかヤバい。」
ジン+無数のモンスター対ワンコの戦いが始まった。
次回へ続く。
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ちょっとワンコが無双する予定でしたが文字数が多くなってしまったので、次です。
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三連休で少しまとめて出すかもです。やる気と婚期があればです(´ω`