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第93話 コボルトについて



sideワンコ




「・・・なんじゃこりゃ」





おれが扉を開けると部屋の中はカオスな状態になっていた。





リンが絶望的な表情をしていたので思わず閉めてしまった。気を取り直して・・・ガチャ





「おーい、リン、コボルト。なにこれ・・・」




リンとコボルトに声をかけると・・・




『いぬさん!なんとかしてください。ずっとこんな感じで、大精霊もお手上げでして・・・』

『いぬさまー!なんかおかしくて・・・。にょぉぉぉぉお!』




リンもお手上げの様だ。コボルトは光り輝き可愛さに磨きがかかっているが、なんかよくわからないことになってるらしい。




「ふーむ。とりあえずちょっと調べてみるぞ。」




おれはコボルトを鑑定眼で見てみる。




「ふむ・・・。なるほど」




種族がコボルト(精霊種)になっている。

状態は待機中とある。

前に見たときは亜種としか見えなかったのに。おれの鑑定レベルが上がったから見えるようになったのか、それともコボルトが何かしらに目覚めたかどちらかだろうか。




・・・




そういえば・・・





『リン・・・。コボルトのこれっていつからだ?』





少し心当たりがあったので聞いてみる。





『うーん。ちょっと前ですね。しばらくはずっとこのままです。』





・・・うむ。ということはたぶん・・・






"精霊石"だな。





まぁ確証はないがそんな気がしてきた。精霊石の効果は"近くの精霊を呼び起こす"だったはずだ。





もともとコボルトは亜種で、普通のコボルトとは違う存在だった。普通のコボルトを見たことないので憶測でしかないが、恐らく普通のと全然違う。





もふもふ具合が。このもふもふで可愛いのが普通であれば、世界はコボルトをめぐって戦争だろう。





おれが精霊石を使ったことによって本来の力が呼び起こされ、状態が"待機中"ということは目覚める途中なのだろう。





「リン。コボルト達は精霊だったようだぞ」

『ほ・・・ほんとですか!もしかしたらと思いましたが・・・』




リンに教えてやるとさっきまで絶望的な表情をしてたのに急に元気を取り戻した。







精霊になる為に待機中となっていたコボルト達は、先程まで暴れまわってたのが嘘のように静かになった。

精霊の力を取り戻すのもそろそろかもしれない。




「にしてもコボルトが精霊とはビビった。」

『えぇ、ずっといぬさんのタマゴが精霊かと思ってました。』

「・・・タマゴ?・・・そういえばタマゴ、というよりケルベロスどこいった。」

『さぁ、探したんですがどこにもいなくて・・・』




リンと話していると、ケルベロスとタマゴのことをすっかり忘れていることに気づいた。ケルベロスは心配してないがタマゴは心配である。久しぶりに魔力感知でも使ってみる。





・・・




・・・・・・いた。




・・・・・・おれがドラゴニックスタンプで作った谷のもっと先で2つの反応があった。





「2つ・・・。1つはケルベロス。もう1つは・・・少し覚えがある感じだ。」





これは・・・おれを倒した勇者っぽい。





・・・





・・・・・・戦ってるな。





2つの反応が戦っている。その時・・・





『・・・。なんだこれ・・・』




2つの反応の周辺に無数の反応を感知した。その反応は2つの反応に接近する。





『・・・・・・リン。ケルベロスが勇者と戦ってる。あと怪しいのが来てる。お前はここでコボルトを見張っててくれ。あとできればオークにも伝えといてくれ』





おれはリンにそう言うと大急ぎでケルベロスのもとへ向かうことにした。



次回へ続く。

いつも感謝です。


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