第83話 罠
sideケルベロス
ケルベロス ワンコの小屋にて
『うまれるぅぅぅぅう』
ケルベロスがジタバタしている。
『うまれたぁぁぁぁあ。じゃーんタマゴー!』
ケルベロスがタマゴを生んだ遊びをしていた。
『何やってるんですか・・・』
コボルトがケルベロスを死んだサカナみたいな目で見ていた。
『んあ・・・。コボルトちゃん。ぬはは。いや、意外とタマゴに愛着が湧いてきてな。タマゴ遊びしてた。』
コボルトがドン引きしている。
『ぬ・・・。ま、まぁいぬちゃんが戻るまでは誰であろうと守り通すから安心してくれ。がはは。』
ケルベロスは予想に反してしっかりとタマゴをあたためていたのだった。
◇
side シュナウザー
ヨークシャー王国領、バンドッグ王国国境付近
シュナウザーは2つの封印石を手に、2匹のモンスターを従えていた。
『さて・・・、計画が狂った責任は女王にとってもらおうか、いけ・・・。』
黒い光がまとわりつく2匹のモンスターはシュナウザーの指示に従い、バンドッグ王国の境界を越えていった。
◇
sideバンドッグ王国 女王プードル
女王プードルはヨークシャー王国の計画を阻止するために動いたもののこのままで終わる事は無いだろうと考えていた。
『・・・・・・シバ王の排除。他の国には誤魔化しがきくが、ヨークシャーはどう動いて来るか。表立っては何もしてこないだろうが・・・。』
プードルが独り言を呟く。
そう、自分が少し早まった決断をしてしまったのではないかと後悔していたのだった。その時、
『女王様! 緊急事態です。ヨークシャーとの境界近くの村にて大型モンスターが暴れまわっているとの報告を受けました。死者多数。被害は甚大です。』
兵士が慌てて報告に来た。このタイミングで、しかもヨークシャー近くでのモンスター襲撃。
『偶然の可能性もなくはないが・・・。罠の可能性が高いと言わざるを得ないわね』
プードルは冷静に分析する。
罠と判断する材料は揃っていた。
だが、どうするかなかなか決断出来ない。勇者を頼るか、王宮から増援を送るか。考え込んでいると・・・
『やぁ女王様・・・。女王様のそんな顔は見たくないかなぁ。僕がいってくるよ。』
勇者ジンが現れた。
『ジン・・・。罠の可能性もあるわ。』
プードルがジンを制止する。
『うん・・・。だけど多くの村人が犠牲になっている。僕は行かなくちゃ・・・。』
ジンはそう言い残し姿を消した。
ジンはこの世界に勇者として召喚されて以降、様々な問題を解決してきた。失敗したことは一度もなかった。
それ故に目の前で失われている命を放っておく事ができなかった。例えそれが罠だとわかっていたとしても・・・。
『ジン・・・、頼んだわよ・・・。』
プードルはジンが無事に帰ってくることを願うことしか出来なかった。そしてそれが事態をより悪化させる。
次回へ続く。
いつもありがとうございます(´ω`
ちょっと予定があり遅くなってしまいました。
もしよかったらブックマーク、レビュー、評価をポチっとしてもらえるとワンコが嬉しくて暴れまわります。よろしくお願いします(´ω`!




