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第76話 会議




某国、会議室にて・・・





『グレートデーンが実質ブルテリアの手に落ちたか・・・』






『ブルテリアが魔物の国と同盟を結んだ。先王が崩御し地に落ちたか・・・』






『ブルテリアも許せんが、力を貸したモンスターも驚異だ。放っておけん』





『魔王の再来の可能性も・・・』





『・・・・・・』





『ブルテリア・シバに聖騎士若しくは勇者・異世界召喚者の派遣を』






『ブルテリアは物流に支障がでる。今はシバだけにすべきだ。あと我が国の勇者は派遣が難しい。』






『我が国の勇者も同じく・・・』






『我が国も今は余裕がない・・・』






『・・・・・・』





グレートデーン・ブルテリア・シバの位置するシベリアン大陸。

グレートデーンが陥落したことにより、大陸中の王達が緊急招集していた。対応について協議するが、各国自国の利益を最優先した意見を口にするため、収集がつかない。





『ひとつ、よろしいでしょうか』






そんな意見が纏まりそうにない中、1人の若者が手を挙げた。





『お、おお。ヨークシャーの・・・。何か良い案があるかね』





ヨークシャー王が立ち上がる。





『はい。ひとつ提案なのですが・・・これをご覧ください。・・・封印石という人工のアイテムです。試作段階ですが、これを使えばA級モンスターやS級モンスターの一部でさえ掌握できます。既に何体か掌握済みです。』





国王達が封印石を手に取り、その効果を聞いて驚く。






『我がヨークシャーにこの試作封印石を実験する機会を頂きたい。完成したあかつきには、皆さまの国にもその作成方法をお教えしましょう。』





ヨークシャー王が他の国王達に提案した。

国王達はその、自国が何も痛手を負わない提案を喜んで受け入れた。





『ありがとうございます。では近日シバにて行われる、ブルテリア王を招いた同盟の調印式、そこで実験の成果をお見せしましょう・・・』







国王達が去った会議室




『・・・・・・ふう。無能どもの相手は疲れる・・・。だがこれで、裏でコソコソせず大手を振って実験ができる。』





ヨークシャー王は、ほくそ笑むが、すぐにいつも通りの寡黙な顔立ちに戻った。





『・・・・さて・・・。シュナウザー。計画通りだ。試作品を全て実験にまわせ。』





ヨークシャー王の言葉とともにフードを被ったシュナウザーが姿を現した。





『・・・はっ、すぐに取り掛かります。』





シュナウザーはそう返事をするとすぐに姿を消した。







side ワンコ


シバ村




「おー・・・。すごいな」





おれは今、コボルト・オークとともにほぼほぼ完成した王城の見学に来ている。 ブルテリアの作業員の方々はおれたちとともにシバに到着するなり、急ピッチで作業に取り掛かってくれた。




オークやリンも作業を手伝い、一緒に城の作り方を学びながら進めていった。リンが様々な系統の魔法を使えたため作業は驚くほど捗り、あとは細かい部分を残すばかりである。城の中を歩いてまわると・・・





「何これ・・・」





本来なら玉座があるはずの場所なんだが・・・






『ふふふ・・・。お犬様。驚かれましたか。私達とオークさんの努力の結晶であります!』





コボルトが自信満々に応える。・・・・・・玉座の場所には立派な装飾が施された犬小屋が設置されていた。




コボルトのやつ、犬小屋ドッキリが大好きである。前もそんな事があったのを思い出した。入ると心地よすぎて出れなくなりそうなので、今回はやめておき、褒めておいた。めちゃくちゃ喜んでた。





あと数日で城が完成する。完成後はバーナードをシバに招き、同盟の調印式を行う予定だ。

まだ村自体小規模であるが、精一杯歓迎しようと思っている。






『おー、いぬちゃん。こっちこっち』

『犬様、お久しぶりです』

『犬様・・・。骨取らないでください・・・』

『犬さん、どうもどうも』




ダンジョン100階層




ダンジョンの情報を共有する為に定期的にお茶会をひらいていた。おれ、ケルベロス、鎧ちゃんに加えて、スノードラゴンとスケルトンナイトをいる。




ダンジョンの攻略状況を確認する。




『まだ私のところには来ませんねぇ』





スノードラゴンがお茶を飲みほっこりしながら言う。





『まだそこまで強くなってないですからねぇ。少し時間がかかりそうですねぇ』





スケルトンナイトが骨を取られない様に防御しながら応える。





『私のところにくるのはいつになるのやら・・・』





鎧ちゃんが目のところをシャカシャカしながらため息をつく。





『まぁなんでも良い!』





ケルベロスはバカだから特に何も考えていない。





ダンジョンが解禁したのは良いものの、冒険者達はまだ20階層付近が限界のようであった。ここにいる皆もそうだが、それ以外の各フロアのボス達も早く戦いたいようでウズウズしているらしく、冒険者のこの現状に不満が募っているとのことであった。





今まで城を建てる事に忙しくて、気が回っていなかったが、そろそろ冒険者の底上げをしておれ達以外も強くしていかなければならないことに気付かされた。





考えた結果・・・





リンとラグに地獄をみてもらうことに決めた


次回へ続く。

いつもありがとうございます。

今回から新しいお話です!



もしよかったら、ブックマーク、レビュー、評価を頂けますと、ワンコが皆さまに襲いかからなくてよくなります。お願いいたします!(´ω`

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