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第72話 ケルベロス救出



ケルちゃんは竜巻からの脱出を試みていた。

ケルベロスに戻ってみたもののなかなか思うようにいかない。



【物理攻撃耐性(極)Lv5が物理攻撃耐性(極)Lv7となりました。】

【魔法耐性(極)Lv5が魔法耐性(極)Lv7となりました。】


【闇属性吸収(極)Lv5が闇属性吸収(極)Lv7となりました。】

【ダークバインド(超)Lv10がダークバインド(極)Lv5となりました】





その間にもスキルが5から6、6から7へと、どんどんパワーアップしていく。





『ぬぉぉぉぉ・・・酔ぅぅぅう。・・・・・・』





竜巻の中で跳ねまわりながら、そろそろ限界(飽きてきた)のケルベロスであった。






シバ村




『なんですか、あれ!』




コボルトが巨大な竜巻をみて慌てている。それもそうだ、これがシバを通ったら、後には何も残らない。

おれの努力の結晶が跡形もなくなる。





『あれはなぁ・・・竜巻だ・・・』





そーゆうことでは無いんだが、現実逃避したくてつまらないことを言ってみる。おれはダブルにより、もう一体と情報が共有できるため、あれがなんなのかわかっていた。





・・・・・・





・・・・・・あのくそじじい。やりやがったな。









おれは竜巻に近づく。




『おい ケルベロス! 』




そしてまだ竜巻のなかにいるであろうケルベロスに叫ぶ。





『・・・・・・う・・・い・・・いぬちゃん?・・・しぬぅ』





ケルベロスが元気無さげに応えた。





・・・・・・流石のケルベロスもこんなに長時間竜巻内にいるのはまずかったらしい。早く救出せねば。





「しっかりしろ! 頑張れ」





ケルベロスを励ます。





『おなかへってしぬぅ。グルグルするぅぅう』





・・・





・・・・・・心配して損した。心置きなくスキルが使おうと思う。





『おい、今からなんとかするから歯くいしばれよ!』





おれはケルベロスに衝撃に備えるように言い、肉球を構えた。ブルテリアでは使うなと言われたが、それ以外では何も言われなかったので大丈夫だろう。このスキルでなんとか出来るかがわからないが勇気を出して発動した。





「いくぞーケルベロス! ドラゴニックスタンプ」





スキル名を口にすると竜巻の上空の雲間に龍の爪の様な影が見えた。それは、おれの肉球の動きに連動し、その瞬間・・・





"ビターン!"





物凄いふざけた衝撃音が響き渡り、竜巻が掻き消えた。竜巻の跡には龍の爪の様なえぐれた地面が広がっていた。





一瞬の出来事だった。





「う・・・うぉぉぉお。なんじゃこりゃ」





あまりの出来事に驚き、恐る恐る近づいて爪痕を見てみると・・・地中深くまでえぐれていた。谷の様になっている。





これは・・・・・・ブルテリアで使わなくて良かったかもしれない。使っていたらとんでもない大惨事になっていただろう。

じいさん(神さま)の事情は知らないが結果オーライだった。なにはともあれ呆気なかったかもしれないが、問題が解決してよかった。





結局その後、すぐに上空を確認したが、雲間にいた影はなくなっていた。このスキルはまだ何かありそうだ。





あとは・・・





とりあえずスキルの検証は後にしてケルベロスを探す、





「ケルベロスは・・・」





ケルベロスの姿が見当たらない。





「ケルベロス・・・お前の事は忘れないぞ・・・」





おれは肉球と肉球を合わせて谷底に拝んだ。





『のあー! 勝手に殺すなー』





ケルベロスの声が谷底から聞こえた。生きてやがった。耐性が鍛えられ過ぎたらしい。




「ちっ」




思わず舌打ちが漏れてしまった。






『のぉぉぉお。いぬちゃんひどいぞ』





ケルベロスが谷底からゾンビのように這い上がってきた。にしても反省の色がない。





『酷くない! そもそも竜巻をこんなにでかくした犯人はお前だろ! 』





ケルベロスに説教する。





『ぬ・・・い・・・いぬちゃん。あれは・・・違うんだ』





ケルベロスはバレてないとでも思っていたのだろうか。言い訳を始めた。





「うるさい! バレバレだ!反省するまで出てくんなー」





這い上がって来たケルベロスを再び谷底までぶっ飛ばした。ケルベロスの嘆きが谷中に響き渡ったのであった。



次回へ続く。

いつもありがとうございます。もうすぐ、この章はおわりで、次にいく予定です。


もしよろしければブックマーク、レビュー、評価をしてくださると、明日もせっせとやれるとおもいます。気が向きましたら宜しくお願いいたします!

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